研修講師がよく話すエピソードです。有名なお話なのでご存知の方も多いでしょう・・・
昔々、欧州のある国で三人の職人がレンガを積んでいました。
そこへ一人の旅人がやって来て「何をしてるのですか?」と尋ねました。
一人目の職人は「見りゃわかるだろ。レンガを積んでるんだよ」と答えました。
二人目の職人は「建物の壁を作っているのさ」と答えました。
三人目の職人は「多くの人々のために立派な教会を建てています!」と答えました。
・・・このお話は、働くことの意味やモチベーションの大切さを伝えるときに使われます。もちろん、「三人目の職人のようになりましょう!」という教訓です。
しかし、私はこの話については懐疑的です。
だって、この三人の勤務評定を見てみないと、本当のことは分からないではないですか。
もしも職人たちの親方がこう言ったらどう思いますか?
「一番よく働いているのは一人目の職人だね。愛想はないが実に丁寧な仕事をする。二人目はまあ普通ってところかな。三人目?ありゃ駄目だよ。口ばっかりで手が動いてない。旅人をつかまえちゃ偉そうな話ばかりしている。」
私が社会に出て働くようになってから大分長い時間が経ちました。たくさんの人と一緒に仕事をしてきました。
その経験から、一番目のレンガ職人のようなタイプが本当に良い仕事をする人だと断言できます。
二番目のレンガ職人のような人は「普通」で多数派であることは言うまでもありません。
三番目のレンガ職人のような人は外資系を渡り歩いているか、売れない研修講師になっていることが多いようです。
あくまで私見ですが。
(人材育成社)