どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

今冬7回目の真冬日

2017-02-03 01:03:42 | 日記

 

今日は午前中比較的天気が良かったのだが、午後から曇ったり雪が舞ったりした。

 

 

インドネシアのイスラムが最近すごくうるさくなって、その寛容主義がどうなるのか危ぶまれていた。酒まで禁止にするのか?という状態で、キリスト教やヒンヅー教の存在を無視する勢いだった。

それもイスラム擁護戦線(FPI)の活動が盛んになってからだ。彼らがあんまりにも暴力的で、かといってテロとかの犯罪まではいかないし、結局イスラム教徒が人口で一番多いことから無視もできずに、ある意味放置していた。ここからニューズウィークを引用する。

イスラム教の立場を強調しながらあちらこちらで不要な摩擦を繰り返しているFPIに対し、西ジャワ州警察は1月30日、スカルノ初代大統領や「パンチャシラ」といわれる国家原則を侮辱したとしてFPIのハビブ・リジック・シハブ代表を「死者侮辱、国家シンボル侮辱罪」の容疑者に認定した。」

さらに国家警察はFPI の集会でアラビア文字を書き込んだ国旗が掲げられたことに対して「国家シンボルに関する法律違反」容疑で捜査を進めるなどFPIに対する対抗措置が急速に強まっている。」

「多様性の中の統一」を掲げるインドネシアにとって、それに反する不寛容、そして独立の父であるスカルノ初代大統領、赤地と白地の国旗、国家原則パンチャシラなどなど「不可侵」に抵触する言動には大きなリスクが伴うことが改めて浮き彫りとなったともいえる。」

インドネシアは様々な島嶼と民族・宗教をまとめるために、たとえイスラムが多かったとしても多様性と寛容を建国の理念にしてきた。そこに抵触するものは全て罰すると方向転換したわけだ。それは次期大統領に初の女性大統領が登場する可能性が出てきたこと、そしてトランプさんが出てきてから、イスラム原理主義と言われないようにするためだという。

トランプさんも、いい影響は出しているね。

 

 

この冬は7回しか真冬日がない。12月16日と1月11日から14日、そして24日、そして1月2日しかない。盛岡としては例外的な年だ。

 

 

ヒヨドリとスズメが一緒にいます。高松の池だとヒヨドリも心優しくなるのでしょうか。ツグミにはキビシイですが。

 

 

今日のトランプさんの話題は、オーストラリアの首相との電話会談を予定よりえらく早く切り上げたということ。

ドナルド・トランプ米大統領が先月28日にオーストラリアのマルコム・ターンブル首相と電話で会談した際、豪国内の難民を米国が受け入れるという両国の合意を批判し、予定時間を切り上げ会談を一方的に終わらせたと報じた。」

トランプさんは「オバマ政権は何千人もの不法移民を受け入れることに応じた。なぜだ?」とツイッターでつぶやいていた。ヤレヤレ、こんなことも知らないのか。

オーストラリアの白豪主義は悪名高いが、最近は鳴りを潜めていた。だがこの大量難民の時代に、ナウル共和国やパプアニューギニアと契約して、難民をそこに押し込めていたのが発覚。強制収容所状態なのを、「我々は十分な金を払っている、我々が問題なのではなくナウルやパプアの問題だ」と開き直るばかりで、改善しようとしないのに業を煮やしてアメリカが一回だけ引き受けると話をつけたのだ。

なおトランプさんのイスラム7カ国入国制限に賛辞を送った先進国は、オーストラリアだけだ。



イスラム圏で一つだけわからないことがある。なぜロンヒギャ族は嫌われるのかだ。ミャンマーで弾圧され、難民化して周辺に散らばっているのだが、人身売買の対象になったり、虐殺されているのだ。これは人権にうるさいはずのオバマ政権が問題にしそうなものなのだが、そうはならなかった。

だがバングラディッシュがロンヒギャ族の難民の収容所を、ベンガル湾にある島に作るという。

ある地元政府関係者はAFP通信に対し、テンガール・チャール島について、「島に行けるのは冬のみで、海賊たちの隠れ家になっている」と語った。島を洪水から守るため植樹が行われているが、完了するまでには少なくとも10年がかかるという。同関係者は、「モンスーンの季節には完全に水浸しになってしまう」と話し、「あそこに住まわせるというのは、ひどいアイデアだ」と指摘した。」

イスラム教徒は基本的に仲良くしなければいけない。基本はね。宗派が違って対立しても、弱って難民になったのなら保護しなければいけない。まあ保護した上で、自派に引き入れるだけなのだが、にしてもイスラムから嫌われるイスラムというのはなんなのだろうか。イスマイリとかそこまでの異端なのだろうか。



少しきになるのはカナダのモスク襲撃事件だ。実はこの事件の前にも1件イスラム対象のテロがあったばかりだ。多元主義を標榜するカナダで、フランスやアメリカの極右思想にかぶれた若者が起こした事件だが、ありうる話でもあるが、カナダの若者がかぶれるほどに、ヨーロッパやアメリカの極右思想は魅力的なのだろうか。

日本人として他民族に対する優位性というのを感じたことがないので、彼らがそんなに自慢しているのを見て不思議に思うからそう考えるだけなのかもしれない。



ただこの事件に対するホワイトハウスの発言は、これまたユニークだ。

ショーン・スパイサー大統領報道官は銃撃について、「我々が警戒を緩めない理由、また大統領が我が国の安全、治安に関して受動的でなく能動的な対応をしようとしている理由を再認識させる悲惨な事件だ」と語った。」

ところがだ、彼らは何も考えていない。アメリカはイスラム以外の暴力的事件が頻発している。その状況を踏まえて暴力的過激主義対策(CVE)プログラムが検討されてきた。教育やコミュニティを通じて過激思想をマイルドにしてゆこうというものなのだ。即効性は全くなく、長期間にわたるプログラムになる。それでも意味がないプログラムではない。だがこれをイスラム限定にしてしまうようだ。

米当局が暴力的思想をコミュニティーとの協力や教育などを通じて阻止しようと導入しているプログラム「暴力的過激主義対策(CVE)」について、トランプ政権がイスラム過激主義に的を絞った内容に変更する方針であることが分かった。関係者5人が明らかにした。」

カナダの事件はイスラムが標的にされた事件なのに、報道官はトンチンカンなことを言って、実際には自国の問題から目を背けるような大統領令を出そうとしている。

やはり「オルタナティブ・ファクツ」で動いているのだろうな。



オマケ

昨年から追っかけまくった、ユーフォニアム奏者牛渡克之氏の待望のCDが出た。とにかく彼のユーフォニアムの音が素晴らしい。その上超絶技巧も聞けるし、その高い音楽性がビンビン入っている。

素晴らしいと言って誰にも進めるかといえば、なかなかに難しい。ユーフォニアムを勉強している人には特にオススメだろう。だいたいレーベルがそう言ったレーベルだ。吹奏楽に特化したところがある。その上ユーフォニアムという楽器は歴史が浅い。そのためどうしてもクラシック的な名曲が少ない。そこで現代の作曲家に委嘱したりする。結果極めて現代的な音になるのだが、この場合タイトルが「うしし」という、今学生から言われている渾名をタイトルにするくらいだから、ものすごくくだけた、とっても尖った音楽ばっかり入っている。

共演者は一流しかいない。本当に一流しかいないのだが、そう言った一流が集まって高度な音楽性を戦わせて遊んだらどうなるのかといえば、普通に気持ちのいい音楽にはならない。コルトレーンのフリージャズ時代よりはマイルドだが、本質的に尖っている。ユーフォニアムのマイルドな音でゆったりしている暇はない。

そう一流を集めて勝手なことをさせると、音楽の場合は普通の人には理解できないことが起きる。ノイズの連中が「現代音楽」と呼ぶジャンルのように、超高度な音楽をやってしまうのだ。

そう、音楽家である人種は、何か違う音が聞こえているように感じることがある。多分私が聞いているのと違う音が聞こえているのだろうなと思うことがある。そう言った世界に生きている人たちの、極限の楽しさが詰まったアルバムだ。

ただ曲目としてコンサート前提の演目になっていて、そこが少し物足りない。もう少し牛成分を濃くしても良かったのではないのかと思うが、本人が多分それを嫌いなのだろう。音楽の楽しさというのは、もっと違うものなのだというメッセージを感じるアルバムになっている。

4曲目の山田武彦作曲と言っていいのかどうなのかの「シャコンヌ舞/バッハを讃えて」の強烈な尖った音楽は傑作だと思う。ただ宴会音楽的にも聞こえるという、そのギャップがある。とんでもないことを平気でしている。

ということで、開拓精神の豊かな勇気のある人たちと、ユーフォニアムを勉強している方にオススメだ。現代音楽を聞いている人には、逆に物足りないかもしれない。少し録音の音が小さいので、再生時には注意したほうがいい。大音量で聞いたほうが面白い。