宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

ムラぼけHαの原因判明と昨夜の釣果

2013-09-21 15:27:00 | 天体写真(冷却CCD)
満月期だっちゅーに毎晩晴れまして、
おかげ様で夜間は裏山林道へ帰る生活です。
関東平野を見降ろして、今夜も撮りますひたすらに・・・

だってHαのムラぼけを解明しない限り、明日は無いのですから!
肝心のHα画像が気に喰わなければ、いくらやってもダメです!

あ~、何とかしてこの性格。

と、思っていたらですね、
アッサリ解決(何処がアッサリやねん(-_-;) しちゃいました。
まずはコレを見て下さい。

NGC281 , Hα(7nm) , 4 X 20min , 80min Total
10cmF6 , fl=600mm , フラットナー・レデューサ無し
Sony ICX285AL 2/3型CCD


なんと、kenko AC No,2またはNo,3を使った
自作フラットナー・レデューサを外し、10cmF6直焦点で撮ってます。
2/3型CCDの対角長さは約11mm。F6だとシャープなHαでも
なんとか許容範囲に入ってしまうようです。

驚いたことに、あのムラぼけ現象がありません!
ORIONのHαフィルタ自体の問題だけでは無かったようです。

解決かあ~

って、そこかい!

別にふざけている訳ではありません。
この結論に到達するまで1年掛かってますから。

<ORION 1.25" Hα(7nm)フィルタのムラぼけ現象について>

・Kenko AC No,2 または No,3 と組合わせるとムラぼけが発生する。

 一年間に渡り、あらゆるシーイング、撮影高度、撮影対象、
 撮影場所、光軸修正、鏡筒の遮光、フォーカサーの強化、
 鏡筒の強化、フィルタの厚さムラ測定、フィルタリングの締付け
 強度確認、スケアリング調整・・・etc

 を実行しても、一向に改善しなかったため、
 これはもうHαフィルタの脈理か干渉膜の不良に違い無いという
 結論に達していたものである。

 ところが、思い立ってAC No,2 や No,3を外して撮影したのが
 今回の画像である。素ニュートン直焦点なので中心以外はやや
 甘い気がしないでもないが、今までのムラぼけに比べたら
 なんとも美しい画像なのである。

・NarrowBandセット品の OⅢ , S2 フィルタでは発生しない。

・LRGBセット品の L , R , G , B フィルタでも発生しない。

・AC No,3はAPS-C素子のK-5系やStarShootPro Ver2.0では
 素晴らしいフラットナー・レデューサ効果を発揮して
 くれている。

--------------------

解らなかったなあ~。
Hαで撮り始めたのが2012年の夏でしたから、丁度1年前です。
2/3型CCDでHα撮影をやるとなると大変です。
何しろAPS-C比で6倍、フルサイズ機比で13倍のクロップ画像に
なってしまいますから。(面積比)
少しの光軸の狂いやピンボケが影響し、なかなか満足な画像
にならないのです。2012年まではK-5で撮っていましたから
楽だったんですね。

2/3型CCDでHα撮影をやったら片ボケ? ピンボケ?
シーングの影響? ドローチューブ動いた? 鏡筒撓んだ?
の様な問題が次から次へとモグラ叩きのごとく出現して来ました。
ですから、1年前の素ノーマル10cmF6鏡筒では何が原因か判断
が付かなかったのです。

その後、フラットナー・レデューサを作り、スパイダーを改善し、
鏡筒やフォーカサーを強化し、ダイヤルゲージで定量的に測定
しながらデータを蓄積した結果、やはりHαフィルタの不良以外
考えられないという結論に達していたのです。

ところが、

先日ふと2012年8月に撮影したIC5067のFits画像を見ていたら、
どれもムラぼけしていない事に気が付いたのです。
この時は、たまたま光軸や鏡筒の状態が良かったのでしょうね。
当然AC No,3は、まだ入れていません。

その可能性が残っていたか!

ということで、小さいチップを逆手に取ってAC No,2を取り去り
撮影したのが今回の結果です。
この画像は”偶然良かった”と言う訳ではありません。
不確実な要素は全部数値化して潰して来ましたから。

では、

何故 Kenko ACクローズアップレンズと米ORION社の1.25"Hα
(7nm)フィルタを組合わせた時だけムラぼけするのか?

NarrowBand Filterセットで購入したS2は全く問題なしです。
波長はHαよりも赤外寄りなのにです。
要するにACクローズアップレンズと組合わせてムラぼけするのは
Hαフィルタだけだと言うことなんです。

たまたま、

ACクローズアップレンズの波長特性とHαの656.3nmの相性が悪い
としか言いようが無い現象です。

バーダーのMPCC MarkⅢを持っていますから、
これと組合わせたり、ε180やFSQ、TOA130でテストすればハッキリ
することもあるのでしょうね・・・

持ってねーし(V)o¥o(V)

初めからFSQ辺りとの組合せだったら何も問題が無かったかも
しれませんが、それじゃあ~人として進歩は無かっただろうなあ
とも思います・・・

なんか疲れてねーか、俺。

疲れてるに決まってるじゃん!

満月だっちゅーに、夜な夜なこんな事やってんだぞ。

もちろん、朝からふつ~の生活もしてんだぞ。

一日の睡眠時間って一体何時間?いや、何分?
アストロアーツの天体写真ギャラリーの総露出時間記入項は、
”書き直し”ボタンで戻ると100倍ぐらいになってしまうのは
俺のパソコンだけか?その間に寝ろと言うことか?
今も眠く無い。チョット怖い気がして来た今日この頃。

おかげ様で次の新月期は良く眠れそうだわ! (V)o¥o(V)

-------------------

んで、

昨夜の釣果その2

NGC6960 , Hα , 6 X 20min , 120min Total
10cmF6 , fl=600mm , フラットナー・レデューサ無し
Sony ICX285AL 2/3型CCD


40minしか撮れなかったOⅢを追加し、AOO合成 , 160min Total


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする