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遠隔検診

 先週の火曜にやってみるつもりだった遠隔検診を、1週間遅れの昨日やってみた。尿と血液を自宅で採取して、それを郵送して診断してもらう仕組みである。毎週土曜と月曜は休肝日にしているので、火曜がベストなのかなと勝手に判断して試してみた。尿は朝起床後、最初の尿を検査紙に染みらせるだけだから簡単なものだ。これくらいならさすがの私も、何も考えずにできた。
 問題は、血液の採取だ。食後7時間以上経過した空腹時に採血しろとあったので、これも朝一番で試したほうがいいだろうと思って、尿検査のすぐ後で取り掛かった。

  

写真左のランセットと呼ばれるものを使って指に傷をつける。黄色のキャップを外して人差し指と中指の間に挟み、左手の中指に押し付ける。白いスプリングを一気に押し込むと、針が飛び出し傷が付き、血がにじみ出てきた(結構痛い)。それを4,5滴細いチューブの中に落下しなければならないのだが、どういうわけだか、血が滴り落ちない。ぎゅっと絞るようにしてもどろっと固まってしまって、指先から離れない。おかしいなあ、と思いながらも血が止まってしまったので、仕方なく予備に同封されていたもう1個のランセットで今度は人差し指に傷をつけた。すると2滴ほどは何とか集められたが、それ以上は無理だった。これだけでは足りないけれど、もうランセットがないから仕方なしに妻に助けを求めた。「針で指を刺してくれ」。私が頼むと薬指を針で刺してくれたが、それでも思うように血を集められない。「何でこんなにすぐに固まるの?変なの」とか言いながら、妻がもう一度小指に針を刺した。今度は妻が指を絞り出すようにしてくれたため、チューブの決められた線のところまで何とか血を集めることができた。

  

チューブに集めた血は、キャップを閉めて30分ほど放置しておいた。こうして血が流れない固まった状態にしておいてから、いよいよ遠心分離機の中央にチューブをセットした。ふたをしっかり閉めて、電源スイッチを入れる。ぶ~~~んと結構大きな音が鳴り響く。いったい血液の何を分離させようとしているのか全く知らないけれど、ぶ~~~んという音が好奇心を刺激する。どうなったんだろうと、すぐにも取り出したくなるが、3分待てと書いてあったので我慢した。

  

「よし!」と3分が過ぎたことを確認してから、チューブを取り出した。血液が三層状になっていればいいようだが、説明書の写真では三層の色がそれぞれ違っている。それと比べると私のものは赤いままだ。「失敗かな?」と一瞬思ったが、妻が「病院の遠心分離機でもきれいに分かれないことがあるみたいだからそれでいいんじゃない」とOKを出したので、「それならいいや」と、チューブを容器に入れ、さらに昨夜から冷蔵庫で冷やしてあった保冷財入りのアルミ袋に、容器ごと入れた。これを尿検査のものと一緒にチルド便で送れば完了である。早く片付けてしまおうと最寄の郵便局に持ち込んだところ、「ここは冷蔵施設が置いてないので、受付は本局だけになります。お手数ですけど、本局までお持ちください」と丁寧に断られてしまった。面倒だなとは思ったが、ここまできたら後には引けない、すぐに車で5,6分先の本局までもって行って、何とか一連の検査を終えることができた。
 朝8時半から始めて、郵便局から出てきたのは12時半近かった。病院に行って名前を呼ばれるのをじっと待っているよりも確かに楽なのかもしれないが、思ったよりも面倒であった。「これで結果がよかったら、まだいいけれど、何か変なところが見つかったら、いやだな」と思った。
 4本の指につけた傷は今でもまだ少し痛い・・・
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