ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

想像と異なる「情報Ⅰ」

2025年01月23日 | 教育・文化
今年から大学共通テストにあたらしい科目「情報Ⅰ」が加わった。
この試みは興味深いものでした。さっそくどんな内容だったのか試験翌日(1月20日)の新聞紙上の問題と解答に目を通してみた。

参照図からみるとセグメントLED、ディスプレイ上の対象物、スーパーのレシート、一万円札、千円札の枚数変化、データやグラフに基づく出題など・・。

新聞の文字は小さくて目が疲れますが、自分でも挑戦してみました。
それにしても問題の文章量が多く、限られた時間では読解力が必要。

内容は数学と国語のテストのような感じられる。期待していた社会性を問う情報リテラシー的なものは見当たらい。「情報」の文字から受ける事前の想像とはかなり異なっていた。

情報Ⅰとあるから情報Ⅱもある。前者が必修、後者が選択。たぶんこれからも情報Ⅱは共通テストの対象にはならないようだ。新学習指導要領として第一回目の「情報Ⅰ」、もちろん過去問はない。学問としての体系づくりも未知。これからさらに練ってほしいところ。
初めての今回は、けっこうパズルのような要素もある内容だった。

国立大学の志願者は原則として「情報Ⅰ」は必須の位置づけ。実際活用率は国立大97%、公立44%、私大は僅少だったという。

自分がもし受験生だったら、どうやら
好きにはなれそうにない科目になるような気がした。
受験生のみなさん、ほんとうにご苦労様でした。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

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長谷川テルのエス語平和精神

2025年01月19日 | エスペラント
きょうの毎日新聞1面3面は、当「ポポロ通信舎」の姉妹版になっていただいたかのような紙面内容で、たいへん好感が持てました。

「『熱い血を誤って流さないでください。皆さんの敵は海を隔てたこの地にはいないのです。お元気でどうか生き抜いてください
1938年から41年にかけ、中国の戦場で、若い日本女性の声が繰り返し響き渡った...反戦放送の声の主は、当時20代の長谷川テル...」(毎日1/19)

女性平和運動家としての長谷川テルの名を知る人は、けっして多くはないと思います。毎日紙上では、長谷川テルをエスぺランチスト(エスペラント語を使う人)として略歴を紹介。さらにエスペラントについても創始者のザメンホフ博士にさかのぼって説明している。

ベトナム反戦で抗議焼身死した由比老人

私の記憶では新聞紙上に「エスぺランチスト」の文字が大きく見出しになったのは1960年代後半、ベトナム戦争に抗議し首相官邸前で焼身自殺を図った由比忠之進さん以来かもしれない。当時、マスコミや学生たちの間では「由比老人が亡くなった、エスぺランチスト老人だ」と話していた。今調べるとその老人齢はなんと73才だ。(話がソレました)

岸田から石破政権。軍事費の拡大には歯止めがかかりません。その目的もミサイルによる敵基地攻撃の強化としており、国民のコンセンサスを十分に得ないまま前のめりで進められている。専守防衛に見合った適切な軍備は最小限は必要でしょう。しかし一方で食糧安保(農業)を犠牲にし原発を増設するなど国土保全・国防の在り方としてはとても合点が行くものではありません。

きな臭さが増す近頃の政治情勢の中、毎日新聞の記事は、テル研究者の言葉から「今こそ、反戦平和のために闘ったテルの思想と行動を振り返る必要がある。テルの言葉は100年たっても古くならない」と結んでいす。

「エスぺランチスト」

「長谷川テル」

これを機にチェックしていただければ幸いです。




長谷川テル
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それぞれの「ひとり日和」

2025年01月15日 | 研究・書籍
この年末年始に小説を一冊読みました。
『ひとり日和』青山七恵著。2007年の芥川賞作品。

主人公の「私」は20才になるフリーター。親戚の一人暮らしの70才になるおばさんとの同居生活。そこでのゆったりした日和(ひより)の日常が無目的な失恋をも癒してくれる。

おばさんの名前が荻野吟子さん。日本で最初の女医、埼玉県熊谷市妻沼出身の荻野吟子女史と同姓同名だ。それもそのはず著者、青山七恵さんも同郷の人。そこには親しみを感じた。しかしストーリーのさいごは職場の既婚者と不倫になるような予感・・。

何とも風に吹かれて生きているような締まりのない若者を描いた作品です。

小説とは?
芥川賞とは何なのだろう?

日和(ひよ)りな若者たちを写実的に描いたという点では評価される作品のようにも思えます。

ひるがえってそう言う自分とは?
小春日和のなかで世情を思索できる、それだけでもありがたいこと・・。


 
われらgooブログも再び立ち上がりました。
本年も「ポポロ通信舎」で懇談できれば幸いです。よろしくお願いします。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔


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フリカン ナビジャロン 2025

2025年01月14日 | エスペラント
Felican Novjaron Por vi !
(フリカン ナビジャロン ポー ヴィ)
【謹賀新年 Popoloポポロのみなさん】

サイバー攻撃から始まる年明けに

今年もエスペラントで新春のご挨拶を申し上げます。
昨年末から年始にかけてサイバー攻撃が相次ぎました。日本航空(12/26)三菱UFJ(同)りそな(12/28)みずほ(12/31)、そしてNTTドコモ(1/2)。当gooブログはNTT系。ポポロ通信舎も1月2日午前からつながらなくなりました。きょうは14日、久々に回線が復旧しました。とても長く感じましたね。あらためて「新年開通しましておめでとうございます!」の気分です。
この間、心配されてメールや直接お声がけをしてくださった訪問者の方々には、ありがたく感謝申し上げます。引き続きご閲覧くださいますようお願いいたします。

それでは遅れましたが、国際語エスペラントの創始者ザメンホフ博士の詩『道』の一節でスタートいたします。


うまずたゆまず
種をまき、種をまく
のちの時代を考えながら・・・
百の種は滅びても
千の種は滅びても
いつもかわらず種をまき、種をまく

「おい、やめろ!」
といって人々は笑う

「やめるな、やめるな」
と心に聞こえる

「がんばって進め!」
孫たちが祝ってくれるのだ
しんぼう強く、しのいだならば

今年は、第二次世界大戦からちょうど80年目となります。欧州と中東での戦争は、今も続く。国連も世界の英知もこの無益な醜い戦争を止めることができない。

「国家による暴力の犠牲になっているのは市民(ポポロ)だ。ウクライナでは民間人1万2千人超が死亡し、ガザの死者約4万5千人の過半は女性と子どもだという」(毎日新聞元日社説)
人類の野蛮さをあらためて感じる年明けです。少数派、ザメンホフ魂で2025年も辛抱強くしのいでいきたいものです。よろしくお願いいたします。



【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

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