どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

ちょっとまて、イオン

2013-03-17 15:12:30 | インポート
誰もがそうは思わないだろうが、衝撃的なニュースがあった。

イオン、ダイエーの筆頭株主に


このどこが衝撃かと言えば、イオンが日本最大の小売業を名実共になったと言う事だ。しかもこの直前食品スーパーのピーコックとマルエツを押さえた。もう誰にも勢いが止められない状態だ。これであのセブンーアイホールディングスが、本当に小さく感じる。

しかしだ、私の目からは明らかに迷走をはじめているように感じる。まず腐ってもダイエー、企業文化が違う。ダイエーと言えば流通・小売りの革命を起こした会社だ。社風はどちらかと言えばイケイケで、現場の裁量権が大きかったように思う。ダイエーグループだったローソンが今元気なのは、新浪社長の力量もあるが元々現場にあった力を引き出した結果だと思う。阪神大震災のときの対応スピードも凄かったが、東日本大震災からのスピードも被害の大きさから比べれば、かなり早かったと思う。もともとそうゆう企業だったのだ。
ダイエーそのものも、とにかく現場の元気が凄かった。店舗の照明は暗くても、従業員は何か元気に見えたものだ。

それがだ、従業員をギリギリにして効率を良くしているのだろうが、棚の前出しもする余裕もない店舗ばかりのイオンが筆頭株主になる。店舗は明るいが働いている人はせわしなく動いているだけに見える。

イオンは官僚主義というか、旧ソ連にスーパーがあったらこんな感じか、と言う風に感じている。


実際この政策がうまく行くかどうかは解らないが、イオンは別なフェーズに突入したように思える。

盛岡の前潟イオンモールでの事だが、昨年からコロコロ開店時間が変わる。3回変わっただろうか。サマータイム導入などだ。更にイオンで午前7時開店になった。これは高齢化に伴い早くから来店する高齢者が増えると考えられていたから、実験的に導入したものだ。全国的に見ればこれで成功したスーパーもある。だが郊外型の店舗ではどうなのかと言えば、惨憺たる結果に終わった。
10人来店。そんな日ばかりだ。それでも続けている。

さてそこで営業時間を元に戻せば良いのに、今では同一店舗に4つの閉店時間が存在する。モール専門店街は午前9時から午後9時まで。モール・レストランは午前10時から午後10時まで。ラストオーダーが午後9時なので実質9時閉店。フードコートとアミューズメントも午前10時から午後10時まで。これまた実質的に9時半閉店。イオン2階は午前8時から午後10時まで。一階は午前7時から午後11時まで。それでも薬とか銘店とか時間通りに開業していない部門もある。

いやこれではモールのワンストップサービスの考えとはかなり逆行している。小売業とは思えない展開になっている。


さてこれはなぜそうなったのだろうか。
小売業から発展したイオンは集客力を大きくするため、店舗が大規模化してモールの形態になった。このため資本回転率が変化した。まるで不動産業みたいになった。というか不動産業になったのだ。その上小売業のさまざまな業態をそれぞれ分社化、持ち株会社に移行した。それでもしばらくは小売業的だったが、今では株主視点の店舗運営に切り替わって来ていると考えられる。とりあえず最大の問題は資本回転率の悪さだ。このため時間帯を変更したりしているのは解る。しかしあまりにも頭でっかちだ。


最近の買収攻勢もこの流れで行われているのだろう。だがこのままで良いのだろうか。確かにバイイングパワーは大きくなる。トップバリュ商品の展開も楽になるだろう。というか、イオンは製造・小売り業になりつつあるのか?

なにか客が置いてけぼりを食らっているような気がするのは、私だけだろうか。
客が楽しく欲しいものを、満足出来る価格で、買い物を楽しむ。そして客は合理的な考えはしない。それを忘れてはいないだろうか。

今のイオンと元「主婦の店」の結婚は、うまく行くかどうか私には解らない。