先日結果をお知らせいただいていた日本民藝館展。べにや民藝店さんから招待券をいただきましたが、干支や招き猫などつくりでどたばたしていたので今日やっと落ち着いて観ることができました。
受付で自分の作品を撮影させてもらえないか(本来館内は撮影禁止)お訪ねしたところ、展示室の係の方へ相談してください、ということでお願いしました。わざわざ腕章を持ってきてくださり、身につけた上でお許しいただきました。
「入選作品」の展示会場内にあるガラス戸棚の最上段。 ありました!12点並んでいます。(他の展示作品には失礼なのでぼかしをつけさせていただいてます。)
ピンクの札は「売約済み」という意味のようです。会期いっぱい展示されるようです。ありがとうございます。
向かって左からできるだけ近く接写してみました。
左から「招き猫のぴいぴい」「虎加藤」「装束稲荷の招き狐」「天神」「丸〆猫(昭和戦前風)」「狸のぴいぴい」「江戸一文雛」「丸〆猫(嘉永安政風)」「らっぱ吹きだるまのぴいぴい」「羽織狐」「里神楽のぴいぴい」「鉄砲狐」。
自分で言うのも何ですが、素敵に飾ってくださってよく見えるといったらよいのか、、。実際ですがこれら全て今まで作ってきた型の人形ですが、ご覧いただいている方の中にはここが違うという部分に気がついていただいているかもしれません。「丸〆猫(昭和戦前風)」以外は大なり小なり今回試みた部分があります。
会場の係の方に「よかったですね。」とお声がけいただいてうれしかったです。
先の記事の羽子板市のことも、ここ日本民藝館展でのことも自分ひとりで叶ったとは思ってません。多くの方々にお世話になり、アドバイスいただいたりして叶ったことです。みなさんありがとうございました。
帰途「井の頭線 駒場東大駅」近くの東京大学の敷地の風景。ずーっと忙しくしていたのでこうした景色をじっくり眺めるという感じではなかったです。
猿丸太夫ではないけれど「(尾長の)声聞く時ぞ 秋は悲しき」みたいなムードです。それにしても寒かった。
こういう景色が身近にあるなんて、、この辺りにお住まいの人々が羨ましいです。
民藝館展どころか、民藝館にすらもう何年もお邪魔していないのですが、あの質素な展示室の棚に、いまどきさんのお人形たちが展示されている様子を拝見したら、何だかとても心が和みました。
ネオカラーなどでただ明るく、派手な色ではなく、少し沈み込んだくらいの落ち着いた彩色と胡粉の輝き、やっぱり素敵な人形たちだな~と思います。
館展の際は賑やかな民藝館ですが、落ち着いた時期に来訪すると、品物たちと心静かに対峙できて、それはまたいい時間を過ごせます。お忙しい日々の息抜きに、ぜひ再訪をお勧めします、(僕も行きたいんですが、上京するチャンスがなくて。。。)
なんでもシブくすればいいというものでもないでしょうが。
奥村さんから出品を聞いていて、かなり気になっていましたが、「全部入選」と教えていただき、私もうれしかったです。例会でお話を聞いて以来、何とかもっと世に出て、売れるようになったらいいなと思ってたものですから。
体を大切にして頑張って下さい。
それから、販売する人形には解説の文を添えて下さるといいかと存じます。
今回はわざわざ腕章を付けての撮影・・・ご苦労様でした。
お人形さん達、ケースの中で、楽しそうに整列していますね!
ありがとうございます。実際民芸館に足を踏み込むのはこれが2回目です。20年前くらいに友人と一度見学したことがありました。古い大きな古丹波焼の甕が並んでいたという記憶があります。ネオカラー、昔学校に勤めていた頃、学芸会の劇の舞台装置だとか背景描きに使っていましたから従来の「泥絵の具に膠」に比べて便利なことは知っていました。でも昔の雰囲気を目指すならば面倒でも昔風にという気持ちは土同様、端から無意味であってもそこに「今戸の神様」(今流行の今戸神社ではなくて、昔の今戸人形屋さんとか)が降りてきてきてくれるための「行」のようなものとしてやっています。この辺り、こういう用がないとなかなか足の遠いというか敷居の高いイメージの土地です。でも時間を忘れてゆっくりきれいなものを観るのにはうってつけのところですね。また来たいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございます。実をいえば久しくお目にかかっておりませんでしたので、今回出品したものについてのご意見を伺いたいと思っていました。こういう公募があって出品しては、というご案内をいただいたのと同時に藤田さんが仰っていたというご感想とべにやさんの奥村さんのご提案などアドバイスとしていただきました。今では失われてしまった江戸から戦前まで続いていた今戸人形の伝統とか「風」というものの再現には「昔のお手本のやり方のようにやる」ことが第一と思って普段作っていますが、今回は試しにやってみようかということで、いつものやり方から自分を解放して、作る(型自体はいつものものですが)という意識でやってみたのです。具体的には大きくふたつ。①「まがい砂子の問題」と②「煮出し汁」ですね。まがい砂子については画像のとおりです。全く蒔かないというのも極端だし(全然蒔かないと)間がもてないように思うので燻すことで光沢を押さえました。でも「まがい金泥」はどうしたら燻すことができるか難しいので手が及びませんでした。煮出しのほうはこれまで何年もやってきて「こけし」の木地にも塗ってもみましたが、煮出しを塗るのにふさわしい人形の型を用意していなかったので人形として塗って出す機会がありませんでした。今回は試しに時代考証的な概念をはずして塗ってみました。結果として選にいれていただけたということはこの上なくうれしいですし、藤田さま、奥村さまのアドバイスの賜物だと感謝しています。ありがとうございました。「説明」のことですが、人形の種類ごとにそうしたものを用意できたらいいんですが、作るだけで手がいっぱいという状況もあります。でも必要だとは認識しています。
ありがとうございます。
そうですね。最近案外フラッシュ無しならば撮影もOKという美術展がありことはありますね。今回は出品前に仕事場で乾燥させている人形を撮影したのですが行方不明で、恐る恐る係の方にお訪ねしました。腕章は他の来館者さんたちが観て「撮影してもいいんだ」と勘違いされないための措置なんだと思います。自分の作品に限って撮影を許していただいたことに感謝しています。おかげで自分の作品を記録できてうれしいです。
館展は、昔のものが忠実に復元できているかどうかということでなくて、いいか悪いか、美しいかそうでないかを審査しているといわれます。大概の場合は古作がいいに決まっていますが、それに学びつつより美しいものを作ってもらいたいと審査員は考えているでしょう。けばけばしいもの、派手なもの、ゲテモノのよさは一方にあるわけで、それも良ければ認めるのでしょうが、その路線はけっこう難しいかもしれません。
ご出品のお作は、上品に仕上がっていると感じました。最初の出品ですから、渋い路線をとったことはよかったのではないでしょうか。違う傾向のものは来年以降だんだんと出していけば、またその評価がでて、製作の参考になるのではないでしょうか。
偉そうなことを申し上げて失礼千万です。すみません。これがご発展のいろいろなきっかけになるといいなと祈っています。おめでとうございました。
こうなると「いまどき人形」の名前は意味深長に思われますね。
ありがとうございます。欲深かもしれませんが、昔の今戸を再現しつつ「いい感じ」にできることが理想です。昔のよい時代の今戸のよいところを再現してみたいというのがそもそものはじまりなので、、。全然うまく昔の今戸らしくないのに今戸というのも変てこなんで、、。できるといいですね。またご教示願います。