毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
銀のたまご
昨日、小3の生徒の国語の問題集を読んでいたら、面白い文を見つけた。以下にそのまま引用してみる。
みなさん、銀のたまごの作り方を知っていますか。これから、その作り方をお話しましょう。
まず、たまごの一方のはしを、やすりでかるくこすって、きりか、はしの先でついて、あなをあけ、中みをすすってしまいます。
次に、そのあなに、はしをさしこんでささえ、ろうそくのほのおにかざします。すると、たまごがだんだん黒くなります。
こんどは、コップに、たまごがすっかりつかるくらい、水を入れます。その中に、はしにさした黒いたまごを、そっとおしこみます。これでいいのです。まっ黒だったたまごが、たちまち、銀色にかわってしまいます。
「面白いなあ」、と思った。「やってみたいなあ」、と思った。そこで、実際にこの文章の通りに試してみた。
たまご、割り箸、水、ろうそく、やすりを集めて作業を開始した。やすりでたまごの先を擦っていると先が薄くなった。なるほど、と思いながら割り箸をそこに突っ込むと、簡単に刺さった。箸をくりくりさせて黄味を攪拌してから外へ出そうとしたが、穴が1つだけでは出てこない。「仕方ないな」と観念して、口ですすって飲み込むことにした。生卵なんて飲んだことがあまりないので、気持ちのいいものではない。鶏の卵を生で飲み込むのか、と憂鬱にもなったが、何とか我慢して全部飲み込んだ。(よくやるよね)
火をつけたろうそくのうえにたまごの殻をかざして、すすで真っ黒にしていく。どれくらいの時間続けたらいいのか、色の濃さはどれくらいにしたらいいのか、何も書いてないので少々戸惑ったが、一面真っ黒になるまでやってみた。穴からもれる中身が焼けて、玉子焼きの香りがしてきたのはおかしかった。さあ、水の中につけてみよう。本当に銀色に変わるのだろうか、楽しみだ。
えっ、何これ?水に入れたら、すすがはがれてしまって、まだらになっただけだ。銀色になんかならない。「おかしいなあ・・」と手伝ってくれていた妻に訴えてもどうにもならない。ひょっとしたら、水で洗ったら銀色のたまごになっているかも、などと淡い期待を抱いて洗ってみても、右の写真のようになっているだけだ。「う~ん」、しばし考え込んでしまった。すすと言うものは炭素の粒であり、それがたまごの表面に付いたものを水に入れたところで化学変化が起こるはずもない。と言うことは、たまごの殻が何か別のものに変わるなどと考えるのはそもそも間違いだ。すると、化学変化ではなく、物理的な作用によって銀色のたまごになるのではないか、もっと言えば、銀色のたまごに「見える」のではないか・・などと、己のありったけの科学知識を総動員して考えてみた。「そうか、水に入れるのは光の屈折か反射を利用してるのかも・・」そう仮説を立てた私はもう一度はじめから試すことにした。
さすがにもう一個生卵を飲むのはきつすぎるから、穴を上下二つ開けて、中身を取り出し、その2つの穴に割り箸を通して、両端を左右の手で持って、くるくる回して、すすをつけた。(学習してるよ)
さあ、水に入れてみよう。うまくいくかな・・・
おお、たまごの両側が銀色に見える。確かに光の加減だ。水から取り出すと何の変哲もないすすけたたまごに戻ってしまう。きっと、すすが何らかの役割を果して、水の中に入ってきた光を全反射させ、コップを外側から見るとたまごが銀色に見えるようにしているのだ。
多分そうだ、いや、きっとそうだ・・・。
みなさん、銀のたまごの作り方を知っていますか。これから、その作り方をお話しましょう。
まず、たまごの一方のはしを、やすりでかるくこすって、きりか、はしの先でついて、あなをあけ、中みをすすってしまいます。
次に、そのあなに、はしをさしこんでささえ、ろうそくのほのおにかざします。すると、たまごがだんだん黒くなります。
こんどは、コップに、たまごがすっかりつかるくらい、水を入れます。その中に、はしにさした黒いたまごを、そっとおしこみます。これでいいのです。まっ黒だったたまごが、たちまち、銀色にかわってしまいます。
「面白いなあ」、と思った。「やってみたいなあ」、と思った。そこで、実際にこの文章の通りに試してみた。
たまご、割り箸、水、ろうそく、やすりを集めて作業を開始した。やすりでたまごの先を擦っていると先が薄くなった。なるほど、と思いながら割り箸をそこに突っ込むと、簡単に刺さった。箸をくりくりさせて黄味を攪拌してから外へ出そうとしたが、穴が1つだけでは出てこない。「仕方ないな」と観念して、口ですすって飲み込むことにした。生卵なんて飲んだことがあまりないので、気持ちのいいものではない。鶏の卵を生で飲み込むのか、と憂鬱にもなったが、何とか我慢して全部飲み込んだ。(よくやるよね)
火をつけたろうそくのうえにたまごの殻をかざして、すすで真っ黒にしていく。どれくらいの時間続けたらいいのか、色の濃さはどれくらいにしたらいいのか、何も書いてないので少々戸惑ったが、一面真っ黒になるまでやってみた。穴からもれる中身が焼けて、玉子焼きの香りがしてきたのはおかしかった。さあ、水の中につけてみよう。本当に銀色に変わるのだろうか、楽しみだ。
えっ、何これ?水に入れたら、すすがはがれてしまって、まだらになっただけだ。銀色になんかならない。「おかしいなあ・・」と手伝ってくれていた妻に訴えてもどうにもならない。ひょっとしたら、水で洗ったら銀色のたまごになっているかも、などと淡い期待を抱いて洗ってみても、右の写真のようになっているだけだ。「う~ん」、しばし考え込んでしまった。すすと言うものは炭素の粒であり、それがたまごの表面に付いたものを水に入れたところで化学変化が起こるはずもない。と言うことは、たまごの殻が何か別のものに変わるなどと考えるのはそもそも間違いだ。すると、化学変化ではなく、物理的な作用によって銀色のたまごになるのではないか、もっと言えば、銀色のたまごに「見える」のではないか・・などと、己のありったけの科学知識を総動員して考えてみた。「そうか、水に入れるのは光の屈折か反射を利用してるのかも・・」そう仮説を立てた私はもう一度はじめから試すことにした。
さすがにもう一個生卵を飲むのはきつすぎるから、穴を上下二つ開けて、中身を取り出し、その2つの穴に割り箸を通して、両端を左右の手で持って、くるくる回して、すすをつけた。(学習してるよ)
さあ、水に入れてみよう。うまくいくかな・・・
おお、たまごの両側が銀色に見える。確かに光の加減だ。水から取り出すと何の変哲もないすすけたたまごに戻ってしまう。きっと、すすが何らかの役割を果して、水の中に入ってきた光を全反射させ、コップを外側から見るとたまごが銀色に見えるようにしているのだ。
多分そうだ、いや、きっとそうだ・・・。
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