「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

楽器の王様「ストラディヴァリ」

2024年12月31日 | 音楽談義

この1年を締めくくるのに相応しい話題として選んだのは「楽器の王様」です。

クラシック音楽を奏でる楽器の内で「どれが一番好きか?」と、問われたとしたら大いに迷うけどやっぱりヴァイオリンでしょうか・・。どこか物悲し気で愁いを含んだ音色がはるか過ぎ去った昔の郷愁を呼び起こしてくれる。

クラシック音楽に絶対欠かせない楽器として、我が家のオーディオシステムで少なくともヴァイオリンが上手く鳴ってくれないと即アウトである。

言い換えると、常にヴァイオリンひいては弦楽器が上手く鳴ってくれることを念頭において調整に励んでいる。

然るに、ジャズ音楽には滅多なことではヴァイオリンが登場しない・・、いわば音楽再生の形態がまったく違うともいえるが、このことはクラシック愛好家とジャズ愛好家との基本的に相容れない溝を物語っているような気がしてならない(笑)。

改めてヴァイオリンの特徴を羅列してみよう。「チャットGPT」の出番です。

〇 豊かな音色
非常に表現力豊かな楽器なので、さまざまな音色を作り出すことができる。深く響く音から、明るく軽やかな音まで、演奏者の感情を込めて表現できる。

〇 幅広い音域
ヴァイオリンは、低音から高音まで広い音域をカバーでき、メロディやハーモニーを自由に演奏することができる。特に高音域でのピッチの正確さが求められるが、これができると非常に魅力的な音を出せる。

〇 表現力
弓の使い方、指の圧力、ヴィブラートなど、演奏者の技術や感性が大きく反映される楽器です。音の強弱やテンポ、リズムの変化を細かく表現することができ、音楽に感情を込めやすいです。

〇 ソロとアンサンブル両方で活躍
ヴァイオリンはソロ楽器としてもアンサンブル(オーケストラや室内楽)での演奏にも非常に重要な役割を果たす。ソロ演奏では個々の才能を表現する場があり、アンサンブルでは他の楽器と調和し、音楽全体を支える役割を果たす。

〇 多様な音楽ジャンルで使用
クラシック音楽だけでなく、ポップスなど、さまざまなジャンルで使われており、ヴァイオリンは非常に多才な楽器です。そのため、さまざまな音楽スタイルを楽しめることが魅力の一つです。

〇 
見た目の美しさ
ヴァイオリンのデザインや構造も美しく、演奏する際の姿勢や動きも優雅に見えます。この視覚的な美しさも多くの人々に愛されています。

これらの特徴が、ヴァイオリンを魅力的な楽器としている理由です。

というわけだが、もう一つ付け加えることがある。

それは途方もないお値段がすること。まあ、ヴァイオリンといってもピンからキリだろうが、1714年に製作された「ストラディヴァリ」なんかは20億円以上もするのだから度肝を抜かれる。まさに楽器の王様に相応しいですね。

関連して、先日のネット記事をちょっと長くなるが引用しよう。



アントニオ・ストラディバリが「黄金時代」に製作した「ヨアヒム・マ・ストラディバリウス」がサザビーズに出品される。最後の所有者である名ヴァイオリニスト、シホン・マの遺志により、売上は全て母校ニューイングランド音楽院の奨学金に充てられる予定だ。

かつて19世紀を代表するハンガリーのヴァイオリン奏者ヨーゼフ・ヨアヒムが所有し、その後、アメリカで活躍した著名ヴァイオリニストで教育者でもあったシホン・マが受け継いだストラディバリウス「ヨアヒム・マ・ストラディバリウス」が2025年2月、ニューイングランド音楽院(NEC)から委託を受け、サザビーズに出品されることがわかった。

予想落札価格は1200万ドルから1800万ドル(約18億円〜約27億円)で、売上は全てNECの奨学金に充てられる予定。

このヴァイオリンは、アントニオ・ストラディバリが「黄金時代」にあたる1714年に製作したもので、マが2009年に亡くなるまで演奏し続けた。その後2016年に故人の意思を継ぎ、将来、母校NECの奨学金のために売却できるという条件で同校に寄贈された。NECへの寄贈後は、同院の上級学生数人によって演奏されてきた。今回の売却にあたり、NEC院長のアンドレア・カリンは、こう喜びを語る。

「私たちはこれにより、さらに多くの学生に投資し、彼らにチャンスを与える機会を得ることができます。NECに新たな才能を迎え入れ、次世代の音楽を支援し続けることができるのです。この楽器がこれまで、その音色を聞いた人、演奏した人すべてに影響を与えてきたように、今後もこの奨学金制度を通じて、その遺産をさらに多くの人々に広げることができることを嬉しく思います」

またサザビーズ会長兼アメリカ社長でグローバルビジネス開発責任者のマリ=クラウディア・ジメネスは、今回の出品について、「われわれが初めてこの楽器を目にしたとき、その存在感に圧倒されました」と語っている。卓越した芸術家や著名人が所有してきた美術品を数多く見てきたジメネスでさえ、これまで、ストラディバリウスを実際に見たり触ったことはなかったという。

「このヴァイオリンは300年以上前に作られたものですが、所有してきた伝説的な演奏家の影響で、クラシック音楽史に燦然と輝く楽器です。その長い歴史と世界に与えた影響について考えると、身震いする思いです」

サザビーズのプレスリリースによると、ヨアヒムは1879年、ブラームス本人による指揮のもと、ブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調:作品77をこの楽器で初演したと言われている。

サザビーズの専門家は、確認されているストラディバリウス(約500本)の価格と、過去のオークション実績に基づき、並外れた品質と状態の「ヨアヒム・マ・ストラディバリウス」の推定価格を決定したという。ストラディバリウスの大半は、アントニオ・ストラディバリが生まれたイタリアの都市クレモナを中心に、博物館や文化施設に所蔵されている。

ジメネスは、「ヨアヒム・マは演奏可能な完璧な状態であると同時に、ストラディバリの黄金時代を象徴するもの。Lutier(弦楽器職人)としての頂点に君臨する楽器です。したがって、今回のオークションではストラディバリウスの新記録を樹立する可能性が十分にあると考えています」

オークションで落札されたヴァイオリンの現在の最高額は、かつてバイロン卿の孫娘が所有し、2011年にタリシオ・オークションハウスが落札したストラディバリウス「レディ・ブラント」の1590万ドル(現在の為替レートで23億8000万円)。

サザビーズは、幅広いコレクター、特に「恐竜や合衆国憲法、あるいは十戒の石版を落札するような」顧客層が入札に関心を示すと予想している。ジメネスは、「一生に一度あるかないかの逸品であり、楽器という枠を超越した存在。特別なヴァイオリンという以上の存在です」と興奮を隠さない。

「ヨアヒム・マ・ストラディバリウス」は、ロンドンと香港のサザビーズのオフィスで展示されたあと、2025年2月の「マスターズ・ウィーク」で競売にかけられる。」

以上のとおりで、来年(2025年)2月の落札価格が楽しみ~、しかるべき音楽関係者の手に落ちるといいのだが、当然のごとく「投資」ということも考えられる。

東南アジアの某国やアラブのお金持ちが暗躍する可能性大いにありだと睨んでいるがはたして・・(笑)。



最後に、どうか皆様「良いお年」をお迎えください。来年もよろしくお願いします。

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