今日はたまプラーザの教室に行く前に、赤坂のサントリーホールに寄り道しました。拙ブログに何度か載せたことがありますが、今日はこちらで月に一度のオルガンプロムナードコンサートが開催されました。
回を重ねてちょうど今回が第300回目の節目ということもあってか、今日はオルガニスト2名と打楽器奏者1名の3名での演奏という、普段より豪華版なオルガンコンサートとなりました。ステージ上には遠隔演奏のためのリモートコンソールを中心に、左手には小型のポシティフオルガン、右手にはドラムセットやバスドラム、ジャンベといった打楽器が設置されていました。
ほぼ満席の中でコンサートが始まりました。
始めは《シンコペーテッド・クロック》や《タイプライター》といった作品でお馴染みのアメリカライトクラシックの巨匠ルロイ・アンダーソンの《クリスマス・フェスティバル》でした。その名の通り『もろびとこぞりて』や『きよしこの夜』といったクリスマスに因んだ曲をメドレーのように紡ぎ上げた楽しい作品です。元はオーケストラ作品ですが、大オルガンだけでなくポシティフオルガンやピアニカにドラムや鈴やトライアングルといったパーカッションが入った、楽しいアレンジの演奏でした。
次は連弾で、言わずと知れたヘンデルのオラトリオ《メサイア》から『ピファ』が演奏されました。これは《メサイア》第一部でイエスが誕生したことを天使が羊飼い達に告げる場面の前に奏される間奏曲のような曲で、牧歌的で穏やかな曲調の小品です。
そしてそこから一転して『ハレルヤコーラス』が始まりました。原曲には高音の華やかなトランペットが入るのですが、ここのオルガンには中央部に客席へ向かって垂直に飛び出すように取り付けられているトランペット管というパイプがあり、その効果を遺憾なく発揮していました。
そして次は、何と伝説のロックバンドQueenの『ボヘミアン・ラプソディ』が始まりました。今年、Queenの活躍を映画化した『ボヘミアン・ラプソディ』が公開されましたが、そう言った意味では非常にタイムリーな選曲と言えるでしょう。
ドラムも加わっての演奏でしたが、オルガンアレンジでの演奏で聴くと、この曲はロックの楽曲とは言いながらまるでクラシック作品のような構成美が感じられます。フレディ・マーキュリーという人が如何に才能豊かな音楽家であったかということを、改めて思い知らされました。
最後は1986年公開の《ミッション》の音楽から『ガブリエルのオーボエ』と『地上に天国を』でした。
現代映画音楽の巨匠の一人、エンニオ・モリコーネによるもので、『ガブリエルのオーボエ』のオーボエは何とピアニカでの演奏でした。まぁ、空気を送り込んで音を鳴らすという点では広義においてオルガンとピアニカは同じ種類の楽器と言えますが、こうした場所に突如登場すると驚かされます。『地上に天国を』ではジャンベとバスドラムも加わって、壮大かつ華やかにコンサートを締め括りました。
演奏後、
向こう正面のオルガン席以外ほぼ満席の客席から、惜しみない拍手が奏者に贈られました。
演奏後に外に出ると、ホール前のカラヤン広場に
立派なモミの木のクリスマスツリーが飾られていました。来週はもうクリスマス本番です。