「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

メールあれこれ

2014年11月16日 | 独り言

このところ配信されるメールといえば宣伝ばかりでいつもウンザリ。迷惑メールに分類していてもときどき貴重なメールが舞い込んでいることがあるので結局すべて目を通さざるを得ないのが実状。その中で興味深いメールに巡り会った。

☆ オペラ魔笛のベスト盤について

前回のブログで魔笛(モーツァルト)に触れておいたところ、さっそくTさんという見知らぬ方からメールが届いた。要は「これから魔笛を聴いてみようと思うがあなたの推奨するベスト盤はどれですか?」というもの。

これは非常に難しい問題だなあ(笑)。しかし、このブログを始めたそもそもの動機は全国の「魔笛」ファンを結集して「魔笛倶楽部」を設立しようという遠大な目的があったのでこういうメールは大歓迎。

さて、オペラを構成する要素はいろいろあるが、代表的なものを挙げれば指揮者の巧拙、オーケストラの出来栄え、歌手たちの力量といったところだろう。

魔笛の場合は2時間半に及ぶ長大なオペラなので沢山の歌手たちの出番が多いが、代表的な配役となると高僧役(バス)、王子役(テノール)、王女役(ソプラノ)、夜の女王(コロラトゥーラ)、道化役(バリトン)の5人に絞られる。

これら5人に完璧な歌手像を求めるとなるとそれはもう無理な相談というもので、何かしら瑕疵が出てくるのは当たり前。バスが良ければコロラトゥ-ラとバリトンが拙いといった調子。

しかし、これらの配役の中でテノールとソプラノの配役に恵まれれば「良しとせねばなるまい」というのが、50セット近く聴き込んできた自分の感想である。

その伝でいけば、クリスティ盤、デービス盤、ベーム盤(1950年代)、スイトナー盤、カラヤン盤(1950年代)、サバリッシュ盤、ハイティンク盤といったところだろう。

ちなみに「音楽&オーディオ」の鬼神ともいえる五味康祐さんは生涯の愛聴盤としてクラシック音楽ベスト20を個人的にメモしておられたがベスト1にはカラヤンの魔笛を挙げておられた。カラヤン嫌いの五味さんが、この頃(1950年代)のカラヤンは実に良かったと激賞されるのも何だか分かるような気がする。

まあ、最終的に初心者に推奨するとすれば録音の良さも兼ね合わせて「クリスティ盤」が無難というところかな。

        

ちなみにこのCDのレーベルは「エラート」(フランス)である。フランス人は料理もさることながら、音楽センスも非常に良くてオーディオ機器や真空管など感性が豊かなものが多いのにはいつも感心する。

それではTさん、これで返信メールに代えさせていただきます(笑)。

☆ 「きょうよう」と「きょういく」について

高校時代の同窓生たちで構成されたメールクラブ(参加者150名程度)。滅多に投稿しないが、いろんな遣り取りをいつも興味深く拝見している。そのなかで、つい先日、高齢者には“きょうよう”と“きょういく”が必要だという投稿があった。

「教養」と「教育」の必要性なら今さらの話なので堅苦しい内容かなと読み進んでみると、高齢者は暇を持て余さないように毎日の生活の張りが必要で、そのためには「今日用事がある」「今日行くところがある」というのが大切というお話。

つまり「今日用」と「今日行く」。これには、な~んだと笑ってしまった。しかし、実にうまい!

つい成る程と頷いてしまった。自分の場合は用事といってもオーディオがらみのことばかりだが仲間の所に行ったり、来てもらったり、オーディオ機器の修繕、購入、真空管の交換などは大いに「胸弾む」出来事だが、そういう刺激がないと、ついションボリ~(笑)。

このところオーディオ仲間とはご無沙汰だし、真空管の購入も一段落だしと、ずっと手持ち無沙汰なので「今日用」とばかりに半年ほど前にオークションで購入したJBLの2440ドライバーのダイヤフラムの交換作業を14日(金)にやってみた。

              

現用の「375」ドライバーが故障したときのことを考えて、スペアとして後継機種の「2440」ドライバーを購入したのだが片方のダイヤフラムが異なっていたので、同じ「ダイヤモンドカット」のものに揃えたもので、右の写真が作業後のもの。

作業のポイントはダイヤフラムの裏側に強力な磁石が控えているので、ネジを開けたり締めたりするときに用具のドライバーがつい引き寄せられてダイヤフラムを突き破らないようにすること。そのため、常に片手でダイヤフラム側を遮蔽しながらの作業となる。

もうひとつ、ダイヤフラムの8本のネジを力を入れて締めすぎないこと。均等に軽く締め付けて止まったところではい終わり。そうじゃないとデリケートなツクリのダイヤフラムが変形して音が歪んでしまう。

最後にこの裸のままの状態でホーンをつけることなく、アンプに繋いで試聴してみたところバッチリでスッキリした音質で鳴ってくれた。いやあ、ひと安心。これで375が故障したときはいつでも出番OKだ。

しかし、アンプとの結線を外すときにコンデンサー(ローカット用)をSPコードに噛まさずに試聴していたことに気付いて背筋がゾーッとした。

このドライバーはメーカー指定値で周波数500ヘルツ以下の入力はご法度になっている。小出力の真空管アンプだから事なきを得たものの、もしこれがトランジスターアンプならおそらく回復不能のダメージを受けたことだろう。

ウッカリミスには用心、用心。


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