じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

映画「カルメン故郷に帰る」

2018-05-18 22:17:59 | Weblog
☆ 映画「カルメン故郷に帰る」(1951年)を観た。

☆ 国産初の「総天然色映画」ということだが、レジタルリマスター版の美しさは格別だ。赤茶けた山、真っ青な空、白い雲。それにカルメンはじめ登場人物の衣装の鮮やかさ。今でこそ大した肌の露出とは思わないが、昭和20年代では相当刺激的な映画だったと思える。

☆ 昔の映画らしく、ストーリーは単純で、テンポもゆっくりだけれど、のどかな気分になれる。

☆ それにしてもこの60年あまりで、日本人の顔つきが大きく変わったなぁ。

☆ 当時と今と、さてどちらが幸せなのかなぁ。
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米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」

2018-05-18 19:22:28 | Weblog
☆ 米澤穂信さんの短編集「儚い羊たちの祝宴」(新潮文庫)から表題作を読んだ。

☆ 表題作は最後に収められている。結論から言って、この読み方は間違いだった。作品はそれぞれが独立しながら、「バベルの会」という読書会でつながっている。前から順に読んでいくと、さらに面白さ(怖さ)が味わえたかもしれない。

☆ 富豪の令嬢の日記を読む形で物語が進む。ごく日常的な日記だったが、だんだんおぞましい方向に向かう。スタンリイ・エリンの「特別料理」の幻の食材、その辺りからうっすら予想はついたのだが・・・。
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向田邦子「犬小屋」

2018-05-18 19:00:39 | Weblog
☆ 向田邦子さんの短編集「思い出トランプ」(新潮文庫)から「犬小屋」を読んだ。

☆ エッセイのような小説。主人公は電車に乗っている。身ごもったせいか、乗客を観察し、席を確保する要領を身につけた。この日も席にありつけたが、そこで思わぬ人を見かけた。以前、実家の近くにあった魚屋の若い衆だ。それから、数年前へ物語がさかのぼる。この辺りの展開は実にうまい。

☆ 読み進めていくと、期待通りの展開と想定外の展開が、目まぐるしく進んでいく。最後のオチには驚いた。秋田犬の景虎がいい演技をしている。 

☆ 10ページ余りの短い作品だけれど、話がうまくまとまっており、楽しめた。
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