じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「薔薇の名前」

2018-09-13 16:58:46 | Weblog
☆ NHK「100分de名著」、今月はウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を取り上げている。(題の意味自体が難解だ)

☆ 以前、映画(1986年)を観たことがある。修道院で起こる連続殺人事件、ショーン・コネリーが演じる元異端審問官とその弟子が真相を解明するというもの。キャラクター豊かな登場人物で面白かった。異端審問があったり、アリストテレスの著書が出てきたり、弟子のほのかな恋心があったりと、見ごたえがあった。

☆ 歴史的、哲学的な背景を知っていればもっと楽しめるという。

☆ まだプロテスタントが生まれる以前の時代。しかし、その萌芽が見られた時代。聖職者の知の独占が揺らぎ始めた時代。

☆ 権力者が一手に握っていた「知」、その象徴が図書室なのだろう。そういえばアダムとイブ(エバ)は、知恵の実を食べたから楽園を追われたのだった。善意にとれば、聖職者は「知」の毒から民衆を救うために、神と民衆の仲介者であろうとしているのだ。悪意にとれば、聖職者を含め権力者は既得権益を守るために「知」を独占しているのだ。

☆ 「知」はやがて民衆に解放される。

☆ ところで某IT企業のロゴ。一口かじられたリンゴは世界中で有名だ。あれはアダムがかじったリンゴと思いきや、そうではなくてニュートンのリンゴらしい。かじっている(bite)は、コンピュータ用語のbitのシャレだとか。



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