今日は一日中降ったり止んだり、時折晴れたりの天気だった。停滞前線が南の方にあるのになぜか南風が吹き込んで、28度とやや蒸し暑くなった。
全く効果的ではないが、花や野菜に液体肥料を与える。この前から肥切れを起こしていた。濃度を倍にして撒く。雨とで適正濃度になるだろう。
コーヒーの芽がようやく双葉になりそうだ。後ろの芽のように殻を被ったままで2週間経ってようやく双葉だ。2ヶ月で発芽するというのは本当だ。まあそれでも2週間は早い。どうも6粒蒔いて3粒は確実に発芽しそうだ。
写真ではわからないが、買い物に出て外に出たら雨になった。ところが遠くは晴れている。
どうも中国の抗日戦争勝利70周年記念・世界反ファシスト戦争勝利大会のせいなのだろうか。明日だ。
これに出席しないと日本が言ったら、当てつけのように中国のマスコミが「天皇の謝罪」を言い出した。まあ韓国の前大統領が言ってしまって顰蹙を買った後だから、多少は慣れているが、彼らはよく歴史を忘れる例となるだろう。
ニューズウイークでかなりまとめて書かれている話題だ。まずは冷泉さんから。
「中国の場合、レーニンやスターリンの思想に影響を受けた権力の集中はそのままに、経済だけは自由化した一方で、自由と民主主義は西欧の価値観だとして、その「押し付けは拒否する」という立場を取っているわけです。ということは、両国共に、民主主義の正統性を戦って勝利したという第2次大戦のレガシー(遺産)の継承者とするのは難しいと思われます。」
次は「中国軍事パレードの主たる狙いは「抗日」ではない」でしょうか。
「中国が演出したいのは、各国が参加する「国際観閲式」かもしれない。各国軍にパレードへの参加を呼びかけるのはそのためだ。ファシストに対する勝利を世界が祝う祭典である。中国は、その祭典を主催し、戦勝国の中でも主導的な地位を見せることが出来る。中国の言う、「国際社会における地位の調整 (この場合、「向上」の意味に近い)」である。」
つまり正当性の問題なのだということだ。軍として日本と戦ったのは中国国民党で、共産党はゲリラ戦だったというのがある。そこに曖昧さが残っている。さらに国民党を追い落としたが、辛亥革命のように清朝から譲位されたわけではない。
もっとひどいことに西側からはしばらくの間正当な国家として認められなかったところがある。
そして実際に日本軍と戦った経験者はもう政権にはいない。毛沢東のようなカリスマもいなくなった。それでは民を富ませることで正当性を確保してきたが、結果お家芸の腐敗が広がってしまった。天津の爆発も、倉庫の運営者が賄賂のために管理費をケチッた結果とも言われている。
その腐敗撲滅運動をすればするほど、今度は景気が悪くなるし、そもそも今までがなんだったのかとそれこそ人民から正当性を疑われかねない。だから国際的に大々的にアピールできる場を設けて、世界から第2次世界大戦の勝者を継承したと言いたいだけなのだ。
歴史のある国はこういったところで困ってしまう。隣の韓国も国際情勢で便宜的にできてしまったところがある。北朝鮮には抗日神話がある。だが韓国にはない。あるのは日本に占領されて日本人になったということだけだ。なので神話を作り続けるしか正当性がないと感じている。朴大統領がアメリカから行くなと言われても、パレードに行ってしまったのは、抗日神話が欲しいのだ。おまけに過去何度も属国になった経験のある朝鮮半島だからこそ、簡単に行ってしまった。
だがアメリカに対する義理を考えたら、忘恩としか思えない。あそこは儒教と言っているが、やはり儒教は便利な方便なのだろう。
そうゆうことでは北朝鮮の正当性という強気の態度が良く分かる。平壌を抑えているからだ。
日本にも正当性の問題がある。ただこれはとてつもなく難しい。現在の天皇が北朝ということ。次に天皇は権威で日本を支配したが、平安期以降実力で支配したことがない。明治政府は復古しようとしたが初期に挫折して立憲主義に動く。ただ天皇が君主であるという前提は変わらなかった。そこでアレヤコレがあって戦後象徴天皇という無難な形に決着した。だが結果複雑になってしまった。無条件に崇め奉る人、権威を権力に取り込もうとする人、憲法の条文以上の存在ではないとする人、天皇の存在は人民にとって無意味だとする人、最後に天皇ってイイこというジャンというミーハー、さらには天皇って何?関係ないよねという人までいる。正当性の基盤が良くわからなくなっている。
それではなぜ正当性を日本が保持できているのかといえば、民主主義だから。国民が選んだ政治家で正当だから、それが政権を担うというものだ。
ただそれも全く良くわからない状況で、政治不信という名の無関心ばっかりになってしまっているのは、豊かな証拠でもあるし貧しすぎる証拠でもある。
ニューズウイークにはこの点で少し考えさせるコラムがあった。
「軍事パレード直前に爆発事故が続く中国の皮肉」王立銘氏のコラムだ。中国で風刺マンガをネットに発表して有名な人だが、14年から亡命生活を送っている。
『強権を賛美する一方で、生命を軽視するのが最近の中国社会の特徴だが、これは1949年以来の中国の特徴でもある。「ファシズム」の定義を調べたとき、私は驚くべき発見をした。ファシズムの理論的根拠は「人種主義」、「国家至上主義」、「指導者権威主義」、「生存圏主義」にある。これはまさに今の中国ではないか? あるネットユーザーはこう皮肉っている。「今回の反ファシズム記念行事を通じて、国民のファシズムに対する理解はいっそう深まったよ」』
確かに新しいファシストが古いファシストを弾劾するという場には、日本はいけませんな。
ネット場で2日遅れて話題になった記事もある。パックンのコラムだ。「首相談話についてもアメリカ人なので語りません」。多分これが一番軽くて一番重い記事だろう。
「第2次大戦で日本の方は何人ぐらい亡くなっているのか。(中略)300万人だ。では、中国ではどれぐらい亡くなっているでしょうか? これが答えられる人はほんの一握りでしょう。正解は1000万~2000万人。歴史家によって計算法が違ったりするが、一番少ない数字でも日本の3倍以上にあたる。インドネシアでも日本と同じぐらいの300万人以上が死亡しているという。ベトナムでは100万~200万人。フィリピンでは50万人だ。」
いろいろ議論はあると思うが、日本軍の巻き添えで人がいっぱいすぎるほど死んだという事実は、忘れてはいけない。
夜に色鮮やかな蛾が飛び込んできた。ピンクに辛子色の茶が映える。光の加減では茶が緑に変わりとてもきれいだ。ベニスズメというらしい。スズメガというのはとても速く飛ぶもので、部屋に迷い込むとボコボコぶつかって大変なのだが、ホバリングを使ってスピードを落とすためか、音が優しい。
それでもうるさくて、捕まえて外に放した。