頼まれておかめと招き猫の火入れを作っています。
正直いうと成形にかぎっていえば、火入れはほかの人形類に比べてやたらしんどいです。まず大きいので割型自体が重く、そこへ粘土を詰めて運ぶときの重さはかなりです。それと作業するのにも、干したり置いて置くにも場所を食う。型から抜いてすぐにバリ取りやなめしはできず、ある程度水気がとんで、形がへたったりしなくなるまで寝かせます。我が家は狭いので、仕方なしに風呂場に置いています。
火入れはもともと裸火を入れる器具なので、中に仕込んだ種火の熱が床などに直接伝わってしまわないように上げ底にします。小さな人形には平らな底もあれば、上げ底のものもあり、だいたい渋滞なくできますが、火入れのように大きなものの上底は乾くまでの時間と「ヘタリ」が入りやすいのでいつも苦労しています。
「招き猫の火入れ」も「おかめの火入れ」も上げ底の作り方は同じですが、招き猫の底のほうが纏まりやすく、おかめは難しいと感じています。へたらないよう、乾くまでブリッジ状のものを底に当ててみたりしていますが、まだ究極の安定したやり方に至らないもやもや感…。
そんな訳で招き猫のほうは着々と抜き出して陰干ししていますがおかめのほうは遅遅としています。