今日は朝から、ものすごく疲れました。
『コーヒーぜんざい』をオーダーしました。これは毎年お正月になると登場する、冬季限定メニューです。
小田原に出勤すべく本厚木駅に向けて歩いていたら、道すがらのビルのエントランスで倒れているご老人の心臓マッサージをしている人がいました。しきりに声をかけながら一生懸命心臓マッサージしている様は、尋常ならざるものがありました。
まだ夜明け前ということで道行く人は殆どおらず、私としても捨て置けない状だったので、心臓マッサージをしている人に
「AED必要ですか?!」
と聞いてみました。するとその男性が心臓マッサージを続けながら
「お願いします!!」
というので、現場のすぐ隣にあったファミリー◯ートに駆け込んで店員に
「すみません!隣のビルの前で心肺蘇生をしているのでAEDを貸してください!」
とお願いしてみました。
ところが、初老の店員から返ってきた言葉は
「…ありません。」
…んなアホな!今日日AEDってコンビニでは標準装備じゃないの?!と思ったのですが、そんなことも言っていられないので、少し離れたところにあるセブンイレブンに駆け込みました。そして事の経緯を伝えると、すんなりとAEDを貸してもらえたのです。
それをひっ掴んで現場にとって返し、心臓マッサージを続けている男性に
「AED持ってきました!!」
と伝え、こちらでパカパカと蓋を開けて準備をしました。ご存知の方もあるかも知れませんが、AEDというものは蓋を開けるとあれしろこれしろと音声ガイドが流れるので、たとえ素人でもどうにか操作できるようになっているのです。
以前、私は救命救急の技能講習を受けたことがありましたが、その時には
『こんなこと習っても、きっと使うこともないんだろうな…』
などと思っていました。ですが、まさかそれから年単位経った今日になってその技能が役立つとは思ってもいませんでした。
上半身をはだけて電極パッドを左胸と右脇腹に装着し、しばらく機械の解析を待っているとスイッチを押すよう指示が出ました。そこで心臓マッサージの男性にも離れてもらってスイッチを押すと
ガン!
と電気ショックが走り、ご老人の身体が宙に一瞬浮きました。
そこでもう一度呼びかけをすると、うっすらと反応がありました。ちょうどその頃に救急車が到着したので、心臓マッサージの男性とともに状況を伝えてご老人を運んでもらいました。
反応があったから恐らく大丈夫でしょうということで、汗だくになっていた心臓マッサージの男性とともに
「大変でしたね…」
と互いを労いあっていたのですが、そこで出勤途上だったことを思い出しました。慌てて駅へ向かってダッシュしたのですが、いつも乗る電車はとっくの昔に発車してしまっていて、それより4本くらい後の電車にやっとこさ乗車して小田原へと向かいました。
どう考えても遅刻だ…と思ったので、電車の中で学校に緊急連絡メールを入れて遅れる旨を伝えました。何とか子どもたちの始業前には間に合ったのですが、着いた頃には既にクタクタになってしまっていたのでした…。
学校に到着するとどうやら緊急連絡メールの内容が伝わっていたようで、校長をはじめとした各先生方から
「大変でしたね。」
と労われました。私としても契約した時間に到着できなかったことで恐縮していたのですが、ちょっと救われた気持ちになれたのでした。
それからは大きな事件もなく、全ての授業を終えました。そしてそのまま横浜あざみ野の音楽教室に移動して、いつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。
今日は何をおいても
『コーヒーぜんざい』をオーダーしました。これは毎年お正月になると登場する、冬季限定メニューです。
発売当初は生クリームがトッピングされた状態で饗されていましたが、私がどうしてもコーヒーぜんざいそのものの風味を楽しみたくて、ちょっとわがままを言って別添えにしてもらいました。それからしばらくしてからは、逆に別添えがスタンダードになっていたのです。
怒涛のような疲れを引きずっていた私の心身に、コーヒーぜんざいの優しい甘味とコーヒーの香ばしさが沁み渡っていきました。できれば、もうあのような状況には遭遇したくありません…。
さすがに、あの状況は捨て置けませんでした。かつて救命救急講習を受けておいて、本当によかったと思えました。
でも、できればもう遭遇したくはありません(汗)。