古代日本国成立の物語

素人なりの楽しみ方、自由な発想、妄想で古代史を考えています。

伊都国歴史博物館(北九州実地踏査ツアー No.6)

2017年12月16日 | 実地踏査・古代史旅
菜畑遺跡にあったのが「末盧館」、そしてここが「伊都国歴史博物館」、翌日訪問予定の須玖岡本遺跡には「奴国の丘歴史資料館」がある。末盧国、伊都国、奴国、まさに魏志倭人伝を辿るように進んでいく。

この糸島市では井原鑓溝遺跡、三雲南小路遺跡、平原遺跡と3つの王墓を訪ねる予定なので、事前に基本的な情報をインプットしておこうという主旨で先に立ち寄った。

ここは昭和62年に建てられた旧館と平成16年に建てられた新館をつなげてひとつの建物としている。旧館は新館の裏手にあって立派な構えをしているが、現在は入り口を閉鎖して新館をメインとして運営されている。旧館開館時には平原遺跡発掘の功績をたたえて初代館長として原田大六氏を迎えることが予定されていたが残念なことに開館直前に逝去された。現在は氏の銅像が旧館の脇に立てられている。

ここの訪問は2回目となる。前回は時間に余裕があったので旧館も含めて隅々まで見学したが、それによって旧館にはあまり見るべきものがないということがわかっていたので、今回は新館のみの見学とした。とくに平原遺跡で発掘された直径46.5cmの5面の内行花文鏡を含む40面の銅鏡の実物展示をはじめ、平原王墓発掘現場を再現したレプリカなど、圧巻の展示がある新館3階は是非ともSさん、Oさんに見てもらいたいという気持ちだった。(初めて来たときのレポートはこちら

さて、ご両人の了解をもらったので、このあたりでSさんとOさんの正体を明かしておこう。Sさんは大学の先輩で20年前までは職場の先輩でもあった佐々木さん。佐々木さんは会社を退職して起業し、現在は代表をつとめておられる。Oさんも会社の先輩で、間もなく定年を迎えられる岡田さん。私を含めた3人は古代史仲間であるとともに遊び仲間、飲み仲間でもある。

新館全景と入り口。




旧館の入り口と原田大六氏の銅像。(写真は前回見学時のもの)




日本最大の鏡。国宝です。(写真は前回見学時のもの)

今回、このほぼ完全な形で残っていた鏡はどこか別の博物館に貸し出し中だった。

出土した40面の鏡がすべて展示されていた。(写真は前回見学時のもの)


平原1号墓の発掘時の状況。(写真は前回見学時のもの)


三雲南小路遺跡で出た甕棺。(写真は前回見学時のもの)



私は2回目だったので、それぞれの展示物や説明パネルをひとつひとつ詳しく見たり読んだりしなかったが、岡田さんと佐々木さんも個別に詳細を知ろうという気持ちよりも全体感をつかめば十分、という感じだったので、思ったよりも早く切り上げることができた。

訪問したときは新館1階で秋季特別展として「古代出雲と伊都国」という企画展示をしていたが、出雲からの借り物はすべて3月の丹後・出雲実地踏査ツアーで実物を見てきたものだった。もう少し出雲と伊都国の関係やつながりを説明すれば良いのに、と思わせる少し残念な展示だった。

いよいよ3つの王墓へ。まず向かったのが井原鑓溝遺跡。
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