宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

90S赤緯軸テスト撮影2

2012-05-12 11:58:00 | 天体写真
5月11日は21時頃から晴れそうだったので芦ヶ久保まで
行ってみました。きのこ茶屋Pへ21時30分着。


うちから45分で行ける場所ですが、今日は特に明るいなあ~。
データ撮りだから良しとします。
前回栃本ヘリPで導入に苦労したマルカリアンの銀河鎖ですが、
今回は目盛環を使って一発で入って来ました。

マルカリアンの銀河鎖
10cmF6 , K-5 , ISO 800 , 300sec X 4 composite


600sec X 2composite


お月さんが出てきてからM51も撮ってみました。
中心部の等倍切り出し、むりやり画像処理です。
同データ、600sec X 4 composite


撮影条件は最低ですが気温だけは低く、2.5℃まで下がりました。
5分程度の露光では赤緯軸ガイドは必要ありません。
今回はM51を10分×4という長時間でテストしてみました。
この時はとても上手くオートガイドが効いていましたが、
マルカリアンの時は散々パラメータをいじくり回して、結局高度が
下がってタイムアウトになりました。

SSAGと改造90S赤道儀の赤緯軸モータでは、何故かSSAGカメラの
露光時間を2秒以上にすると、どんどんズレて行ってしまいました。
1.5秒以下にすると上手くガイドしてくれます。
この時のガイド星が7等星程度と暗かったからかもしれません。
M51の時は北斗七星のアルカイド1.85等星でしたから順調でした。
7等星でも1秒なら十分にガイドが上手く行きました。
マルカリアンの600sec X 2 は1秒露光でのオートガイドです。
何故か2秒以上に設定するとズレて行くんだよなあ~~??謎
本当は暗い星ほど長く露光したいのですが、懸案が残りました。


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TS-90S赤道儀の赤緯モータテスト

2012-05-11 14:17:00 | 撮影機材
昨夜は月が出るころまで晴れていました。
21時頃~24時頃まで庭で動作テストを行いました。
飯能市の郊外なので空はそこそこ何とかなるレベルですが、
街灯が4個も点灯しているし、23時頃からはお月さんも出ました。


まずは、しし座のトリオ・・・って、
バードストライクならぬエアプレーンストライクだよ。
ダメダコリャ(@_@;)


ってのはどうでも良いですね、テスト撮影だから。
これは10cmF6 , K-5 , ISO 800 , 600sec の一枚画像です。
周辺減光が激しいので1000mm相当にトリミングしてあります。
赤緯軸を駆動するパラメータが適切ではなかったようで、少し赤緯
方向に流れてしまいました。

M3 ほぼ天頂です。1000mm相当にトリミング。


中心部のピクセル等倍画像です。


10cmF6 , K-5 , ISO 800 , 600sec X 4 composite です。
こちらは等倍でも流れていません。上手く行ったようです。
これを撮影するに当たり、ガイド開始から撮影終了まで1時間ほど
同じ星でガイドしていました。それでも星がズレて行くことも無く、
まだまだ続けて撮影できそうでした。赤緯軸修正なくしてコレは
無理ですね。効果が認められました。

赤緯軸の修正を正確に行うには、North-Southの方向を判別して
一方向のみに修正がかかるようにしないとダメですね。
要求精度に対して、ギアのバックラッシュは巨大すぎますからね。

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TS-90S赤道儀の赤緯軸モータドライバ完成

2012-05-10 16:38:00 | 撮影機材
やっと90S赤道儀の赤緯軸モータドライバが出来ました。
今回使ったパルスモータドライバICはコレ。


東芝TB6560AHQ。
千石電商で1個\780.-で売っています。
2相バイポーラ・チョッピングドライブICで、

2相(分割無し)
1-2相(1/2分割)
2W1-2相(1/8マイクロステップ)
4W1-2相(1/16マイクロステップ) が出来ます。

基板はサンハヤトICB-08(基板付D-sub25Pin変換用)がなんとか
使えました。千石電商で\340.-
全部で\1,300.-ぐらいですね。

今回の回路図はコレ。


CADで書けって話もありますが、ノートにグチャグチャ書くのも
結構好きなんです・・・
30年以上前に作った赤経軸だけのドライバボックスに無理やり
入れます。場所が無くてこんな所になりました。
モータが日本サーボのKP4P15G-470_1/60gear(176mA/相)な
ので、ヒートシンクなんて不要です。


箱の中身はこんな感じです。キチャネー配線だ!


赤緯軸の駆動周波数は赤経軸と同じ発信機からもらっています。
対恒星時0.5倍速相当と8倍速相当を4W1-2相励磁、2相励磁で
作っています。8倍速あれば構図の微調整に便利です。
下は0.2倍速辺りが欲しかったのですが妥協しました。
まあ、600mm程度までしかガイドしないから大丈夫でしょう。

リレーが載っているユニバーサル基板は、オートガイダーや
ハンドボックスからの指令を赤経、赤緯ドライバに伝えるモノ。
赤経は赤、赤緯は緑のLEDを付けたので、オートガイド中の
モニタも可能です。SSAGからの信号は一旦フォトカプラで受けて
絶縁しています。こうすればオートガイダー本体を壊す可能性が
減ります。
結局、結構なコネクタの数になってしまいました。




赤経軸と赤緯軸にモータが付いた。なんか嬉しい。


これで並みの撮影環境になったってことだけのことかあ。


キラリと輝くco,nozamaフード、カッコいいでしょ?


それにしても、一気にケーブルだらけになってしまった。
イマドキの赤道儀はスマートで良いですね。羨ましいなあ~。
当然自動導入なんてないので、目盛環にバーニアを付けてみた。


これで赤経軸は時角の1分(角度の15')まで読めるようになった。
15'角は600mm + K-5 の写野のおおよそ縦1/6 , 横1/9 である。
これならば、大方写野の中に撮影対象が入って来る。
慣れると自動導入よりも早いかもね。

今回の赤緯軸モータドライブ化にかかった費用の概算。

・ステッピングモータ1/60ギア付き(新古品)
 日本サーボKP4P15G-470_1/60gear \780.-
・教育歯車真鍮ギア
 50歯、mo=0.75 \1,940.-
 25歯、mo=0.75 \1,050.-
・ドライバIC
 東芝 TB6560AHQ \780.-
・変換基板
 サンハヤト ICB-08 \340.-
・リレー
 omron G5V-2 12V @315 X 2 = \630.-
・フォトカプラ
 東芝 TLP521-4 \200.-
・その他電子部品、ケーブル、アルミ板など \2500.-
--------------------------------------------
合計¥8,220.-

安いですねえ~。

でも、

本当はこっちで作る予定でした。


PICマイコン開発キット。
去年の秋から評価キットでの実験とプログラムはアセンブラにて
ほぼ完成していたんですが、現状の90S赤道儀に組み込むには
モータとギアミッションの精度が悪すぎました。
今回の改造で600mm程度のオートガイドをするならば十分に実用的
というデータも集まってしまいました。
こだわって作ろうとすると、赤経・赤緯のモータをオリエンタル
モータのゼロバックラッシュモータとか、プーリーによるベルト
駆動などにしなくてはなりませんでした。
そうすると、モータだけで5万円くらいかかっちゃう。

それに比べ、今回の改造費用はたったの\8,220.-!!
これで十分にイケると思います。
技術的には不完全燃焼・・・
ま~、いいか。

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入笠山で撮影した天体です。

2012-05-01 02:43:00 | 天体写真(PENTAX K-5 LimitedSilver)
28日夜半~29日未明にかけて撮影したものです。
今、手元に画像処理PCが無く、ThinkPadとPaintShop Pro X
でのとりあえず画像です。今回初めてPaintShop Pro Xで
いつもcs5でやっているプロセスをまねてみましたが、
ほぼ同じような感覚で出来るんですねえ~。
大昔からこのソフトを便利に使っていましたが、本格的な
画像処理はいつもPhotoShopを使っていたので、こんなに
使えるとは思いませんでした。
SDカードのオマケでフル版のダウンロード権が付いて来た
ものですが、なんか得した気分。

M104 ソンブレロ銀河 , ISO 800


M4 , ISO 800


M13 , ISO 800


M27 , ISO 1600


M17 , ISO 3200


<共通データ>

撮影日時:2012年4月29日 00:08:45~03:18:00
撮影地:入笠山1800m付近
星空指数:入笠山として60点
気温:5℃
カメラ:K-5_RAW
レンズ:10cmF6反射 , 1200mm相当にトリミング
感度:ISO 800 , 1600 , 3200
露出時間:300 sec X 2 Compositeなど
WB:Auto
赤道儀:TS-90S
ガイド:80mm , fl=400mm + SSAG + PHD Guidingによる自動ガイド

AutoGuide Para : R.A. Aggressiveness -> 100
DEC. Guide Mode -> OFF
Calibration Step -> 500 ms
Min.Motion -> 0.15
Gain -> 95%
Force Calibration -> checked!

----------------------------------------------------

画像処理:PaintShop Pro X

今回は極軸がとても良く合っており、赤緯モータの無い90S
赤道儀でもバッチリ追尾が決まりました。

--- 5月1日追記 ---

いつも通りPhotoShop cs5 で処理したものを貼っておきます。
1000mm相当にトリミングです。

M104


M4


M13


M27


M17


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