「・・・何って、カセットテープでしょ?」とすぐに答える人は30代後半以上の方だと思います。
先日、大学の授業でウォークマンの話をした時にほとんどの学生(20~22歳)が実物を見たことがないとのことだったので、初代ウォークマン(1979年発売)の絵をホワイトボードに描きました。
「こういう小さいお弁当箱のような形で、単三電池が2本入って、ヘッドホーンがつながっていて・・・」、「正面のふたを開いて、カセットを入れて、音楽を聴くんですよ」と説明しました。
すると、「すみません、カセットって見たことがないのですが、SDメモリみたいなものですか?」との声が。
「まあ、そんなものです」と私。
40人ほどの学生に「実物のカセットを見たことがある?」と聞くと、さすがにほとんどの学生が手を挙げたのですが、10人弱は「見たことがありません。」とのことでした。
電気・電子製品の進化には著しいものがありますが、特に記憶媒体はその形態の変化の早さに驚かされます。 今や音楽MDもなく、CDも消えつつあります。
また、ソニーは音楽関連の電子機器ではパイオニアであり覇者でしたが、今や自らが切り開いた市場をAppleに奪われています。
成功体験に安住していると、あっという間に足をすくわれてしまいます。それはどのような業界についても言えることでしょう。
カセットの絵を描きながら、企業研修の世界も10年一日のごときコンテンツで良いのだろうかとふと思いました。
ところでカセットと言えば、デートのときにドライブをしながらユーミンの曲を流すために何度も使ったことはありませんか。
思い当たる方はもちろん50歳以上ですよね?
(人材育成社)