メールに電話、カメラ、録音、SNSもスマホ一台で多くのことがこなせる時代になりました。機能が多すぎて、とてもすべては使いこなし切れません。それでも少しづつアプリの利用範囲が広がりこんなことも出来きたのかと徐々に知ることになります。
マップやナビのアプリは便利ですね。「訪れた場所」は現在から過去にさかのぼって記録されていてタイムラインをなぞれば自分の行動の軌跡が一目瞭然。なんとも精巧な生活記録帖です。
ちょっと怖い“自動”同期化
ラインでも新発見。メッセージの書き込みの時に写真やドキュメントも選んで送信できますが、それを選択する一覧に有るものは、そのスマホで撮ったものなどに限っているとばかり思っていました。あら?なんと別の固定パソコンとも同期されていることを知りびっくり。そうか、スマホとパソコンで使用しているアカウントが同じなので初期設定で連動されているのでした。マップにしてもラインにしても、これらの足取りやデータはしっかりとビッグデータ様にもご覧いただけるようにお捧げしているのではないでしょうか。
パソコン内とスマホ内のホルダーは別物とばかり考えていただけに、ここまで同期化が進んでいると一瞬、怖いと感じました。「便利さとひきかえに自由を奪う」の副題が思い浮かび『ビッグデータという独裁者』を改めて読み直しました。
ツイッターなどのSNSが無料なのは、アクセスされたコンテンツを企業に売っているからだ。「いいね!」一つでもデータを提供していることになる。
「遊んで(ゲーム)、覗き見し(ポルノ)、買い物(ショッピング)」が主な利用アイテム。人間生来の弱さをビッグデータは見事に利用する・・
「AGFA」とは・・アップル、グーグル、フェイスブック、アマゾンの4大企業。
いずれも営利目的の私企業。個人のデジタル情報の多くがここに集約されます。『ビッグデータという独裁者』の著者の二人はフランス人。それだけに欧州人からの目で米国集中のAGFAに、ビッグデータの寡占化に憂慮しています。
便利さの安くない代償・・むずかしいテーマですがネット利用者としては“独裁者”とどう向き合い共存共栄して行けるか常に考え続けなければならないことと思います。時には“独裁者”への規制も含めて。
【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔
ビッグデータという独裁者: 「便利」とひきかえに「自由」を奪う (単行本) | |
マルク・デュガン/クリストフ・ラベ 共著 | |
筑摩書房 |
ロックの草分けで歌手&ピアニストのファッツ・ドミノ。
自然死で亡くなられました89歳。ヒット曲の『ザ・ファット・マン』
Fats Domino - The Fat Man (Live)