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門松(5)

 今年も塾舎の入り口に門松が飾られた。このブログで父が作ったこの門松を取り上げるのも5回目となる。これもこの5年間父が元気で過ごして来てくれたお蔭であるから、考えてみれば「門松(5)」というタイトルも実にめでたいものである。

 先週初め、弁慶を火葬場に送り届けた帰り道に、父が
「門松はどうする?」
と訊いてきた。
「喪中ってこと?犬なんだから関係ないよ」
「そうか・・。じゃあ、竹を切ってくるか」

 その日の夕方、弁慶の遺骸を積んで行ったライトバンの荷台に、何本もの太い竹を載せて帰って来た。
「立派だなあ」
私が讃嘆すると、
「こんなものはいくらでもある」
とよく分からない言葉が返って来た。顔を見たら嬉しそうだったので、いい竹を見つけた自負心があるのだろう。それからは一日一日と門松が出来上がっていった。

  

  

  

 竹を立て、松と梅と南天を加え、さらには大きな葉牡丹を添えた。もうこれで完成かな、と思っていたら、翌日になって笹が加わった。そうだ、やはり笹がないと全体が締まらない。

  

 これで本当に完成!!バランスのとれたなかなかの出来栄えだ。毎年のことながら、父の腕前には脱帽するばかりだ。

「竹が嬉しそうに笑っている!!」
あまり嬉しいことがなかった今年だが、来年はこの竹のように笑顔で過ごせる年になってもらいたいものだ。
 前からだけでなく、横から見ても竹の切り口がスパッとしているのは実に気持のいいものだ。


 
 来年も、再来年も、さらにはずっとずっと門松を作ってもらわなくちゃいけないから、酒はもうちょっと控えた方がいいかな・・、お父さん!!
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