中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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苦労して採用した新人を退職させない方法

2018年06月03日 | コンサルティング

6月です。新入社員もそろそろ職場に慣れてきた頃でしょう。社内で一番フレッシュな人材である新入社員は、退職などという言葉からはもっともかけ離れているように思えます。

ところが、新入社員を含む若手社員の離職率は意外に高く、厚労省の調査によれば新卒の3割以上は入社から3年以内に辞めるとのことです。この数字は企業規模が小さくなるにつれ、(逆に)大きくなっています。「中小企業ほど新入社員が辞めていく確率が高い」という残念な結果を示しています。

では、中小企業が若手社員の離職を防ぐにはどうしたらよいのでしょう。

給与や休暇といった会社が与える待遇を「外発的動機」と言います。それに対して報酬や罰ではなく、自らやる気を起こして会社に留まろうとする意思を「内発的動機」と言います。

中小企業は、大企業のような待遇(厚遇?)を提供できないことはわかりきったことです。したがって、若手社員の「内発的動機」を生み出すような施策を実行するしかありません。

「内発的動機」を生み出すには、次の3つを繰り返し若手社員に与えることです。

(1)自己決定感、(2)有能感、(3)他者受容感

一見難しそうですが、決してそうではありません。(1)仕事(の一部でOKです)を自分で決めて、(2)ちょっと高めの目標がクリアできて、(3)周囲の人からほめてもらえること、それだけです。この3つを実行することを「内発的動機付け」と言います。

具体的にどのように行うべきかは企業や職場ごとに異なりますが、今の時期こそ管理職あるいは経営者が真剣に考えるべき課題です。

せっかく苦労して確保した新人が辞めてしまったら、その「被害」の大きさは中小企業にとって並大抵のものではありません。経営者のみなさん、「内発的動機付け」という言葉をぜひ頭に入れ、そして実行してください。

より詳しい事例や考え方については、当社の芳垣が「月刊近代中小企業」※の6月号に「定着率向上と人材育成を成功させる思考とツール」という記事に書いていますので、ぜひご一読ください。

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