これより百年経ったら、今産まれた赤子も含め命は一人残らず入れ替わる。財産も家も土地も最愛の家族も、自分の物じゃないから全部置いてあの世に。なのに貴重な時間を費やして過度の奪い合いを。過ぎ去った昨日も、まだ見ぬ明日も、今ここにないのに悔やんだり、望んだり。他の生物から見たら人間は。
生きていたらの話だが、晩年を迎えた時どんな光景が目の前に。家族に囲まれているのかな。女房は生存してくれているのかな。健康なのかな。親が生きていてくれた時は幸せだったのにと涙してないだろうかな。大半は自分が選んで歩いて来た道の結果だろうが。この仕事をしておると様々な人間模様に遭遇。
女優に「まあ、素晴らしい指輪」と。付ける人が付けたら千円の指輪も高価な物に見える。人の見る目とはその程度。物を良質に見せようと思えばそれなりの人になること。秀吉公は物の価値を一定にする事を天下統一の基盤に。千利休を切腹させた理由は彼の目利き一つで価値観が変動。人の迷いが世の乱れ。