アメリカン・コミックのヒーロー像と日本のヒーロー像の違いって何だ、という話しになった。まあ基本的に与太話になったが、家に帰ってから考えてみるとどうもしっくり行かない。
まず簡単なのは、貴種伝説だ。若き王子が修行中に正義を行い美女を救うというもの。代表がスーパーマンだろう。日本では美女こそ出てこないがウルトラマンだ。どちらも遠い星の王子様だ。これが一般人になっている所も同様だ。王子様が庶民派である所が大切だ。
アメコミと日本の最大の違いは、アメコミヒーローには大金持ちが多い事だ。代表はバットマン。会社の資金を横領しているのだがいいのだろうか?アイアンマンに至っては、スーパーエクゼティブだ。胸くそ悪くなる。
例外的なのはスパイダーマン。一般人だ。ただ彼の行う正義は、彼の街では評価がとても低い。これは大切だ。
これに対して日本のヒーローは、多くは運動が得意な一般庶民だ。更に子供だったりする。009が例外か。でもエクゼティブではない。たまたまヒーローになってしまう。
ところで石ノ森章太郎はどうも拉致された人間が好きなようだ。009も仮面ライダーも拉致被害者だ。この追われる悲しさというのが、作品に深みを与えている。
いろいろ考えてゆくと、変な所に突き当たる。彼らの正義ってなんなのかだ。アメコミヒーロも日本のヒーローも、敵はそれらしく悪だ。ただこれは直感だがアメコミヒーローの悪はあくまでも人なのだ。変態が多いと思う。しかし日本の悪は世界征服を企むとかおよそ現実離れした、人間とは思えない怪人だ。もしくは宇宙人だ。
なんでこうなるのかを考えてゆくと、これまた変な所に突き当たる。正義を行う資格だ。どうもアメコミヒーローは正義を行う資格が厳しく問われているのではないのか。まず正義を行うための自由になる資産が必要だ。その上鍛えた肉体も必要だ。頭もいい。また社会的なバックボーンも必要だ。例えば軍の組織だったりする。あの胸くそ悪いアイアンマンは、軍需産業の社長だ。
スパイダーマンはこの点資格がない。なのでヒーローなのだが原作の中では警察からにらまれている。結果正義だか、テロリストでもあるのだ。またどんなに力があっても超人ハルクは単なる化け物になる。無資格だからだ。
その点では日本のヒーローは完璧に無資格だ。とりあえず資産は無い。仮面ライダーは結果として正義を行っているが、誰がどう見てもニートだ。喫茶店の親父の好意で暮らしている。続編以降はこの資格が曖昧になってゆく。なので歴代ライダーのうち、どれが最強かなのかということになっちゃったりもした。正義という名の暴力ってなに?といった疑問が起きてしまった結果だ。
この無資格者は、ほとんどが正直だとか正義漢だったりする。まあこれがある日突然されちゃったり、なっちゃったりする。博士に見いだされたりとかだ。ウルトラマンに至っては憑依される。この辺がアメコミとの最大の違いかもしれない。
整理すると、人が人を裁くのがアメコミ。人とは言えないかもしれないヒーローが、人とは思えない怪人をさばくのが日本のヒーローなのだろう。ここで資格があるかないかという差は、宗教かもしれない。キリスト教では最終的に人を裁くのは神の領域だ。そこでこれに相応しい人物が考えられるのだろう。スパイダーマンはこの点違法行為者なのだ。
日本の場合は、善き霊が悪しき霊を倒す、と言った所だろうか。なので善き霊が見いだした人物なら誰でも良いという事になる。花咲か爺さんの話しと同じものだ。
この資格問題は、日本でもある。ヒーローとは言えないが、ドラゴンボールの悟空は厳しい修行と戦いのうちに力を蓄える(とはいっても貴種に近いが)。ロボットアニメなんかでは、愛と勇気と友情を強く持てる人物でないとヒーローになれない。
仮面ライダーシリーズも最近ではイケメンでなければ行けないという、厳しい条件がついている。
もっとも資格から逃れているのは、月光仮面。なにしろ赦してしまうんだから。人らしいという事で終わっているので、資格も問われない。
正直な所アメコミに詳しい訳ではないし、日本のヒーローものにも詳しい訳ではない。なので底の浅い考察だと思うが、自分で考えていて面白かったので書いてみた。
まず簡単なのは、貴種伝説だ。若き王子が修行中に正義を行い美女を救うというもの。代表がスーパーマンだろう。日本では美女こそ出てこないがウルトラマンだ。どちらも遠い星の王子様だ。これが一般人になっている所も同様だ。王子様が庶民派である所が大切だ。
アメコミと日本の最大の違いは、アメコミヒーローには大金持ちが多い事だ。代表はバットマン。会社の資金を横領しているのだがいいのだろうか?アイアンマンに至っては、スーパーエクゼティブだ。胸くそ悪くなる。
例外的なのはスパイダーマン。一般人だ。ただ彼の行う正義は、彼の街では評価がとても低い。これは大切だ。
これに対して日本のヒーローは、多くは運動が得意な一般庶民だ。更に子供だったりする。009が例外か。でもエクゼティブではない。たまたまヒーローになってしまう。
ところで石ノ森章太郎はどうも拉致された人間が好きなようだ。009も仮面ライダーも拉致被害者だ。この追われる悲しさというのが、作品に深みを与えている。
いろいろ考えてゆくと、変な所に突き当たる。彼らの正義ってなんなのかだ。アメコミヒーロも日本のヒーローも、敵はそれらしく悪だ。ただこれは直感だがアメコミヒーローの悪はあくまでも人なのだ。変態が多いと思う。しかし日本の悪は世界征服を企むとかおよそ現実離れした、人間とは思えない怪人だ。もしくは宇宙人だ。
なんでこうなるのかを考えてゆくと、これまた変な所に突き当たる。正義を行う資格だ。どうもアメコミヒーローは正義を行う資格が厳しく問われているのではないのか。まず正義を行うための自由になる資産が必要だ。その上鍛えた肉体も必要だ。頭もいい。また社会的なバックボーンも必要だ。例えば軍の組織だったりする。あの胸くそ悪いアイアンマンは、軍需産業の社長だ。
スパイダーマンはこの点資格がない。なのでヒーローなのだが原作の中では警察からにらまれている。結果正義だか、テロリストでもあるのだ。またどんなに力があっても超人ハルクは単なる化け物になる。無資格だからだ。
その点では日本のヒーローは完璧に無資格だ。とりあえず資産は無い。仮面ライダーは結果として正義を行っているが、誰がどう見てもニートだ。喫茶店の親父の好意で暮らしている。続編以降はこの資格が曖昧になってゆく。なので歴代ライダーのうち、どれが最強かなのかということになっちゃったりもした。正義という名の暴力ってなに?といった疑問が起きてしまった結果だ。
この無資格者は、ほとんどが正直だとか正義漢だったりする。まあこれがある日突然されちゃったり、なっちゃったりする。博士に見いだされたりとかだ。ウルトラマンに至っては憑依される。この辺がアメコミとの最大の違いかもしれない。
整理すると、人が人を裁くのがアメコミ。人とは言えないかもしれないヒーローが、人とは思えない怪人をさばくのが日本のヒーローなのだろう。ここで資格があるかないかという差は、宗教かもしれない。キリスト教では最終的に人を裁くのは神の領域だ。そこでこれに相応しい人物が考えられるのだろう。スパイダーマンはこの点違法行為者なのだ。
日本の場合は、善き霊が悪しき霊を倒す、と言った所だろうか。なので善き霊が見いだした人物なら誰でも良いという事になる。花咲か爺さんの話しと同じものだ。
この資格問題は、日本でもある。ヒーローとは言えないが、ドラゴンボールの悟空は厳しい修行と戦いのうちに力を蓄える(とはいっても貴種に近いが)。ロボットアニメなんかでは、愛と勇気と友情を強く持てる人物でないとヒーローになれない。
仮面ライダーシリーズも最近ではイケメンでなければ行けないという、厳しい条件がついている。
もっとも資格から逃れているのは、月光仮面。なにしろ赦してしまうんだから。人らしいという事で終わっているので、資格も問われない。
正直な所アメコミに詳しい訳ではないし、日本のヒーローものにも詳しい訳ではない。なので底の浅い考察だと思うが、自分で考えていて面白かったので書いてみた。