いやはや彼らは何をしたいのでしょうか。
まずは産經新聞の記事
「「もっと風俗活用を」と橋下氏 凍り付く沖縄の米軍司令官」なんですが、ちょっとまて。公の場で言っていい事と悪い事がある。
「風俗業を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをコントロールできない」と伝えたというが、司令官は「米軍では禁止されている」などと取り合わなかったという。
「合法的に性的なエネルギーを解消できる場所が日本にはある」と述べた上で、海兵隊員に風俗業者を活用させるよう求めたという。橋下氏によると、司令官は凍り付いたような表情をみせ、「米軍では禁止の通達を出している。これ以上、この話はやめよう」と打ち切った。
アメリカでは、宗教上の問題と、男女差別撤廃の問題から売春が禁止されている。建前上はそうだ。そして反モラルであり、世間からとても厳しい目で見られている。
日本もそうだ。建前上はそうだ。ただ多少おおらかに見られているが、公然と言っては行けない話しだ。ましてや大阪市長、決して言っては行けない話しだった。
世界最古の女性の職業を根絶出来るほど、そして世界最古から必要を求める男性がいる限り、つまりは人類がよっぽど変わらない限りある。かといってそれを容認するのはどうなのかと、悩み続けたのが近代だ。とりあえず恋愛は自由だと言う建前になっている。
そこで、規制しましょうと言うのが現在だ。そこで何が行われているのかは誰もが知っているが、それは解らないと言う事にして、対策だけを付けているのが現在の風営法だ。あとは強制された売春を禁じているだけで、現実には公娼というのは存在しない事になっている。
それが弁護士である橋下市長に解らない訳がない。
そしてアメリカの状況も解らない訳ではないだろう。
米軍の司令官にとって、これほど恐ろしい話しをする日本人は初めてかもしれない。もしもこの司令官が「Yes」と言ったら即座に解任になるだろう。密室の酒の席で話しになって、それがリークされてもそうだ。多分司令官には橋下市長は狂人に見えただろう。だから話しを打ち切った。
更に話しは発展してゆく。NHKのニュースだ。
「橋下共同代表 ツイッターで持論を展開」なのだが、ここで旧日本軍の従軍慰安婦問題に発展している。
これに関しては私の目から、従軍慰安婦問題に対して一定の理解を示しているように思えるが、根本的に事を考えていない。戦後生まれの若い知事がこういった発言をする事そのものが、異常な事だと受け止められる。そこが全く解っていない。
特に最悪なのは、以下だ。
一方、橋下氏は、今月上旬に沖縄のアメリカ軍普天間基地を視察した際に、アメリカ軍の幹部に「もっと風俗業を活用してほしい」と述べたことについて、「風俗業を活用したからと言って、沖縄での米兵の性的事件が収まるかは分からないが、建て前論はやめたほうがよい。米軍が、法律上認められている風俗業を利用することは何ら問題はない。だいたいアメリカはずるい。アメリカは一貫して公娼制度を否定する。現在もそうだ」と述べました。
これは最も言ってはいけない発言だろう。アメリカが怒ってもおかしくない。ただ多分、橋下市長は狂人だと報告されておしまいと願いたいものだ。
沖縄の事を考えての発言なのかもしれないが、それでは沖縄の性産業が活発化して誰が喜ぶのかと言う事もある。建前上はない事が、活発化すると言うのは沖縄県にとって恥ずかしい事だろう。それはどこの県もそうだ。しかも地元の子たちが従事するとなれば誰もがいやがるだろう。
結果沖縄に恥をかかせた発言でもある。
この発言が、失言かどうかよくわからない所がある。もしかすると意図的にやっているフシもあるが、そうするとその意図がよくわからなくなる。弁護士で大阪府知事まで努め大阪市長である橋下氏が、暴走老人のまねをしたとしても、どこにも利益が見いだせないのだ。敵ばかり作る。アメリカまで躊躇する発言だ。
しかも、油断した場ではない。
ここでやっぱり私ならどうするか。海兵隊の皆様、大阪観光はどうですか?娯楽いっぱいありまっせ!と売り込むのが筋だろう。もう大阪はバレバレの都市でもある。沖縄を傷つける事もない。
だが最も大きな問題は、娼婦がいたとしてもレイプはあると言う問題だ。弁護士なら解るはずだ。
この意味でも産經新聞の記事のここが問題なのだ。
「風俗業を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをコントロールできない」
それでは、猛者のエネルギーがなければレイプは無くなるか?一般人のレイプ事件はなぜ無くならないのかよく考えるべきだろう。判例等見ているはずの弁護士なら解るはずだ。
レイプ問題は、女性蔑視が大きい。ポイントはここだ。単純な性衝動ではない。確かに生と死を分つような戦闘行為が続いている状況で、単純な性衝動は起きるかもしれない。だが沖縄はそういった戦争状態にある島ではない。
次にこれは言いたくないのだが、男の征服欲と言うものがある。弱いものを意のままにしたいという欲望だ。これが女性に向いた時にレイプになる。そしてそれが他民族だった場合、まあどうなるだろうか。歴史が語っている。イジメ問題でもここがよく顔を出す。
レイプと売春は本人の意思の有る無しというが、弱者征服という所がある。人を人としてみていない。
その上で、今の米軍の酒癖の悪さを考えなければいけない。酒飲んでなにかタガが外れた事件ばっかりだからだ。多分米軍が売春を奨励したとしても、更なる刺激を求めてレイプは起きるだろう。もっと深い何かある。
旧日本軍でレイプ事件が多発したのは、上海事変からだと言われている。この頃から予備役が招集され上海に集められた。予備役は結婚したりしていた。
何を言いたいかと言えば、女を知った男が更なる欲望を求めて、しかもエスニックな刺激を受けて、力任せの行為に至った。そう考えている。その対策のために日本から娼婦を集めたのだが、日本人は人気がなかったようだ。
これ以上は言いたくない。
橋下は本当に大阪出身で、大阪知事出身で大阪市長なのだろうか。そして弁護士資格をもっているのだろうか。
PS
最近日本とアメリカの、アメリカ軍人による犯罪の裁判権がどうなっているのか密約があったと言うのが報道されていた。47ニュースだ。
「米兵の裁判権97%を放棄 53年の密約後5年間で」。
多分重篤な、つまりは殺人以外は日本では裁判されなかったのだろう。確かに当時の沖縄はアメリカの統治下にあった。だが主権は日本にあった。闇に葬られたレイプ事件はもっとあっただろう。
PS
ニューズウイークで冷泉さんのコラムが良かったのでリンクします。
こちらです。