「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

JBLの「175ドライバー」 VS 「075ツィーター」

2018年09月26日 | オーディオ談義

散々遍歴を重ねてきたSPユニットも「トライアクショム」(グッドマン)の出現でどうやら一段落し、このところ関心は専ら大型スピーカーのウェストミンスターへ。

有名メーカーの既製品にもかかわらず中身をメチャ弄り回しているので誰もが想像できない音質のスピーカーに変身しているが、それをいいことに「書きたい放題」なのでこのくらい楽なことはない(笑)。

ブログのネタとして大助かりだが、今回はウェストミンスターの5000ヘルツ以上のツィーターを受け持つ機器をどれにするかで、JBLの「175ドライバー」と「075ツィーター」の一騎打ちを取り上げてみよう。

これまで何度も試しきた月並みな対決だが今回はちょっと事情が違う。駆動する真空管アンプに最適のものが見つかったのである!

それでは、経緯を追ってみよう。

つい先日、「トライアクショム」(グッドマン)と相性のいいベストアンプ探しをオーディオ仲間とトライしてみた。

4台の真空管アンプをとっかえひっかえしながら、3時間にわたって熱戦を繰り広げたところ「どれもこれも似たりよったりで、ほとんど差がつきませんね。」で一致を見たが、その中でひときわ仲間がゾッコンだったのが「6SN7アンプ」だった。

「このアンプが一番元気が良くてスピード感がありますね。」

     

「エッ、こんなアンプ持ってましたっけ?」と疑問の方もいるかもしれない(笑)。

実は知人に貸していたものをこのほどTRアンプと交換して回収してきたアンプである。概要を記しておこう。

前段管はSTCの「CV-569」(=ECC35=6SL7)、出力管はレイセオンの「6SN7」、整流管はムラードの「GZ32」、出力トランスは名門「TRIAD」(トライアッド:アメリカ)

偶然手に入れた「TRIAD」のトランスを生かしたいばかりにアンプ製作歴50年のKさん(大分市)に頼んで作ってもらったものである。

このアンプの特徴はすべてにわたって「小型」に尽きるが、そのおかげで音声信号に対する応答性は抜群でこれほどとは思わなかったので取り返して正解だった。逆にいえば真価に気付くのが遅かった(笑)。

ちなみに、いたずらに馬齢を重ねるばかりの50年近いオーディオ人生だが、原音に近づく要諦の第一は「音のスピード感」(音の立ち上がり、立下り)にあり、「間延びした低音は百害あって一利なし」とだけ申し添えておこう。

また、ついでの話だがこのアンプの製作にかかった経費は「WE300Bシングル」アンプ(銅板シャーシ)の1/7くらいなのでまったく言葉を失ってしまう(笑)。
             

このアンプをそのまま「トライアクショム」に使用してもいいのだが、スピード感を最大限に生かすにはやはり5000ヘルツ以上を受け持たせるのがベストだろう。

          

そういうわけで、このアンプのもとに「175」と「075」を相互に交換しながら試聴した結果は次のとおり。

☆ 175ドライバー

低音域(D130 )との繋がりはこちらの方がずっといい。シンバルの輝きが075に比べるとちょっと物足りないが厚みがあるのでそのマイナス部分を補って余りある。ヴァイオリンは075よりもずっと落ち着いた響きなのでクラシックを主体に聴くのであればこちらをとる。

☆ 075ツィーター

ジャズを聴くのならこれが一番。シンバルの輝きに焦点を絞れば075の右に出るツィーターはおそらくあるまい。ただし、弦楽器はちょっと金属的な響きになって苦しい。やはり075は3ウェイにして7000ヘルツくらいから受け持たせた方がよさそうだ。

以上のとおりで、当方は大の「モーツァルトファン」なので「175ドライバー」で決まり(笑)。

それにしても、たかだか5000ヘルツ以上を受け持つだけなのにアンプの選択次第でこれほど全体の響き具合が変わるのかと空恐ろしくなった。
 

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