東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

貴重な一日

2010-05-16 21:01:32 | 今戸人形(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010393 最後の今戸人形師であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)。これまで春吉翁に関しての記事を採り上げてきましたが、今日春吉翁のご親族である金澤家をお訪ねしてお話を伺うことができました。

今から20年前、春吉翁のお孫さんでいらっしゃる武佑さんにお目にかかる機会を得ましたが、20年ぶりに再会でき、その間読みかじり、聞きかじりしたことを更に深めることができました。

春吉翁がまだご健在で今戸人形を製作されていた頃、その片腕として仕事を手伝っておられた娘のはなさんは平成16年にお亡くなりになられたそうですが、その生前武佑さんの奥様が、はなさんの当時について語られていたことをカセットテープに録音されていたものをお聞かせくださり、また春吉さんと一緒ににお住まいになられていた武佑さんのお話を限られた時間ではありましたが、メモすることができました。

また、私にとって気がかりであったこと。春吉翁の作られたお人形を手本として再現していることについてもご承諾くださり、ほーっと安心しました。はなさんは、春吉翁が亡くなられた後、同業者に真似されることが嫌で悩んでおられたそうですが、現在、春吉翁の存在やお作りになられた人形について知っていらっしゃる方も少なくなってきているので、春吉翁の作には及ばずとも尾張屋さんの今戸人形の雰囲気や尾張屋さんの歴史を世に伝えるためには、はなさんも喜んでおられるだろうというお言葉をいただき、感謝感激です。

また、手元に残された人形は江戸東京博物館へ寄贈されたとのことですが、半製品の一部を見せてくださり、春吉翁の仕事の手順を垣間見る思いでした。

お聞きしたお話の中には、これまで美術書などに記録として残されていない内容も含まれていてびっくりしました。何れまとめて、内容の聞き間違いがないか確認していただこうと思っています。金澤家の皆さま、本日はありがとうございました。


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4 コメント

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真摯なお気持ちを汲み取られた金沢さん ありがた... (義臣)
2010-05-16 21:14:04
このお話に嬉しくなりました。

ひとつの事の熱心に長年調べ再現に努力されている事に頭が下がります

見習らなければ とは 思いますが もう時間が足りない
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義臣さま (いまどき人形)
2010-05-17 20:18:27
コメントをありがとうございます。
今戸焼の人形を作る家は、明治始め頃まではたくさんあったようなのですが、
この尾張屋さんが昔ながらの今戸の人形を作った最後の作者だったのです。
今戸焼という名前は、落語や錦絵にも出てくるので有名ですけれど、実際ど
のようなものであったか、というと意外と知られていませんし、特に人形は有名
な割に伝世のものに出会うことは多くありません。戦後も65年経ちましたが、
最後の今戸人形師であった尾張屋さんのこと世間に広くお伝えできるといいなあ
と思います。
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ご無沙汰しております。相模原市のファンです。 (松蔦)
2010-05-19 03:37:43
金澤家より尾張屋型の人形の再現にご承諾を頂けたとは…
いまどき人形様の今日までの努力が一つ大きな実を結びましたね。
私も自分の事の様に嬉しいです。本当に良い一日でしたね。


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松蔦さま (いまどき人形)
2010-05-19 20:28:14
大変ご無沙汰しております。
また、ブログへお越しくださり、コメントを賜り大変うれしく存じます。
はなさんのご生前のお話から、罰当たりなことをしているのかな、、とかねがね
気に病んでいたことだったので、お許しをいただき、こんなに嬉しいことはありません。
以前、今戸の炭屋さんのお爺さんに伺ったお話と、今回金澤様とお話させていただいて
話がつながっているのもとても嬉しく思いました。美術史などに記録されていないような
尾張屋さんのお話を聞いたので、まずはまとめて、ご確認いただき、OKをいただきましたら
何れこの場でも採り上げさせていただきたいと思っています。松蔦さまにはお目にかかる機会
が久しくありませんでしたが、この場でやりとりできたこととてもうれしいです。
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