本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

後七日御修法 (ごしちにちみしほ)

2007-01-14 00:04:09 | 住職の活動日記
 明日14日は後七日御修法の結願(けちがん)日です。
開白(かいびゃく)中日そして結願の日には御所より勅使の方が参拝されます。
『後七日御修法』というのは東寺の灌頂院で
8日より一週間21座、天皇陛下の御衣(ぎょい)を
ご祈祷が勤められます。

 そのご祈祷が終わる14日の1時頃より、そのご祈祷した
灌頂院の中の道場を一般公開されます。『後拝み』(あとおがみ)といいます。

 道場の中は6メーターもある両界曼荼羅(りょうかいまんだら)が掛けられ、
五大尊の掛け軸、聖天檀(しょうてんだん)、十二天の掛け軸
息災・増益の両護摩壇、そして道場内は壁白(かべしろ)と呼ばれる
麻布の幕で仕切ってあり、道場自体が曼荼羅の世界を表現しているのです。

 真言宗の中の集大成のような荘厳な道場です。
お勤めのときは、道場内の明かりはすべて『お灯明』です。
不思議な事にお灯明の明かりで見る『曼荼羅』はなんと立体的に見えるのですよ。
今は照明を当てて、確かにきれいには見えるのですが、
『曼荼羅』本来の美しさではでないと思います。
曼荼羅は立体的なんですよ、と言われていましたが、
普段は理屈として、そうなのかと、思っていましたが、
お灯明の明かりで見る曼荼羅は、本当に立体的に見えるのです。

 以前、道場一般公開の前に、お勤めが終わってすぐ
その道場内を大学の先生にご覧頂きました。
本当に、これが真言宗の最高のお勤めの道場ですか、
と、とても感激していただきました。
 もうずいぶん前のことなんですが、今年の年賀状にも
その感激を今でも思い出します、とありました。

 私のいる頃は、このお勤め自体、一般には知られてなくて
後拝み(あとおがみ)道場の公開を
通りすがりの方に勧めたものです。
 この道場の厳粛な姿をすぐ片付けてしまうのは
とても勿体無くて、どうかこの護摩とお香のかおりが
まだ残っている、その空気にふれてもらいたかったのです。

 たぶん今は、とても有名になって、随分並ばなければいけないと
思いますが、
 是非、一見の価値は充分にあると思います。

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございました (質問いたします)
2007-04-22 01:04:53
お返事ありがとうございます。
大変、参考になりました。
お忙しい中、ありがとうございました。
返信する
Unknown (ご祈祷について)
2007-04-21 21:48:50
 今でも東寺の御影堂(みえどう)、弘法大師をお祀りしたお堂で、ご祈祷を受けられると思います。
東寺のご本尊は薬師如来なのですが、大師信仰が盛んで、
京都の方々もお大師さまに色々お願いにお参りされます。
ですから、東寺の場合ご祈祷というと、弘法大師の前でお参りすることになります。
普通は『 お大師さま 』なんですが、京都では
『 弘法さん 』と親しみを込めて呼ばれています。
 たぶん、今は何時間おきにご祈祷されてると思います。
まずは、御影堂をお訪ねください。
 私が御影堂にいたのは20年も前ですから、だいぶ様子も変わっていることと思います。
 京都に行かれる場合は、まず、東寺にお参りください。
国宝の質量共に日本一です。
返信する
質問いたします (質問)
2007-04-20 18:05:54
東寺に今度行くのを検討しているのですが、東寺で一般客も祈祷していただけるんでしょうか?
また、どんな仏様に対するものなのでしょうか?
あと、当日行ってお札を受けて帰れるのか等詳しい情報をお教え願えませんでしょうか?
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