「質よりも量を優先だ」とばかり毎日ブログを更新していると、それだけ話題も広範となり読者からメールをいただく機会が多くなった。
大半が読み捨てにする方々ばかりだからとても ありがたい ことである・・、なにしろブログのネタにもなるし~(笑)。
今回もとてもご熱心なモーツァルトファンの「Y」さん(ご住所不明)から、メールをいただいた。
先日のブログ「音楽鑑賞は音と音の間に横たわる沈黙を聴きとることで昇華する」という、日頃に似ずかなり大上段に振りかぶった音楽談義に関する話題だった。
そして、いただいたメールの内容がこれ・・、匿名ということで無断掲載お許しください。
「音楽鑑賞は……」の記事、拝読しました。
サティには、「あなたが欲しい」などのお洒落で、素敵な曲もありますが、ほとんどが 似たような音形が空間に漂っているような感じの音楽ですね。
これは、ワーグナーやマーラーによってある意味限界を迎えつつあった、ベートーヴェン以来の"主張する"音楽(ロマン派)に対するアンチテーゼでしょうね。
この音楽に影響を受けたドビュッシー(彼はサティより年上ですが)による「新しい音楽」が20世紀の "音楽多様化時代"の基になって行きます。
なので、「ペリアスとメリザンド」はワーグナーを聴く時とは逆に フランス人の"日常の会話"を聴くような感じで接すると楽しいかもしれません。(笑)
あ、そうそう
私のモーツァルト ピアノソナタの愛聴盤は クラウス旧盤とヘブラー旧盤です。」
さっそく返信メールで謝辞を述べるとともに 「クラウス」と「ヘブラー」のソナタをぜひ聴いてみます と誓った(笑)。
「リリ・クラウス」女史と「イングリッド・ヘブラー」女史・・、両者とも名だたるモーツァルト弾きとして知られている。
こういうときに「You Tube」はほんとうに便利がいい。CDを購入しなくても簡単に聴けるんだからね~。
さっそく検索して聴いてみたところ、どうもテンポと間合いについて微妙に肌が合わない・・、両者ともそう感じた~。
良いとか悪いとかいう問題ではなくて、感覚的に「合うか合わないか」に尽きるし、何とも解決しようのない「食い違い」でもある。
試しに、同じ「You・・」で「ピリス」を聴いてみたところ、これこれ・・と溜飲を下げた。
日頃聴きなれているせいかなあ・・。
音楽の好み、そしてオーディオの音質だって意見が一致することは極めて稀なことかもしれないですね・・、人それぞれ耳の形が違うように感覚も違う!
そして、南スコットランド在住の 粋人「ウマさん」 からも「上から3年、下から3日」の後半で触れた「フェルメール」の絵画についてメールをいただいた。
日経新聞文化欄の「流れる」でフェルメールの解説を書かれた東多江子さんです。
もう、かなり昔のことになります。保育社のカラーブックス・シリーズで、確か「味の散歩、大阪・神戸・京都」と云う文庫本だったと思います。
巻末に、僕を含めた数名の座談会が掲載されてるんですけど、その中に、僕や東多江子さんが酒の話を語り合ってるんです。当時、彼女は、確かNHKのドラマの脚本を書いておられたと記憶しています。
「音楽とオーディオ」の小部屋は、何が飛び出してくるかわからないですね。いやあ、驚いた。」
いやあ、そうですか! 文中にある「東多江子」さんてとても こなれた 文章を書く方だと感心していたら、そういうことでしたか・・。