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寒かったなあ・・(2)

 陶器というものは元来工芸品であり、芸術品ではないと、ずっと思ってきた私だが、それは陶芸作家という存在があまりにも身近な存在であり、人間的な奥行きに欠けた彼らが作るものなど芸術品という名に値しない、などと傲岸な思い込みをし続けてきたためなのかもしれない。今でもその思いは根強く残っているが、ここ3年続いている「陶のあかり道」をじっくり鑑賞していると、「芸術」か「工芸」かなどという区別よりも、「美しさ」を選ぶのか、「便利さ」に重きをおくのかという観点から陶器を見ていくと結構面白いんじゃないか、と感じるようになってきた。昼、明るい時には美しく見える灯りの器も、夜、灯りをともしてみるとさほどの役に立たないことが分かってがっかりすることもあるだろうし、またその逆の場合もあるだろう。その時にどちらの器を優れたものとするのか・・。なかなか難しい選択ではある。
 そんなことを考えながら、残りの灯りを見ていくのも楽しいかもしれない。

デジブック 『陶のあかり道09 6』


 これで今年の作品は夜と昼のどちらもデジブックに収めたことになる。
 だが、実はもう一つ素敵なあかりの作品群が、市街の中心部にある大きな建物の一階に展示されている。ランプを覆うようにした骨組みの上に、和紙を張って動物や花などの造形を表現しているのだが、これが陶器の作品群にも引けを取らないほどの風情がある。ロビーに設置された大きな壁に飾られた作品の中からいくつかのあかりの写真を撮ってきたので、以下に載せておく。

  

  

  


 これも全作品の写真を撮ってくればよかった、と後悔している。しかし、みな上手だなあ・・。
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