毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
とろろ
自然薯といえば我が家に秋を実感させる必須アイテムだが、近年は山にわけ入ってもなかなか見つけることができないらしい。どこの誰と比べても自然薯掘りに負けたことがない私の父が、「もう薯は絶えたな・・」と言うくらいだから、本当に見つけることは至難の業なのだろう。「あんな掘り方していたらいつか絶えるぞ」と何年か前から警鐘を鳴らしていた父ではあるが、今年のようにどこにも見つからないような事態はもう少し先だと思っていたようだ。
しかし、先見の明はさすがで、こんな状況に備えて何年も前から自然薯の自家栽培をおこなってきた。
先週の木曜日、駐車場の裏にある小さな畑の片隅に栽培してあった薯を掘り出してきて、食べてみようと言った。私としては日曜日が一番都合のよい日であるから、弟家族も呼んでちょっとした試食会を開くことになった。
父が畑から掘ってきた薯を洗って下準備をしておいてくれた。日曜日、私は4時過ぎまで塾だったので最初から手伝うことはできなかったが、塾が終わった頃には父が一人でかなりの段階まで仕上げてくれていた。
やはり栽培ものは水気が多いらしく、薯自体に粘り気がない。真ん中の写真のように簡単に切れてしまう。刺身を山掛けで食べるために皿に盛っておいたが、普通だったら鼻を突く自然薯独特の香りがしない。心の中では不安が走るが、一生懸命すりこ木でこねてくれた父には迂闊なことはいえないと、黙っていた。大丈夫だろうか?
ここからは、妻がすりこ木を握って、私が鰹だしのしょうゆのおつゆを入れていったのだが、何杯も入れないうちに食べごろな濃さに薄まってしまった。今までだったら、この2倍も3倍もつゆを入れてのばさねばならないのだが、どうにも勝手が違う。一応は完成ということになったのだが、なかなか食べる気がしない。それでも、責任者の父は、「うまそうだ!」などと負けず嫌いを言いながら、山掛け用にとっておいた薯の中に刺身を混ぜて食べ始めた。感想を待つ私たちに、「思ったほどまずくない。これなら食べられる」と、いかにも強がりを言いながら、さらにはご飯にとろろをかけて食べ始めた。「なかなかだぞ、食べてみろ!」そう言いながらも、私たちが食べるのを見ずにさっさと自室に引っ込んでしまった。そんな父の様子を見ながら、半ば義務感から、半ば怖いものみたさの気持ちから、刺身の山掛けを食べてみた。
「うん?何だ、これ?」そうした感想しか浮かんでこない。今まで味わったことがないような変な味がする。表現のしようがないほどだ、はっきり言って「まずい!」。かなり気持ちは萎えたが、それでもひょっとしたらご飯にかけたらおいしいかもしれないと思って、試してみた。
う~~~ん、やっぱりおいしくない・・・栽培してしまえば、人の力が加わって、もうそれは自然ではなくて人工になってしまうはずだ。人の手で作った薯はもう自然薯と呼べるものではなく、人工の薯となってしまう、だから、今まで私が食べてきた自然薯と同じ味がするはずもない、などと分析してはみたが、ただただ残念だった。
これからはこんな味のものしか食べられないかと思うと、かなり落胆した夜であった。困ったなあ・・・
しかし、先見の明はさすがで、こんな状況に備えて何年も前から自然薯の自家栽培をおこなってきた。
先週の木曜日、駐車場の裏にある小さな畑の片隅に栽培してあった薯を掘り出してきて、食べてみようと言った。私としては日曜日が一番都合のよい日であるから、弟家族も呼んでちょっとした試食会を開くことになった。
父が畑から掘ってきた薯を洗って下準備をしておいてくれた。日曜日、私は4時過ぎまで塾だったので最初から手伝うことはできなかったが、塾が終わった頃には父が一人でかなりの段階まで仕上げてくれていた。
やはり栽培ものは水気が多いらしく、薯自体に粘り気がない。真ん中の写真のように簡単に切れてしまう。刺身を山掛けで食べるために皿に盛っておいたが、普通だったら鼻を突く自然薯独特の香りがしない。心の中では不安が走るが、一生懸命すりこ木でこねてくれた父には迂闊なことはいえないと、黙っていた。大丈夫だろうか?
ここからは、妻がすりこ木を握って、私が鰹だしのしょうゆのおつゆを入れていったのだが、何杯も入れないうちに食べごろな濃さに薄まってしまった。今までだったら、この2倍も3倍もつゆを入れてのばさねばならないのだが、どうにも勝手が違う。一応は完成ということになったのだが、なかなか食べる気がしない。それでも、責任者の父は、「うまそうだ!」などと負けず嫌いを言いながら、山掛け用にとっておいた薯の中に刺身を混ぜて食べ始めた。感想を待つ私たちに、「思ったほどまずくない。これなら食べられる」と、いかにも強がりを言いながら、さらにはご飯にとろろをかけて食べ始めた。「なかなかだぞ、食べてみろ!」そう言いながらも、私たちが食べるのを見ずにさっさと自室に引っ込んでしまった。そんな父の様子を見ながら、半ば義務感から、半ば怖いものみたさの気持ちから、刺身の山掛けを食べてみた。
「うん?何だ、これ?」そうした感想しか浮かんでこない。今まで味わったことがないような変な味がする。表現のしようがないほどだ、はっきり言って「まずい!」。かなり気持ちは萎えたが、それでもひょっとしたらご飯にかけたらおいしいかもしれないと思って、試してみた。
う~~~ん、やっぱりおいしくない・・・栽培してしまえば、人の力が加わって、もうそれは自然ではなくて人工になってしまうはずだ。人の手で作った薯はもう自然薯と呼べるものではなく、人工の薯となってしまう、だから、今まで私が食べてきた自然薯と同じ味がするはずもない、などと分析してはみたが、ただただ残念だった。
これからはこんな味のものしか食べられないかと思うと、かなり落胆した夜であった。困ったなあ・・・
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