拝啓オリンパス様。
下界では秋となっておりますが、そちらの高千穂はいかがでしょうか。
ここの所の騒動を心苦しく思っていました。
私のはじめて手にしたカメラはオリンパス・ペンだったと思います。その後XAを使い倒し、OM-1・OM-2?・OM-1n・OM-2n・OM-4・OM-4Ti、そしてなぜかM-1も使いました。デジタルではE-20も使っていました。
まあその間オリンパスのカメラはまがい物だという、いわれも無い言葉と一緒に暮らしてきました。それでも使い続けていたのは、レンズがすばらしかったからです。C社のレンズは完璧なんだけどベタベタしていた。N社のレンズはお手頃なのだが、ドンシャリ感があった。P社のレンズは色が重苦しかった。M社はなんか日本だった。
ドイツものは高すぎた。Z社のものはいいんだけどハッセルブラッド買った方がいいのが解っていた。ましてやL社のものは高すぎるのを通り越していた。
そのなかでオリンパスのレンズはその解像度の高さとコントラストの高さ、そして繊細な描写だった。この軽さと重さのバランスが絶妙だった。確かにモノクロプリントでN社みたいにパリっとならないし、それ以外の会社のように味が無いニュアンスがあった。
理論値通りのレンズであった。しかも安いも高いも変わらす同じニュアンスのレンズだった。
デジタルカメラでもそのよさが残っていた。特にEシリーズのレンズはすばらしい。特にマクロレンズがすばらしい。圧倒的な性能だ。そしてコンシューマーデジタルでも手を抜いていない。
でも私はオリンパスのEシリーズから、ニコンに鞍替えした。
それは確かに契約している会社との話しもあったのだが、製品の改良スピードに疑問があったからだ。アナログ一眼レフ時代からレンズの新製品が減っていた。時代遅れのレンズがカタログにあったりする。確かに医療品のメーカーになったのでそうなのだろうとあきらめていた。
ただデジタル時代では、そんな悠長なことは出来ない。
デジカメで何がいいと相談される事が多い。聞いてくるのは写真に興味が無い人だ。その上で色や使い勝手でオリンパスかキャノンを勧めていた。実はここまでは携帯電話のカメラがイマイチだった時代だ。
今はコンシューマーデジカメではニコンを筆頭に、キャノンをお勧めしている。もちろんキャノンはすばらしいが、ちょっと遅い。気づいたときに電源が入るニコンのあのスピードはコンシューマーデジカメの最も需要な要素だ。
圧倒的にオリンパスは遅いのだ。現在がんばっているようだがそれでも遅い。カシオより遅い。
オリンパスに一体何があったのかと思わせるほどの、研究・実装の最悪なスピードだった。デジカメ市場でトップを切っていたのがどんどん脱落してゆく姿は、みていても辛かった。
自社の技術力がなまじあるから凄まじい展開は出来る。例えばオリンパスが一眼レフ市場に参入した時、カメラ業界が一番驚いたのはレンズのラインナップだった。魚眼から超望遠まで一気に作ってしまった。
同様な事をデジカメ市場でやったのだと思う。一気に戦略的な製品を作ってシェアはとったがその後のフォローを何にもしてい無かったのでは。例えば電源を入れてからのタイムラグが、他社と比べて劇的に改善されていない。
OMシリーズの時も感じたが、レンズの再設計とかはほとんどない。この辺はM社とドイツCo社が参考になる。新製品を投入して市場を活性化させるのだ。それがオリンパスはほとんどない。
正直な所コンシューマーユーズの製品しか知らないが、オリンパスはこの辺りをなめきっていたと思う。確かに医療ビジネスではそのやり方はあるのだろう。
ただ今回の問題では、株主もそうなのですが、オリンパスの技術資産を私らコンシューマーに還元してこなかった理由なのでしょうか。あのスティーブ・ジョブスはあのプレゼンでユーザーをつなぎ止めていました。企業の振る舞いが無い上に、嘘をついていたとしか思えない。
確かに企業運営には、効率や株主への配当などあるかもしれません。でも結果20年近く株式市場を騙してきたのです。これは許される事ではありません。そして行き当たりばっかりとしか言いようが無い、コンシューマー部門の展開にも、これが濃厚に影響していると思います。
あなたはどこをみてきたのですか。株主でも無さそうです。コンシューマーでも無さそうです。
押さえているつもりなのですが、言葉がうまく使えなくなります。手紙なのにどうしようもなくなってしまいます。
何を伝えたいのかもよくわからなくなってしました。
拝啓、オリンパス様。
金額から推察する限り、上場廃止は決定でしょう。債務もすごい事になっています。でもその債務は企業買収が大きいですよね。経営陣のミスと作為と、長期間の悪意のある作為ですよね。
これでどうしようというの?
取り残されたコンシューマーはまだいいですよ。御社の社員はどうなるのでしょうか。
あのすばらしい製品を作ってきたのに、経営者に裏切られるのでしょうか。
私は今ニコンに乗り換えています。だから安全です。でもあのマクロレンズ群の特許がどこに行くのか気になっています。
それでも、今後バラバラに枝葉をもがれてゆくだろうオリンパスの姿は見たくないものです。
どれほどがんばれるのか、応援したいものです。
それほどのいい製品を作ってきましたから。いま期待しているのは、オリンパスのレンズ特許をニコンが買う事。これだけです。
期待はしますが、本当にさよならと言わせてください。もう待ちません。
下界では秋となっておりますが、そちらの高千穂はいかがでしょうか。
ここの所の騒動を心苦しく思っていました。
私のはじめて手にしたカメラはオリンパス・ペンだったと思います。その後XAを使い倒し、OM-1・OM-2?・OM-1n・OM-2n・OM-4・OM-4Ti、そしてなぜかM-1も使いました。デジタルではE-20も使っていました。
まあその間オリンパスのカメラはまがい物だという、いわれも無い言葉と一緒に暮らしてきました。それでも使い続けていたのは、レンズがすばらしかったからです。C社のレンズは完璧なんだけどベタベタしていた。N社のレンズはお手頃なのだが、ドンシャリ感があった。P社のレンズは色が重苦しかった。M社はなんか日本だった。
ドイツものは高すぎた。Z社のものはいいんだけどハッセルブラッド買った方がいいのが解っていた。ましてやL社のものは高すぎるのを通り越していた。
そのなかでオリンパスのレンズはその解像度の高さとコントラストの高さ、そして繊細な描写だった。この軽さと重さのバランスが絶妙だった。確かにモノクロプリントでN社みたいにパリっとならないし、それ以外の会社のように味が無いニュアンスがあった。
理論値通りのレンズであった。しかも安いも高いも変わらす同じニュアンスのレンズだった。
デジタルカメラでもそのよさが残っていた。特にEシリーズのレンズはすばらしい。特にマクロレンズがすばらしい。圧倒的な性能だ。そしてコンシューマーデジタルでも手を抜いていない。
でも私はオリンパスのEシリーズから、ニコンに鞍替えした。
それは確かに契約している会社との話しもあったのだが、製品の改良スピードに疑問があったからだ。アナログ一眼レフ時代からレンズの新製品が減っていた。時代遅れのレンズがカタログにあったりする。確かに医療品のメーカーになったのでそうなのだろうとあきらめていた。
ただデジタル時代では、そんな悠長なことは出来ない。
デジカメで何がいいと相談される事が多い。聞いてくるのは写真に興味が無い人だ。その上で色や使い勝手でオリンパスかキャノンを勧めていた。実はここまでは携帯電話のカメラがイマイチだった時代だ。
今はコンシューマーデジカメではニコンを筆頭に、キャノンをお勧めしている。もちろんキャノンはすばらしいが、ちょっと遅い。気づいたときに電源が入るニコンのあのスピードはコンシューマーデジカメの最も需要な要素だ。
圧倒的にオリンパスは遅いのだ。現在がんばっているようだがそれでも遅い。カシオより遅い。
オリンパスに一体何があったのかと思わせるほどの、研究・実装の最悪なスピードだった。デジカメ市場でトップを切っていたのがどんどん脱落してゆく姿は、みていても辛かった。
自社の技術力がなまじあるから凄まじい展開は出来る。例えばオリンパスが一眼レフ市場に参入した時、カメラ業界が一番驚いたのはレンズのラインナップだった。魚眼から超望遠まで一気に作ってしまった。
同様な事をデジカメ市場でやったのだと思う。一気に戦略的な製品を作ってシェアはとったがその後のフォローを何にもしてい無かったのでは。例えば電源を入れてからのタイムラグが、他社と比べて劇的に改善されていない。
OMシリーズの時も感じたが、レンズの再設計とかはほとんどない。この辺はM社とドイツCo社が参考になる。新製品を投入して市場を活性化させるのだ。それがオリンパスはほとんどない。
正直な所コンシューマーユーズの製品しか知らないが、オリンパスはこの辺りをなめきっていたと思う。確かに医療ビジネスではそのやり方はあるのだろう。
ただ今回の問題では、株主もそうなのですが、オリンパスの技術資産を私らコンシューマーに還元してこなかった理由なのでしょうか。あのスティーブ・ジョブスはあのプレゼンでユーザーをつなぎ止めていました。企業の振る舞いが無い上に、嘘をついていたとしか思えない。
確かに企業運営には、効率や株主への配当などあるかもしれません。でも結果20年近く株式市場を騙してきたのです。これは許される事ではありません。そして行き当たりばっかりとしか言いようが無い、コンシューマー部門の展開にも、これが濃厚に影響していると思います。
あなたはどこをみてきたのですか。株主でも無さそうです。コンシューマーでも無さそうです。
押さえているつもりなのですが、言葉がうまく使えなくなります。手紙なのにどうしようもなくなってしまいます。
何を伝えたいのかもよくわからなくなってしました。
拝啓、オリンパス様。
金額から推察する限り、上場廃止は決定でしょう。債務もすごい事になっています。でもその債務は企業買収が大きいですよね。経営陣のミスと作為と、長期間の悪意のある作為ですよね。
これでどうしようというの?
取り残されたコンシューマーはまだいいですよ。御社の社員はどうなるのでしょうか。
あのすばらしい製品を作ってきたのに、経営者に裏切られるのでしょうか。
私は今ニコンに乗り換えています。だから安全です。でもあのマクロレンズ群の特許がどこに行くのか気になっています。
それでも、今後バラバラに枝葉をもがれてゆくだろうオリンパスの姿は見たくないものです。
どれほどがんばれるのか、応援したいものです。
それほどのいい製品を作ってきましたから。いま期待しているのは、オリンパスのレンズ特許をニコンが買う事。これだけです。
期待はしますが、本当にさよならと言わせてください。もう待ちません。