じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

受験生争奪戦

2017-08-24 17:51:55 | Weblog
☆ 夏期講座24日目。あと1日となった。

☆ ところで、京都府、特に山城通学圏では、公立高校と私立高校で受験生の争奪戦が激しくなってきた。

☆ 私が高校を受けたころ、40年ほど前だが、その頃京都府は高校三原則ということで、小学校区によって行ける公立高校が決まっていた。

☆ そのためか洛星、同志社、立命館、京都女子など一部の難関私学を除いて、公立高校のレベルが平均的に高かった。今では京都大学合格者を多数輩出する洛南高校も、当時は公立高校のすべり止めだった。

☆ ただ、「高校は大学受験の予備校ではない」と、高く留まっていたためか、京都の高校に通っているのに京都の大学に行けない。また、一浪は当たり前と言った風潮に批判が寄せられるようになった。

☆ 私立の方は特進クラスを設置し、優秀な生徒を集めるようなった。洛南高校は優秀な生徒の授業料は無償とし、一日7時間授業でみっちり叩き込んでいたようだ。それが後の成果につながる。「ドラゴン桜」の世界だね。

☆ 優秀な生徒が私立に流れ、苦境に立つ公立。府政が革新から保守に変わったこともあり、高校三原則の理念が少しずつ崩されていく。

☆ 公立にもⅡ類(特進クラス)ができ、Ⅰ類(普通科)もクラブ活動をやるという建前で小学校区を超えた越境ができるようになった。ただその割合は10%と限定的なものだった。

☆ その後、類がなくなり(Ⅱ類に人気がなく、特進クラスであるのにⅠ類よりレベルが下がるといった矛盾が生じた)、通学圏も徐々に広がっていった。大学への進学を重視した新設校もつくられた。

☆ 更に上位の生徒を集めるために専門学科(堀川高校人間探求、嵯峨野こすもす、西京エンタープライジング)がつくられた。堀川高校の躍進は「堀川の奇跡」と呼ばれた。

☆ さて、ここ最近公立高校で定員割れが目立つようになってきた。私立学校が2月中旬に入試を行い、まず生徒をとってしまうのである。公立高校も対抗して前期入試を導入したが、その割合が募集定員の20%(そのうち勉強の成果で入るのが10%、クラブの実績で入るのが10%)ということなので、超狭き門になっている。

☆ 前期で合格した生徒は公立へ進学するが、前期で落ちた生徒あるいは内申点が低くて前期を受験しなかった生徒は、私立へ行くか、公立の中期テストに挑戦するかということになる。

☆ そこでどうも公立に人気がない。教員の面倒見が悪い、出口(進学できる大学)の枠が少ない、不良が多いといったところだろうか。公立のメリットは授業料が無償であるといったぐらいになっている。

☆ そんな中、公立高校は前期合格者枠を30%に増やし、生徒を先取りしようと狙っているが、果たして効果はあるのか。小手先の戦術ではなくて、もっと抜本的な戦略を練った方が良いと思うのだが、定期的に教員が入れ替わる公立には無理な相談なのだろうか。 
コメント