今日は9月11日です。今から20年前の今日、アメリカ・ニューヨークとワシントンDCで同時多発テロ事件が発生しました。
はじめ夜のニュースでは
「ニューヨークの高層ビルで大規模な火災が起きている。」
と報じていました。しばらくすると
煙を上げるワールドトレードセンターの画像が画面に流され、そこにボーイング機が突っ込んでいく瞬間が生々しく映し出されました。更にこの後にはペンタゴン(アメリカ国防総省)にも別のボーイング機が突っ込み、世界中が騒然となりました。
当初私はこの映像をリアルなものとして捉えることができず、質の悪いアメリカB級映画でも観ているような気がしていました。しかし、アナウンサーが絶句したのを聞いて、徐々にこの光景が現実のものであることを実感させられて呆然としていたことをよく覚えています。
オサマ・ビン・ラディン率いるアルカイダが関与を認めたこの事件では、2677名もの犠牲者と25000名以上の負傷者を出しました。その後のアメリカとアルカイダとの攻防戦は御存知の通りですが、それでも多くの罪なき方々の生命か奪われた事実は無くなりません。
あれから20年、中東では未だに戦闘は止まず、アフガニスタンではアメリカ軍が撤退するタイミングでタリバンが実権を掌握して混迷度合いは深まる一方です。人間とは、かくも過去から学ばない生き物なのでしょうか。
そんな世界情勢の中、せめて20年前の犠牲者の鎮魂を願い、今日はアメリカの作曲家サミュエル・バーバーの《弦楽のためのアダージョ》の動画を転載してみました。未曾有の無差別殺戮テロ事件の犠牲となってしまった数多の御霊安かれと祈ります。
合掌。