6/15(土)午前中にゆっくりと安藤家を拝見してから、
料亭稲穂さんへ11:30より「味噌たんぽづくり体験」をお願いしておりました。
ちょっと時間があったので新潮社記念文学館のある図書館へ寄ってみた、
年配の方がロビーに何組かいらっしゃいましたが妻曰く・・・
「何をしゃべっているのか全然わからない」だそうです(笑)。
若い方はほとんど標準語でしたが、やはり年配の方は秋田弁が強いですね。
図書館前に建てられた佐藤義亮胸像。
角館出身で新潮社を創立した人物だ、
図書館と並んで新潮社記念文学館がある、その通りに面した壁面には立派なオブジェがある、
戦後に発刊された新潮文庫第1号が「雪国」だったことにちなんで造られたそうだ、
また図書館の壁面には様々な作家の書いた色紙がオブジェとして並んでいた。
実はこのあと料亭稲穂さん(ここからすぐ)へ行き、味噌たんぽづくり体験と昼食を済ませてきている。
(その様子はまた次に「あきたTABIYORIさん企画」として詳細を書いてみます)
午後は稲穂さんからまたこちらへ戻り、お向かいの「西宮家」へおじゃましました。
ご覧のように情報センター入り口から撮った写真だが、すぐ目と鼻の先だ。
安藤家といいこの西宮家といい、私はこの外町の雰囲気は大変気に入りました。
こちらの区域は武家屋敷通り(内町)のように国指定の区域ではないので、昔ながらの雰囲気が
無くなりつつあるという、確かにここから少し南に下るだけで大きな病院がけっこうあったりと今時の生活感があふれる。
※生活圏で思い出したことが・・・ 先日の「角館紀行」に“武家屋敷はまるでタイムスリップをしたみたいでとても素晴らしい体験ができるが、屋敷を出るとガッカリだ、道路の舗装や白線は何とかならないか”というようなコメントがあった。 それに対し後藤さんは、申し訳ないとは思いますが、ここも「生活圏」なのです、小・中学生も通ればお年寄りも通る道なので・・・、と理解を求めていらした。 まさに「生活圏であること」そこが角館を活き活きとさせているんですよね!と思いました。 先のコメントされた方などにに早朝の5時過ぎに武家屋敷を散策してみて欲しいと思います、ご近所さんが一所懸命ゴミひとつ残らず清掃され、まさにボランティアです。だからこそ実際に生活されていない屋敷周りでさえきれいに維持でき、気持よく散策できるんだと思います。 多分先のコメントの主旨は「せっかく綺麗な写真に舗装道路が写って似合わない、もしくは写真に白線まで写ってしまって興ざめになってしまうということがほとんどではないのでしょうか・・、 すべてを含め角館を楽しんで欲しいと思いますが、残念です。 |
でもこの生活感がいいんじゃないでしょうか、普通の民家がそれでも景観には気を使い生垣や茶色い塀を立て、
その間に昔ながらの黒塀のお屋敷が残っていたり、シダレザクラやモミジ・楓など木々の数も負けていない。
前に紹介したように見過ごしてしまいそうな路地に素敵な蔵もたくさんある、とてもいいと思います。
この西宮家もまたいいのです、アプローチも素敵です。
こちらは前日朝に後藤さんと一緒にスタートした際も写真を撮った片開きの蔵の窓、
上の写真左側にある蔵です。
ちょっと前まで小雨が降っておりましたのでしっとり濡れて落ち着いた雰囲気がまた前日とは違う雰囲気です。
母屋に入るとまたいい景色です、やはり座敷からの庭の眺めというのは日本人の原点かもですね。
ガラスの嵌められた障子越しの庭もまた情緒がありますよね、雪のある冬は想像出来ませんが・・・。
これに高い天井からの囲炉裏へ鍋を下げる筒があれば、まさに私の田舎での祖母との情景が浮かんできます。
こちらの母屋では春以降は座敷にてお茶もできるとうかがっておりました、
この日はまだどなたも居らっしゃらなかったですね。
ガラスに映る庭の景色もまたオツなものです・・・、右の方には秋田蕗も見えます。
文庫蔵や米蔵とたくさんの蔵がありますが、そうしたなかでいろいろなものが拝見出来ます。
こちらは上の文庫蔵でお目にかかった土人形。
確か何処かで見たことが、と思いましたが「角館紀行」で目にしていたんです。
こちらの押絵も年代物みたいですね。
けっこう細かい造作がとてもきれいに作られており、活き活きとしておりました。
その見学の後、米蔵の隣にある北蔵レストランのテラスにてCoffee Breakさせていただきました。
テラスといってもサンルームのような感じです。
こちらはテラス席から見た北蔵レストラン、いい雰囲気でしたね。
蔵をこうしたレストランやカフェにするのをいろんな場所で見て来ましたが、あまりハズレはないですよね。
こちらは窓際に設置された「水出しコーヒー」を作る背の高い器具。
この時も「ポトッ・ポトッ」と点滴のようにゆっくり珈琲が抽出されていました。
もちろん私たち夫婦もこの珈琲(ダッチコーヒー)をいただきました、
雑味のない、スッキリした苦味は後味もよく、大変美味しくいただきました。
器も一つ一つ違うものを、私はこの青いカップ&ソーサーで妻はピンクの花がらのものでした。
店の方がお客を見て選んでいるのでしょうか、するとこれが「私」のイメージ?
どうでしょうかね(笑)、でも面白い趣向ですね。
コーヒータイムのあとは米蔵でおみやげなど物色していると妻が何かに捕まってしまいました、
これは仙北TICさんのガイドブック「ぶらから」にも載っていたのですが、創作履物「角館草履」です。
スリッパ代わりに室内で履く草履です、「沙佳屋(さけいや)草履工房」さんの品です、
また職人さんが実演しており、この方がお話がうまくとても気さくな方なんです(笑)。
妻も気に入り履いてみたらとても「履き心地が良い」と言いながら私を見てくるのです、
もうしょうがないですよね、記念日でもあるのでプレゼントさせていただきました(・・・内心:トホホ)。
家でも台所で大活躍しております、妻も快適のようで良かった、良かった。
こちらは道路からではなく北蔵側からみた米蔵の素敵な窓。
白一色で造られた蔵窓、蝶番と外・内の引き手だけが黒、施された漆喰の匠の技が見て取れる
とても素敵なものでしたねえ、こんな狭い路地に面しているのがもったいないと思いました。
これで二日間の角館内町・外町巡りは最後となりました、
このあともスイーツ巡りは続いているのですが、次のコーナーでまとめてご紹介したいと思います。
この素敵な外町散策を終えて「安藤家」「西宮家」の感慨深い見学ができたことと、
内町の同じような施設となっている「青柳家」、中身が違うというか、感じが違うんですよね。
お屋敷、母屋、様々な蔵を使って「資料館」「おみやげ」「レストラン」と商いもしているのですが、
500円取って入る「青柳家」がどうしてもしっくりこない、歴史的背景の違い?
安藤家や西宮家のように「家」の歴史・引き継がれる感性などが伝わってこないんです、
わからないですが、蔵や屋敷を使っての資料展示や商売の<センス>が全然違うということだけは
わかった気がするのです、難しいですね。
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