宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

IC5067 Hubble Palette

2013-09-04 19:18:00 | 天体写真
8月31日のHαに昨日撮ったOⅢとS2を加えてペリカンの完成です。

S2=7X20min , Hα=3X20min , OⅢ=6X20min , 320min Total
Hubble Palette -> R(S2)=5 : G(Hα)=2 : B(OⅢ)=3


今回はS2を重点的に出してみました。
天候が安定せずHαが60minしか撮れなかった上、2晩に分かれて
しまったのでCCDカメラの回転構図がずれ、スパイダー光条が
カッコ悪くなってしまいました。夏はシーングが良いのですが、
連続して20minの撮影が成功する確率は低いですね。

9月6日 再処理画像に差し替えました。

9月8日 Hubble Palette 備忘録を追記。

・S2 , Hα , OⅢ 全てにおいて、コンポジット後はIEEE Flortで保存する。

  まず、CCDからのデータは16bit Int( 0-65535)で入って来るので、
  16bit Intで保存される。(AutoSaveMode時)。
  各画像にDark減算やFlat補正を行い、キャリブレーションを掛けた
  画像を保存する際は32bit Intとする。更に、コンポジットを行った
  後の画像に関しては、全ての”演算情報”を保存したいのでEEE Flort
  にするのである。

・Hubble Palette の場合、S2 = 5 , Hα = 2 , OⅢ = 3 の比率でRGB合成する。
   |
   +->当然にHαが強いので緑色が強い画像となる。
        そこで、MaxIm DLのColorBalance機能にて適切な色に調整する。
        これは、SI7で言うところの”ストレッチ”に相当する。

・RGBカラー合成の精度はSI7よりもMaxIm DLの方が良さそうである。
 今回のIC5067をSI7でRGB合成すると、何故かズレまくる。何で?

・cs5で TIFF_16bit 処理をする場合、ScreenStretchの数値を 0 - 65535 とする。
 Max - Min でやると殆ど真っ黒で低コントラストな画像が出力される。
 上限を65535ではなく、20000くらいでも結果は同じだと思われる。
  |
  +->ちなみに 0 - 5000 で Stretch してTIFF_16bitで書き出し、cs5で処理後に
        SI7で”ストレッチ”し、ヒストグラムを正規化したのが今回のベストとなった。
       |
       +->SI7で処理するならばFITSのまま処理できるので、ScreenStretchして
            書き出す必要は無い。SI7で”デジタル現像”を行う。
            今後は MaxIm DL -> SI7 -> cs5 の手順が良さそうである。

・S2=5時間、Hα=2時間、O3=3時間、10時間トータルを標準にすれば良いだろう。
 NarrowBand撮影では、F5.45でも1カット20minの撮像をしないと良い結果が出ない。
 LRGBなら1カット10minのマルチスタックでかなり改善されるが、NarrowBandでは
 そもそも写って来ない。

・NarrowBand ではStarSharpFilter や UnSharpMusk も積極的に使った方が良い。
 もともとリアル感など無い画像なのだから、徹底的に画像処理するべきと考える。


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撮影日時:2013年8月31日~9月1日 , 9月3日~4日
撮影地:有間峠 , 有間ダム堰堤
星空指数:70点
気温:21℃ , 22℃ -> 20℃

冷却CCD:ORION StarShoot MonoⅢ(SONY ICX285AL)
撮像鏡筒:10cmF6 Newtonian -> F5.45(AC No,2使用)
フィルタ:ORION Hα , OⅢ , S2 Filter

ダーク画像:2 X 20min
フラット画像:***
フラット用ダーク画像:***

赤道儀:TS-90S
ガイド:50mm fl=250mm + SSAG + PHD

CCD制御&RAW現像:MaxIm DL Essentials Edition
画像処理:cs5 , SI7

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Hubble Palette NarrowBand 撮影は時間がかかります。
LRGBに比べて色ズレも激しいし、星像がシャープで合わせも
大変です。移動撮影でこなすには敷居が高いです。
今回は2晩に渡っての撮像でしたが、毎回CCDを取り外すので
基本的にズレます。スパイダー光条が一致するなんて無いで
しょう。CCD付けっ放しの観測所向きの方法だと痛感しました。

んで、

昨晩はまさかの快晴。
指をくわえて家に帰るのも悔しいので、有間峠目指して出撃。
ところが、平野部は快晴なのにお山の上は台風に引っ張られた
秋雨前線そのものの見事な雲!
仕方なく有間ダム堰堤での撮影と相成りました。

あとから後から若い連中が来るわ来るわ・・・
開放の雄叫びを上げるヤツ、対岸でタイヤキュルキュルしてる
奴。大音量でカーステ鳴らしてるヤツなど多数。

ひとり

NarrowBand で撮影してるオレがいる。
先日作ったスーパーフードはこういう時のためにあるのだ。
当然に車のライト10秒照射とか・・・
ひとコマもコケていなかったことを書き記しておきます。

2時、いきなりのベタ曇りにて撤収。

以上。

コメント
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