傾聴がずれるとすべてがずれる

2024年01月17日 | 保健室コーチング

（一社）ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
生きづらさを生きるチカラに変換するメソッドを提供している
桑原朱美です。

今日のテーマは
「傾聴がずれるとすべてがずれる」です。

保健室コーチングベーシックコース東京6期第2講では
藤岡・豊野両講師のもと、
傾聴と言語によるアプローチを中心に学んでいただきました。

長年、保健室コーチングをお伝えしていて感じるのは
「傾聴がずれている」ということ。

感情を聴くのが傾聴だという勘違いは
相手の感情にフォーカスして、話を聴くことにつながってしまいます。
傾聴で大切なのは、相談者の混乱を整理したり
不正確な情報を取り戻し「事実」をお互いに確認すること

そのための手段の一つが「確認質問」なのですが、
この確認質問をコーチングスキルだと勘違いしている人が
とても多いのです。

問題の原因を掘り起こすことや
問題をテーマに話を聴いてしまうことに終始してしまうと
相談者を問題にフォーカスさせ、過去に縛り付け、かえって動けなくしてしまいます。

保健室コーチングでは、時制が相談者の状態にいかに影響するのかを学びます。
そして、体験が言語になる段階（一次体験⇒二次体験⇒三次体験）で
脳の中で何が起きているのかを理解したうえでの傾聴をします。

状態管理は大前提ですが、
それだけで傾聴がうまくいくわけではありません

せっかくコーチングスキルや体感ワークのスキルを学んでも
「傾聴」の段階でズレているとスキルはうまく機能しないのです。

「見立て、見立て」とよく言われますが
きちんとした視点を持たない見立ては、対応ミスのもととなります。

また、自分の見立てが正しいかどうかに意識が向き、
これが、支援者自身の不安定な内面状態を招く場合もあります。
見立てが支援者の価値観や表面的な知識からのものであるとすれば
それこそが「解釈」ですから・・・

※ちなみに桑原は、見立てということはしません。
今、この瞬間に相談者の脳の中で何が起きているかに集中します。

さて、今回の東京ベーシックコースでは
1日かけて、みっちりと傾聴を学んでいただきました。
2名の講師＆アシスタントが阿吽の呼吸でその場を作り上げていました。

傾聴とは、問題についてだらだらといつまでも相談者のストーリーを
聴くことではありません。

極端な話、傾聴の段階で、相談者の話を整理してあげることで
傾聴だけで、問題が問題でなくなるということすら起きます。

コーチングがブームになると、どうやってコーチングのスキルを使おうかということに
支援者の意識がいくことがあります。
この段階ですでに、相談者を観ていません。

傾聴がうまくできていないまま相談活動や生徒指導を行うと
カタチだけのアプローチとなり、かえって相談者を混乱させてしまうのです。

傾聴の意図と確認質問ついて
保健室コーチングベーシックコース第2講を終えた受講生Kさんの感想をご紹介します。

ものすごく考えた2講でした。頭をあんなに使ったのは、はじめてかも！笑。
考える事が苦痛な自分もいて、でも一緒に考える仲間がいると、諦めずに考えてる自分がいました。仲間に感謝です。

(中略)

一次体験の、捨てられていた情報を取り戻すための質問。
一次二次三次と出来上がる言葉や感情のルートがよく分かりました。
捨てられた情報を取り戻し、そうでもないかも。それだけじゃなかった・・・と

ビリーフを緩めるとゆうことなのか。

アシスタントのYちゃんが、落ち込んだり、ダメな自分も素直に表現している姿をみて、
素敵だなと思いました。そんな素敵な人になる！
復習と日常での、実践がんばります！

なぜ、傾聴をするのか？

どんな脳の理論のもとに傾聴をするのか、それを理解することで
対人支援の場でのかかわりは大きく変わります。

保健室コーチングベーシックコースで学ぶ傾聴は、
対人支援の質だけでなく、日常のコミュニケーションも豊かにします。

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姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

傾聴がずれるとすべてがずれる