姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

授業や講座の本質はコミュニケーション

2024年06月14日 | 保健室コーチング

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
桑原朱美です。

 

今日のテーマは
「授業や講座の本質はコミュニケーション」です。

 

学生時代のことですが、
とある方からこんなことを言われたことがあります。

 

「学校の先生なんて、自分でもできる。
教科書や指導書があるから、それを教えればいいんだから
そんなのわざわざ資格がなくてもできるでしょ」

 

正直、この人アホやなと思いました。

 

でも、まだ学生だったし、そうではないということを
ちゃんと説明できず、悔しいなぁと思った経験があります。

 

桑原は、養護教諭時代、授業づくり実践の全国的な研究会にも所属し
「授業づくり」については、全国の一般教諭の先生方からの実践から
たくさんのことを学んでいました。


全国的な研究会にも参加し、授業づくりの専門雑誌にも
何度か授業実践を掲載していただいたこともあります。
そこで学んだ授業づくりの考え方やノウハウで
たくさんの保健指導の授業案も開発しました。


その実践は、養護教諭の専門誌「健」「健康教室」「健康な子ども」
などにも何度か掲載していただいていました。

 

時折、その時代から、桑原先生のこと知っていました!
という方もいらっしゃって、びっくりすることもあります。

 

「楽しくなければ授業じゃない」が桑原のモットーでした。
※注 楽しいとは面白おかしいことではないです!

 

どんな重たい内容も、子どもたちが自分たちでお互いに話し合い
楽しみながら、必要なことを学んでいく授業案を構築するのが
とても面白かったのです。

 

今なら、冒頭の「教科書があるから誰にでもできる」という言葉に
違いますよ!とはっきり言えます。

 

だって、授業の本質はコミュニケーションですから!

 

一方的に先生が話すのは、コミュニケーションではありません。
言葉で情報を伝えているだけということになります。

「教えよう」というスタンスの教師は三流。
「どうやって(言葉で)(上手に)説明しようか」と考えます。
だから、三流。これは、研修講師も同じ。

 

しかし、読者の皆さん、思い出してください。
言葉は、体験経験を省略・一般化・歪曲したものであり
不正確なもの、でしたよね。
私たちは、その「不正確な言葉」を受け取り、
自分の体験経験に結び付けてそれを理解しようとします。

 

その受け取り側の無意識レベルにある体験経験が、
同じことを聴いても、受け取ったものの違いになります。

 

だから、その相手側の前提となっているものが何かを知り
必要に応じて、崩していくことが必要なことがあります。

 

だから、どんな発問をして、思考を揺さぶるか?
ということを、授業者は考えます。

 

すると、そこに、様々な意見が生まれます。
その意見のやりとりをして、思考を揺さぶり、気づきにつなぐ。

 

保健指導などでは、特にこれが必要となってきます。
それがなければ、相手の思考の前提(価値観)がずれたままで
新しい知識ばかりを入れることになります。

 

これは、授業者の自己満足です。
授業を受ける相手は、新しいことを知ったというだけ。
それはそれでうれしいことですが、実践できなければ宝の持ち腐れ。
もったいない!

 

以前、授業づくりについて、こんな質問を受けたことがあります。

 

『子どもたちに、これって何だと思う?ちょっと考えてみて!と投げかけて
いろんな意見が出てきたら、収集できなくなる。その自信がない。時間通りに授業が進まない』
それって、正解だけを教える授業になりませんか?
自分は子どもたちとのコミュニケーションを楽しむことができないってことですよ。
1つの問いかけで、「おおお、そう考えたんだ」「そんな発想するんだ」
「ああ、そこに思い違いの原因があったのね」
なんて、たくさんのことを理解できるじゃないですか!

 

知識を与えるだけで思考変容や行動変容は起きないよね。
いつの間にか、うまく授業を進めることが目的になってない?
子どもの立場に立っていないってことじゃない?
あなた自身が正解を学ぶという学び方をしてきたのかもしれないね。
物事を深く理解せず、言葉レベルでの理解しかできていないのが
わかっちゃうのが怖いのかもしれないね。

人前に立っている自分がスゴイ
この授業で自分はどう評価されるか?ってことに意識が行ってしまうと

それは、授業を受ける子どもたちに失礼なことなんだよ


知識だけを集めて、正解だけを学んできた方は、
正解を伝えるためのこれまた「正解」をやろうとしちゃうのかもしれません。

 

子どもの実態に沿った授業というのは、
ちゃんと子どもたちの困り感、本当はこうなりたいけどできないというだけでなく
それを引き起こしているビリーフについても深く考察します。

 

小学校低学年や特別支援学級の先生がスゴイと思うのは
どうやったら伝わるか?を「説明方法」だけでなく
子どもたちの状態に合わせて、創意工夫されること。

どんな難しいことも小学校3年生にわかるような言葉でかみ砕くというのは
講師養成でもお話することですが
ある人は、
「どう説明するか」という説明する言葉にばかり終始する
別の人は、
「これを小学校3年生にどう考えさせ、どうやって腑に落とし、自分の日常とつなぐか」と考えます。
その違いは、授業力、講師力の違いとなって現れます。


授業力や講師力が育たない人は、自分の学び方そのものを考え直す必要があります。
本当に大切なのは、観察力と本質・原理原則からの思考力と
コミュニケーション力。
そして、自分が実際に「実践」していることによる言葉の深さと重み。
モデリングすべきはここの部分!
モデリングって、やり方をまねすることではありません。

 

しかし、授業や講座をノウハウでやろうとしている人は
誰の授業を見ても、誰の講座を見ても
ノウハウの部分にしか焦点が行かないのです。

 

だから、どんなにやっても
本当に大切なことからずれてしまいます

 

なぜ、それを伝えたいのか?
相手にどんな変化を起こし、どうなるのを願っているのか?
それを言語化したとき、カタチだけのものか
受け容れてもらうために頭で考えたことか
本当に自分の体験経験から生まれた言葉か

 

それは、その人の話を聴けばわかります。
深く確認していけば、わかります。

 

私たちは、言葉を聴いているのではなく
そこに乗った想いを聴いているのです。

 

その感性が研ぎ澄まされていない人は
何をやってもカタチだけってなってしまうのです。
土台となっている想いこそが、大事。


それが言葉の2万倍の無意識コミュニケーションのチカラ!

 

それでは、今日も素敵な1日を!

 

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