東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

6月の歌舞伎座

2017-06-09 23:48:19 | 日々

 昨日歌舞伎座の昼の部を観てきました。お目当ては当然「弁慶上使」。これ見逃がしたら、絶対後悔しそうと思っていましたが、やっぱり観てよかった、、。これまで振り返って、この狂言は故・実川延若丈の弁慶と故・市村仁左衛門丈の弁慶を観たことがあります。(先代の松緑さんのも観たことがあったような、、、。)個人的にはおわさの件はいつも面白いと思っていたんですが、弁慶の愁嘆の件は何かしっくりしないというか、弁慶の隈取と毬栗の頭の扮装が不思議で愁嘆での演技が強烈な扮装に埋もれてしまってしっくりしないという印象を持っていたのですが、今回の吉右衛門丈のはいかにも丸本狂言の人情の綾になじんでいて同時に動きが昔の山車人形が動くような味が感じられてすばらしいと思いました。昔観たときにはなぜかそういう印象には至らなかったのは自分の感覚に問題があったのかどうか、、。昼の部はこれ一本だけで大満足でした。夜の部の高綱が吉右衛門丈なら絶対観たいというところですが、、、。9月の秀山祭歌舞伎は何が出るのでしょうか。楽しみです。