本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

トンボよトンボ 赤とんぼ お浄土からのお客様

2021-08-10 20:24:57 | 住職の活動日記

お盆の頃になると

どこからともなくやって来ます

雨上がりの車の屋根の水溜まり

そこにお尻を挿しています

その後力尽きたかのように

落ちています

 

 

何かしら親しみを覚え

誰か分かりませんが

このトンボに乗って

お浄土からやって来た

のかもしれません

 

父が亡くなった年

本堂にやって来たトンボ

いくら外に出そうとしても

出ていきません

その時はまさしく

このトンボに乗って父が

やって来たのだと思いました

 

とんぼには「赤とんぼ」

という何とも懐かしい

歌もありますように

優しいイメージがあります

しかし、

トンボには色々の名があります

蜻蛉、せいれい、かげろう、秋津

と呼ばれています

 

aぶが

 

古くは『古事記』には

「手腓タコムラに虻アム掻き着き

その虻を秋津早やくい」

と出てきます

腕の内側の膨れたところに

虻が止まったのでしょう

その虻をトンボが食べた

というような意味です

 

それから、

そこから国見されたときに

「蜻蛉(あきず)の臀呫トナメの

如くあるかな」

と詠まれたといいます

蜻蛉(とんぼ)のとなめ

臀部の臀、呫(なめる)

ですから、

トンボが交尾しているようだと

と言われたのです

国見したことがトンボの交尾

意味がよく分かりませんが?

 

このように色々なところで

トンボという虫は

古くから出てくるのです

『蜻蛉日記』のかげろうも

トンボのことでしょう

 

こういうトンボも

その生態はなかなか凶暴で

幼虫のヤゴのときから

他の虫を食べ

トンボは足を輪っかにして

飛ぶ虫を捕らえるようです

 

こういうトンボですが

やはり、お盆のころは

トンボに乗ってお浄土から

ご先祖さまが帰ってくると

思って

大事にしてあげたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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