何か縁起の良い言葉をくれ、と言われ故事の言葉を引用し「祖父母死、父母死、子死、孫死」と。「死」が4つも、と不機嫌に。「この順番が狂う程辛い事はないよ」と。今一つは「家の外ぐるりと囲んだ貧乏神」と。また不機嫌に。そこで下の句に「福の神外へ出られず」と。幸、不幸は物の受け取り方一つ。
中国思想家「孟子」の母親の子育て「孟母三遷(もうぼさんせん)」は有名。環境を変える為引越しを。お墓の近くでは葬式ごっこばかり、市場の近くだと商人の真似事、学校の近くでは学生の姿から礼儀作法を取得。職業、土地柄に優劣をつけたのではなくわが子の特質を判断しての選択かと。見極めは大事。
母親が「私は私なりに一生懸命子育てを、なのに」と相談に。「その一生懸命さの方向が間違っていたのでは」「じゃどうすれば」と。「良かれと思ってしてきたことがこの結果を招いたんならその真逆を試してみたらどうですかな、不本意でしょうが」と。結果は成功。親の主観の押し付けは負担でしかない。