本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

遊びと仕事

2014-05-04 16:13:26 | 住職の活動日記

 この連休は、総理大臣を始め

政治家の方々は 「 外遊 」 でお忙しいようです。

別に遊びに行かれているわけでもありません。

しかし、外に遊ぶと書くのですね。

 

 先日、熊本に帰った折、目にとまった

「 熊日新聞 」 第1面の 『 たから箱 』

いつも子供さんの詞が掲載されています。

 その日は、

「 仕事 」 という題で、

岩根君、5年生が書かれていました。

 

  子どもの仕事

  遊ぶ 勉強する

  大人の仕事

  考えてと

  夢ふくらむ

 

とても立派な詞に驚きます。

小学生といっても高学年になると

こんなことを考えているのだ   

 

 しかしまた、

こんな純粋な視点も見逃せません。

こちらは小学校4年生の詞です。

 

      かお

 ぼくは 母さんから生まれたのに

 父さんに にている

 父さんは よそからきたのに

 ぼくは 父さんに にている

 母さんのはらの中で

 いつのまに

 父さんに にたんだろう

 

こういう何でもないことに

ふしぎだな~ と感じる感覚は

とても大切な気がします。

 

 こういう感覚は遊びの心からしか

出てこないような気がします。 

 

 すこし前でしたか??

「 いい仕事してますね ~ 」

という言葉がはやりました。

また、最近では、野球でもサッカーでも

「 いいプレイ ! 」 とは言わずに

「 彼はいい仕事した ! 」 といように

「 仕事 」 ということの方が、

「 やるべきことはやった ! 」 というか

「 自分のなすべきことをした ! 」 ということで

「 仕事をした 」

ということが遊びよりも上というような意味で

使われるようです。

 

 しかし、

「 外遊 」 とか 「 遊説 」 という

ことばもあるように、

「 遊び 」 ということの意味には

単に、ギブ&テイク というような

お金には換算できないような、

意味合いが含まれていると思います。

 やはり、本来は政治を司るということは

仕事ではない、身を捧げるという内容を

含んでいたからなのでしょう。

政治家や先生という仕事は

聖職とよばれたように

9時5時の仕事ではなかったのでしょう。

 

 お坊さんも、本来は仕事を捨てた

まず最初に、人生の意味を考える

ということで、

托鉢やお参りに回ることを

「 遊行 」 ( ゆぎょう ) といいました。

 

 遊びということも考えれば意味が深いものがあります。

仕事も命を懸けて悔いないほどのことを見出したら

それは遊びになるのでしょう。

だから、遊びになるまで

仕事ができたら、それは素晴らしいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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