「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

出発準備に”おおわらわ”

2012年10月24日 | 独り言

今日(24日)はオーディオ仲間のAさんとともに「音と”ものづくり”の歴史資料館」(以下、「資料館」)を訪問する、待ちに待った日で、午前8時頃に自宅を出発する予定。どうやら”お天道さま”にも恵まれそうだ。

昨日は朝から、その準備に”おおわらわ”だった。

1 我が家の不要になったオーディオ機器を引き取ってもらう

この資料館には9月初旬に訪問しているので今回で2回目。前回の顛末はブログでも2回に分けて記載している。

資料館を管理しているのは高校時代の同窓の「U」君で、同窓のよしみで勝手気ままに見学させてもらっている。広い展示室の一角でタンノイ・オートグラフが「50」真空管アンプで実にいい音で鳴っていたが、ほかにも稀少な真空管やオーディオ機器、カメラ、時計などが沢山展示されていて大いに興味をそそられた。

これらの展示品の持ち主は超マニアの、機械モノはすべてと言っていいほど修理できる方である。もしかして我が家で不要になったオーディオ機器をこの一角にでも置いてもらえると非常にありがたいのだがと、今回の訪問前に思い付いた。

もちろん、展示する以外にも実習生の教材にしてもらってもいい。「使い道はまったくのお任せなので、引き取ってもらえないだろうか」と、
U君にズバリ訊ねたところ「OK」の一つ返事。いずれ廃品回収に出す予定だったのでこれは大助かり!

有効に使ってもらえればそれに越したことはないし、我が家の倉庫の空きスペースも増えるので一石二鳥。

不要になった機器の内訳はDATデッキ3台(ソニー、パイオニア、パナソニック)、PCMチューナー(NEC)、プロセッサーとセットになったプリアンプ(パナソニック)の計6台。すべて完動品である。

                

さっそく、機種ごとに取説とともにビニール袋に容れて車のトランクに積みこんだ。それぞれに思い出があるが、オーディオの基本となるアンプ(増幅系)とスピーカー(変換系)を除くと、周辺機器というものはテクノロジーの進展であっというまに衰退していくのがいつものことながら悲しくなる。

逆に言えば、周辺機器に多大の投資をするのは「?」かもねぇ~。

2 故障した真空管の測定

さて、これが一段落するとその次の作業は部屋の片隅のキャビネットに直し込んだままにしている故障した真空管(出力管)を、資料館に置いてある「真空管測定器」で検査してもらうこと。その目的は、故障の原因を知りたいことと、それに「実際に測定してみたら故障してなかった」という真空管が1本でも見つかればとの淡い期待から。

           

この測定器の写真は前回の訪問時に撮影したものだが、デジタル式の稀少的な価値を持つ特注品だそうで、真空管の寿命データ研究の一環として測定してもらおうという虫のいい考えである(笑)。

なお、測定時に忘れてはならないのが「歴代名出力管」(管球王国編)という本。各真空管の規格データが細かく記載されているので重宝している。

                         

さて、改めて、自宅の故障した真空管を確認してみたところ全部で10本で、その内訳は、いずれも三極管でWE-300Bが1本、PX25が5本、VV52Bが3本、GD4-300BCが1本。 

        

こうやって実際に整理してみると「PX25」(イギリス)の故障が5本で、やけに目立つ。このPX25はWE-300B(アメリカ)と並んで名三極管の一つとされているが、惜しいことに300Bと比べて耐久性の方は”今ひとつ”である。

これら二つの真空管は第二次世界大戦中、ともに軍事用の通信機器に使用されていたものだが、まるでアメリカとイギリスの軍事力の差を歴然と象徴しているみたいな気がする。

とはいえ、このPX25の艶やかな音質は筆舌に尽くし難いほど素晴らしく、それこそ、”はかない寿命”なんか補って余りあるほどの魅力なので今後とも”使用しない”という気はさらさら起こらない。

ほら、「美人薄命」という言葉があるでしょうが!今となってはもう死語に近いが(笑)。

現在のPX25の手持ちはピンからキリまで合わせて11本、この命が燃え尽きるときにこの真空管を全部使い切ってしまうのが理想だが、はたしてそううまくいくかな?

さて、
故障した10本の真空管の中には経年劣化でジワジワと寿命が尽きたのもあれば、いきなりオシャカになったものもある。中には新品をアンプのソケットに挿した途端にイカれたのもあって、後者については、いまだにすんなりと納得がいかず大いに未練を残している。

”壊れて元々”なので、もう一度何とかして生き返らせる秘法がないものか、これもお訊ねしてみよう。

 


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