山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

五輪サマータイム???

2018-08-07 | 政治・経済・社会
 報道によりますと東京オリンピック・パラリンピックの酷暑対策として、政府・与党は夏の時間を2時間繰り上げるサマータイム導入に向けて本格検討に入ったそうです。それによれば、サマータイムになるのは、最も暑い6~8月の3カ月のみで、開催前年に試験導入し、開催年に本格導入するとのことです。そして、その2年のみの限定導入となるとのことです。

 そもそもこの時期に開催するのは、放映権絡みの問題が大きいのは周知の事実です。各競技の時間も最も視聴率が高いと予想される時間帯が計画されていることでしょう。それを勝手にずらしてしまえば、放映権者からクレームがついてしまいませんか?

 そもそも五輪の開催時期は、前回の東京大会のように10月頃が最も適当な時期であるにも関わらず、大人の事情とやらでアスリートには最も酷な時期の開催となってしまいました。先ずは、これを正すのが常道と言えるのではないでしょうか?

 サマータイムは国民生活に大きな影響を与えます。単に五輪だけの酷暑対策であるというのであれば、競技によって開始時刻を個別に調整すれば済む話であって、これに国民全体を巻き込む必要がどこにあるのでしょうか。まったくもって理解できません。

 私のサマータイムに関する見解は「サマータイムについて」で述べている通りです。サマータイムを導入すべき積極的理由があればまだしも、今回の導入は唐突で小手先の対応としか思えません。無駄な金を浪費し社会的な混乱を惹起させるだけだと憂慮します。


 かつて猪瀬元東京都知事が提唱した「日本の標準時を2時間も前倒し???」などは論外中の論外です。



 


参議院定数6増???

2018-07-03 | 政治・経済・社会
 参議院定数6増法案が提出され、今国会成立を目指すそうです。私は、以前から主張しています通り、基本的に定数増には賛成です。(参考:「議員定数削減しか方法がないのか?」)
 しかしながら、今回の法案については選挙区の合区で弾き飛ばされた議員の姑息な救済手段としか思えません。本来ならば最高裁が指摘している違憲状態を解消するためには抜本的な改正が必要で、現在の選挙区制度を前提とするならば、大幅な定数増が必要なはずです。

 世の中の趨勢は議員定数削減であることを承知の上で、これまで疑問を呈してきました。今回は具体的な数値も交えて検討してみたいと思います。

 さて、国会議員一人当たりの年間経費は約1億円といわれております。この数値が正しいことを前提として議論を進めてみたいと思います。国会議員定数は衆議院議員465人、参議院議員242人の合計707人となっております。つまり、年間約707億円の税金が使われているということです。
 そこで、10%議員定数を削減すると衆議院議員418人、参議院議員216人、計634人となります。結果めでたく73億円減の634億円となります。これで果たした国会議員が身を切ったと言えるのでしょうか?
 身を切られたのは落選した議員だけなわけです。そしてその落選議員も小数であっても有権者の代表でもあったわけです。すなわち、支持していた国民も切られたことになるのです。そして、当選してきた議員は今まで通りの報酬を享受できるのです。

 一方、同じ73億円削減する方法として削減金額を議員定数で分け合うこともできるはずです。73/707≒0.1033ですので、議員一人当たり経費を年額1,033万円削減すれば実現できます。これでこそ本当に身を切った改革と言えるのではないでしょうか?
10%なんてケチなこと言わずに30%位削減してみてはいかがでしょうか。そうすれば年間約212億円が削減できますよ。

 要は政治に掛かる費用の年間総額を決めてしまえば良いのです。例えば、年間500億円としましょう。現在の議員定数であれば、議員一人当たり7,072万円です。総額を決めてしまえば、国会の物理的条件が許す限り定数増だってできてしまいます。えーぃ、一気に1,000人にしてみましょう。総額は500億円と決められていますので、議員一人当たり5,000万円となります。
 定数を増やすことができれば、議員本来の仕事である立法や行政に対する調査機能なども増強できることになります。議員の数が増えれば質が低下するといった議論がありますが、一方議員の数が減れば果たして質が高くなるのだろうかといった疑問だってあります。結局、このような議論は無意味であって、有権者が適切に判断できるかどうかにかかっています。

 このように私には、議員定数を削減しなければならないといった積極的な理由が見出せません。要は、政治に掛かる費用が高いということだけならば、総額を決める方法だってあるのに何故に議員定数を削減しなければならないといった世論形成がなされてきたのかという点が気になります。そこに何らかの隠された意図があるのではないかと勘繰ってしまいます。
 そういった場合一番疑われるのは、議員数が減った場合一番得する方々に他なりません。すなわち、政権与党ということになります。一々うるさい野党共がいなくなれば、やりたい放題ができるようになります。それに行政組織も同様です。しょっちゅういちゃもんをつけてくる議員が減れば、我が世の春を謳歌できますよね。

 このようなことで議員定数の削減を主張しているとすれば民主主義を否定していることに繋がります。多くの国民が賛同している議員定数削減ですが、今一度立ち止まって考えていただきたいと思います。

 今回の法案提出を契機として、選挙制度に対する抜本的な議論が巻き起こることを期待します。



 

九州新幹線長崎ルートについて

2018-05-12 | 政治・経済・社会
 報道によりますと九州新幹線長崎ルートの新鳥栖~武雄温泉間の整備方法について、佐賀県知事がフル規格による整備に反対意見を表明したとのことです。佐賀県の試算によれば、この区間の佐賀県負担額が1,000億円を超えるとのことです。

 さて、九州新幹線長崎ルートの事業費は1兆1,009億円と試算されているようです。このコストを掛けて得られる便益は如何ほどのものなのでしょうか。(B/Cは3.0を超えると試算されているようですが・・・。)
 現在の長崎本線では、博多~長崎間(153.9km)は特急で約2時間(平均時速約77km)です。フル規格ならばこれが51分に短縮されるそうです。

 ちなみに博多~佐賀間(53.6km)は、37分(平均時速約87km)です。平均時速で約10km異なるのは、肥前山口~長崎間がほぼ単線区間となっていることから、待ち合わせ時間が多くなっているからなのでしょう。これが複線化すれば15分程度の時間短縮が可能となる計算になります。しかし複線化するにも多額の費用が発生します。

 博多~武雄温泉間(81.9km)は在来線の特急で約70分です。武雄温泉~長崎間(66.0km)をフル規格で15分とすれば、博多~長崎間の所要時間は約85分となります。乗り換え時間を入れれば約90分といったところでしょうか。

 武雄温泉~長崎間(66.0km)は既に着工しておりますので、これを狭軌で敷設し在来線を走らせることにすれば、博多~武雄温泉間(81.9km)約70分を加えると147.9kmと若干距離も短くなります。これを平均時速87kmとすれば約102分ということになります。

 全線フル規格にすれば、90分(一部フル規格)⇒51分、102分(在来線)⇒51分となります。武雄温泉~長崎間をフル規格にするか、在来線とするかは、乗り換えが必要か否かの違いとなります。(九州新幹線が全線開通するまでは、リレー特急でスムーズに乗り換えができていたことを思い出します。)


 長崎~武雄温泉間の整備費用は5,009億円となっております。これに新たに新鳥栖~武雄温泉間の整備費用6,000億円掛けて、39分間の短縮することの意味合いを議論する必要があるのではと思います。


 長崎県の皆さんにとっては、待望の新幹線であろうことは重々承知しておりますし、新幹線整備に関しても否定するものではありません。しかし、このままでは如何にも中途半端な決着をみるか、一方的な政治判断を押し付けられることにもなりかねません。
 両県民も相応の負担をすることになりますし、多額の国税も投入されることでもあります。この際、両県の利害を調整し、最大満足の決着を図ることが重要だと考えます。


 ついでに素人の思い付きですが、新鳥栖~武雄温泉のルートにこだわらず、距離的、費用的にはきついかも知れませんが、博多~前原~唐津~伊万里~武雄温泉などといったルートは如何でしょうか。伊万里からは佐世保に分岐できますし・・・。


政権の末期的症状!?

2018-04-17 | 政治・経済・社会
 安倍一強を謳われ、総裁3選が確実視されていた政権ですが、ここ半月でこれでもかというほど政権に不利な情報が続出しております。既に外堀は埋められ、然しもの安倍政権においても末期的症状を呈してきたものと思われます。
 メディアもここぞとばかり、これまで仕込んでいたネタをぶつけてきたといったところでしょうか。今後も続々と新たな報道が政権を追い詰めることでしょう。
 政権の起死回生を狙って、お得意の外交で挽回を図ろうとの目論みでしょうが、そう簡単に問屋は卸してはくれないでしょう。弱体化した政権の言葉を素直に聞いてくれる御奇特な首脳が果たしているのでしょうか。まぁ、軽くあしらわれてしまうのが関の山といたところでしょうか。
 こうなったら、晩節を汚すことなく早期退陣された方が、今後の政治家としての価値を高めるのではないかと思いますが・・・。

 話は変わりますが、先日の国会答弁の中で正確には憶えておりませんが「私を嘘つき呼ばわりするなら明確な証拠を出してくださいよ!」みたいに逆切れ発言がありました。
 刑事裁判では推定無罪が大原則ですが、それでも最近の刑事裁判では直接証拠がなくても、状況証拠のみの積み重ねで有罪判決が出ることも多くみられます。
 森友や加計問題でメディアから流れてくる情報は直接証拠ではなく状況証拠に過ぎないものばかりですが、それらは明らかに総理にとって不利なものばかりです。国民が政権を直接追求することは許されておりません。国会議員が国民を代表して質問しているのです。その質問に対しては真摯に答えるべきであります。しかるに「証拠を出せ、出せないならそんなこと言うな」といった趣旨の答弁は如何なものかと考えます。証拠を出せるものならとっくの昔に出しています。肝心の情報の多くは行政が握っているのではないですか。それが隠されたり、改竄されたりと惨憺たる状況を呈しているではないですか。
 ご自分にとって不都合な証拠を隠ぺいしておいて、証拠を出せるものなら出してみなと言っているように見えてしまいますよ。

 最終的にはご本人の決断でしょうが、総裁3選は事実上不可能とみられています。求心力を失った政権に、今後いったい何ができるというのでしょうか。国民の間には、フラストレーションが溜まりつつあります。来る統一地方選や参議院選挙に一挙に爆発する懸念があります。こうなったら早期に内閣総辞職された方が国家にとって望ましいことであろうと思います。

 あっそうだ、もう一つ手があった。一か八かの衆議院の解散総選挙だ!


仮想通貨で「億り人」???

2018-01-18 | 政治・経済・社会
 つい数日前テレビで、20台と思しきお姉ちゃんが仮想通貨で「億り人になりたーい!」などといったインビューが流されておりました。相当にお金を注ぎ込んでいるのではないかと案じられます。
 それが一夜にして40%の下落とか。一攫千金を狙ったのが、当てが外れてどん底に突き落とされてしまったのでなければ良いがと思わざるを得ません。自己資金でやっているのならまだしも、借金で投機していたのであれば・・・。投資は自己責任とは言うものの、このような投機に資金を貸す方も問題があるのではないかと思わざるを得ません。

 私はと言えば、株と金、銀、プラチナと僅かな金額ですが投資しております。株は少し高くなり過ぎているようですので、少し前に手仕舞いして、しばらくお休みします。
 金、銀、プラチナは積立口座で月々一定金額を積み立てております。金とプラチナは10年、銀は5年位になりますが、この間の高値-安値の差は、金が1g当たり約3,000円、プラチナが約5,300円、銀が約25円とそこそこ変動しておりますので、長期間の投資ということであれば、まず損失を被る可能性は限りなく低いと言えます。それと現物という裏付けがありますので、紙屑になるリスクもありません。

 それにもう一つ気に入っているのが、緩やかに時間が流れていることです。株などの場合は、瞬間々々が勝負です。自動売買といった方法もありますが、日々相場のことが気になってしまいますので、精神衛生上好ましく思いません。
ところが私がやっている貴金属積立は、ドルコスト平均法というやつで、毎月の積立金額を営業日数で割り、営業日毎の相場で購入するようになっております。株式積立の場合は、毎月の基準日の始値で購入することになっているのが多いと思います。これに比べて、貴金属積立の方は、時分割の平均効果が高くなっております。
 それに株は、指値にしても成り行きにしても希望通りの価格で売れるかどうか分かりませんし、瞬間の判断を求められますが、貴金属の売却価格は一日単位ですので、熟慮の上で判断を下すことが可能です。

 どちらが向いているかは性分によるとしか言いようがありませんけれど・・・。何れにしてもリスクは分散させるにしかずです。そもそもが楽して儲けようといったことに無理があるのです。そんな話に何度火傷をすれば分かるのでしょうね。


衆議院解散について思うこと

2017-09-28 | 政治・経済・社会
 本日、臨時国会冒頭で衆議院が解散されることになっております。この度の臨時国会は憲法第53条の規定により、野党側の要求によって招集されたものであるにも関わらず、全く審議も行われず、いきなり解散では解散権の乱用と言われても仕方のないことではないかと思います。

 以前、「解散権は首相の大権と言いますが・・・」「解散権は首相の大権と言いますが・・・(2)」で指摘しておりますように、7条解散は制限的に行われるべきものと考えております。
 今回の衆議院解散は国論を二分するような論点がある訳でもないのに如何にも唐突な印象をぬぐい切れません。首相の記者会見を聴いても得心できるものではありませんでした。森友・加計隠しと言われても仕方ないのではないでしょうか。


 既に解散の閣議決定が為された模様ですので、今更何をかいわんやといったところです。しっかりと有権者の権利を行使することしかありません。
 しかし、解散の情報が流れてからの激動の政治ショーを見ていると誠に面白いとしか言いようがありません。
「希望の党」なるものが出現し、その熱気で民進党を溶融させつつあります。以前にも「エンドレスが強制終了とは」で書いておりますように、前原代表は相変わらず先の見通しがつかないようです。このような大事は秘中の秘でなければならないのに報道にダダ洩れでは洒落にもなりません。民進党は無くなるべくして無くなったといったことでしょう。民進党を支持してきた方々の心中お察し申し上げます。
 さすがに前原代表は一国一城の主である自覚からでしょうか、希望の党からではなく無所属で出馬されるとのことです。どんな手を使っても安倍政権を倒したいとお考えならば、安倍首相の選挙区で立候補し、一対一の対決をなさったらよろしいのでは?
それでこそ、民進党を解党(?)に追いやった代表者たる責任を取ったといえるのではないでしょうか。
 

 

昨日の加計問題に関する国会審議についての雑感

2017-07-11 | 政治・経済・社会
 まずもって、キーマンとされる3人が不在であることからして期待薄というか、結果は既に見えていた訳で予想通りの展開であったと言わざるを得ません。
 これでは自民党は増々窮地に追い込まれるのではないかと危惧します。多数の国民は疑惑隠しをしていると見なすことでしょう。おまけに説明責任を果たしていくと口では言いながら、従来の国会中継と同じような応酬の繰り返しではストレスが倍加してしまう結果をもたらしただけです。
 おまけに、終了後に「新たな事実が出てこなかった」云々と早々に幕引きを図りたいといったコメントは、かえって国民の気持ちを逆撫でするようなものです。キーマン隠しをしたのは、「一体全体誰だ!」といいたくなります。どの口からそう言った言葉が出てくるのか理解に苦しみます。

 うがった見方をすれば、これは「安倍おろし」の一環ではと勘繰れます。世論を逆撫ですることで、更なる内閣支持率の低下を目論んでいるのかも?
 そして、安倍首相を早期退陣に追い込みたいとの狙いがあるのかもしれません。自民党以外の受け皿がないような状況でしか取れない策ではあります。

 さて、内閣支持率回復のための起死回生の策はありや無しや。安倍内閣の命運は次の一手にかかっています。


官僚出身の政治家は・・・

2017-06-24 | 政治・経済・社会
 ここ数日テレビから異様な金切り声が嫌というほど流れてきております。もういい加減にしてくれと言いたくなります。
確かに一種異様な言動で政治家にあるまじきことであります。聞けば、バースデーカードに手違いがあったとか、これだけのことで何をギャーつく騒いでいるのか不思議で仕方ありません。頭脳明晰な方の思考回路が分かりません。
 これが亡きハマコー先生だったらどういったことをしただろうかと想像してみました。これ幸いと夜討ち朝駆けで一軒ずつ議員本人が頭を下げて廻ったことでしょう。そうすることで人を虜にしてしまうことでしょう。
 また、長靴政務官(ご無体な政務官)のケースでもスーツ革靴のままじゃぶじゃぶと水の中に飛び込んで、わざとこけて見せることでしょう。テレビ的には大いに絵になります。無料で全国的に流され、ますます人気も上がるに違いありません。

 官僚出身議員は、政策家であって政治家ではないのでしょう。ご自分の思考にこだわるあまり、人の気持ち(国民の気持ち)に考えが及ばないところがあるのではないかと思われます。
 政治家になった以上、官僚的思考は捨てて政治家に徹する必要があるのでです。脱皮できなければ、それは単に官僚の焼き直しに過ぎません。もっと優秀な官僚は多数いらっしゃるはずです。でなければ政界に転ずることなどなさらなかったでしょう。
 といったことで、全官僚出身議員を一括りにするつもりはありませんが、そういった側面もあるのではないかと考えた次第です。

 ところで、バースデーカードを選挙区の人に送っていたとすれば、公職選挙法違反に該当するのではないかと・・・。




改憲へ向けての諸条件が整いましたが・・・

2016-07-11 | 政治・経済・社会
 昨日の参議院議員選挙の投開票結果で改憲勢力が衆参両議院とも三分の二以上を占め、いよいよ改憲へ向けての諸条件が整ったこととなります。現衆議院議員の任期満了がタイムリミットということでしょうから、時間はそんなに多く残されていません。改憲勢力にとっては千載一遇の好機とばかりに一気呵成にことを進めたいところでしょう。ただ、拙速にことを運ぶとロクなことはありません。しくじれば、二度と改憲のチャンスは訪れないでしょう。

 改憲反対勢力は、選挙公約に改憲が入っていなかったことを理由に改憲の議論そのものも阻止しようといったことになろうかと思われます。しかし、争点隠しや選挙公約無視が常態化していることを有権者が知らぬはずもなく、それを踏まえた上での投票結果であることを受け止める必要があるように思われます。即ち、有権者が望むところの景気回復に対する有効な処方箋を提示できなかったことを思い知るべしということかと考えます。要は、改憲、立憲主義云々より、今日明日の生活のことを第一義に考えているということです。民進党も一時期政権を担っていたのですから、現与党への対案を明示すべきところであったのにも関わらず、これが有権者の理解を得られなかったのです。
 
 ですから結果は結果として冷静に受け止め、今後本格化するであろう改憲論議の深まりに期待したいものです。入り口で反対ばかりしていては、今回の選挙の同じ轍を踏むことになります。
 有権者も最終的には国民投票によって最終判断を行うことになるのですから、一人一人が真剣に憲法を考える良い機会と捉えることが必要なことではないでしょうか。


<参 考>
憲法改正について思うこと」「日本国憲法を読んでみよう!」「憲法第9条について」「自民党の日本国憲法改正草案について
 

第三者の公正な目???~舛添東京都知事政治資金問題に思うこと

2016-05-21 | 政治・経済・社会
 昨日の会見をTV報道で視て唖然とされた方も多いと思います。首都東京の知事としてあきれ果てた姿を全世界に晒してしまいました。

 舛添氏の言う「第三者の公正な目」で見てもらうということは何を意味するのでしょうか?
前回の会見で説明したのに世論調査では圧倒的多数は理解できないとされたことに対して「僕はちゃんと説明したのに分かってくれない」だから「僕の理屈を分かってくれる方にお願いするのだ」ということなのでしょう。
僕は法律的には何も悪いことはしていないのに、メディアやそれに踊らされている世間の皆様は魔女裁判のように僕を生贄にしようとしているとでもお考えのようです。まるで、駄々っ子が捻る屁理屈にも等しいと言わざるを得ません。

 メディアや世間の人気を利用して東京都知事にまで登りつめたのは、あなた自身ではありませんか。一転逆風の中に置かれるや、その世間の言うことは信用できないとばかりに、「公正な第三者の目」にすがるなどとは本末転倒ではありませんか。

 この期に及んでも続投の意思をお持ちのようですが、世間から見放され、蔑まされているいる状況の中から、石に噛り付いてでも這い上がって、都民のために知事を続けていくのがご自分の使命だと本気でお考えならば、そのようにおやりなさい。そして東京オリンピック・パラリンピックを見事大成功の裡に成し遂げ、これを花道に勇退されるのであれば、それこそ九州男児というものだ。あっぱれであったと心底褒めてあげましょう。
 (ご注意:皆様もお分かりのこととは思いますが、先の表現は、舛添氏の続投を望んでいるのではありません。単に皮肉を込めて言っているだけですので、くれぐれも誤解なきようにお願い申し上げます。)


 

 

民進党が公約も公募?

2016-04-22 | 政治・経済・社会
 報道によりますと民進党が党名やロゴに引き続きマニフェストの一部を公募することを検討しているとか?

 「党名を一般公募???」で冗談半分で党綱領を公募したらと書いておりますが、さすがにそこまではやらなかったようです。
 ただ、マニフェストを公募してどういう意味があるのでしょうかね。政策そのものを提案してくださいってなもんでしょ。これでは政党の体をなしていないと言われても仕方ないようにおもいます。
 市民の意見や要望を聞いてというならば、対話集会などをこまめに開催するといった日常的な政治活動によって政策に集約させていくのが筋というものでしょう。民進党はこのような地道な政治活動すらできていないから足腰が弱いのではないですか。
 そういったことを棚に上げておいて、受けを狙ったってバカにされるのがおちですよ。政権転落の根本原因を突き詰めて、これを真摯に反省し、それを踏まえた地道な政治活動を行わない限り、党名を変えようが受けを狙おうが虚しい結果が待ち受けているだけなのではないですか。


蚊を絶滅させる???

2016-04-04 | 政治・経済・社会
 昨年でしたか、代々木公園でデング熱を媒介する蚊を防除するために大量の薬剤が散布されている映像を度々目にしました。今年はブラジルでジカ熱が流行していると話題になっております。ジカ熱も蚊が媒介するとのことで、今年は折も折り、リオデジャネイロオリンピックで多数の日本人が渡航し、感染者が国内に持ち込み二次感染が予想されるところです。
 再び昨年と同様な異様な光景を目にすることになるかも知れません。行政としては何の手も打たないと批判されるので、大々的な対策をしている振りをし、マスコミがそれを煽るといった構図が浮かびます。専門家の中で、あのような防除が効果的であると考えた方がどれくらいいるのでしょうか。むしろ防除によって、蚊以外の多くの昆虫が殺され生態系が壊されてしまうと危惧する専門家の方が多かったのではないかと思います。
 果たして大規模な防除をしたにも関わらず、デング熱の感染防止ができたでしょうか。その後もデング熱の発生が続いたと記憶しております。
 私は防除云々より、ある種の生き物を撲滅すべき対象と考えること自体が異様に思えてしまいます。如何にも驕った考えではないかと思うのです。人間にとって災いを及ぼす可能性のあるものは、これを絶滅すべき対象であるといった単純な議論が横行することを危惧します。
 確かに、蚊や蠅などは人にとって不快なものです。不快なものが人に対して害をもたらすとすれば、余計に絶滅させてしまいたいという思いに拍車を掛けることになるでしょう。だからといって、蚊を本当に絶滅させてしまって良いのでしょうか?
 蚊や蠅だって立派な生態系の構成員なのです。故あってこの世に存在しているのです。少なくとも人類が生まれる前から存在していたものと思われます。そして、何らかの役割があるでしょうし、生き残り戦術に長けてもいることでしょう。もし蚊を絶滅させたいとするならば、蚊が絶滅した場合にどのような影響が出るのか慎重に検討をする必要があります。これらの検討もなしに人に害をもたらすからやっつけてしまえといった短絡的な思考は大変危険であると思います。

 私たちにできることは、蚊を絶滅させることではなく、自らの身を守り、共存の道を探ることであると思っております。


自民党の日本国憲法改正草案について(4)-緊急事態条項

2016-03-22 | 政治・経済・社会
 近頃、自民党憲法改正草案の緊急事態条項が話題になっております。この件について当ブログで過去に若干言及(「憲法第9条について」)しておりましたが、今回改めて考えてみたいと思います。
 緊急事態について同草案において新たに一章を設け、2か条を追加して規定してしております。少々長いのですが以下同草案から引用します。

ー以下引用ー

(緊急事態の宣言)
第九十八条 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。
2 緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければならない。
3 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。
4 第二項及び前項後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「三十日以内」とあるのは、「五日以内」と読み替えるものとする。

(緊急事態の宣言の効果)
第九十九条 緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる。
2 前項の政令の制定及び処分については、法律の定めるところにより、事後に国会の承認を得なければならない。
3 緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。
4 緊急事態の宣言が発せられた場合においては、法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議員の任期及びその選挙期日の特例を設けることができる。

ー以 上ー

 報道等で指摘されているのは、憲法にこの規定が盛り込まれることの危険性であります。そこで仮定の話として、この規定によって権力の暴走が可能か否かといった観点について議論してみたいと思います。
 先ず、緊急事態の宣言をする要件として、「我が国に対する外部からの武力攻撃」「内乱等による社会秩序の混乱」「地震等による大規模な自然災害」が例示されておます。いかにも尤もな例示であります。このように列挙されただけであれば、例示に限られると解されますが、その上で「その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるとき」とされておりますので、法律で定めれば何でもOKみたいな規定となり、「解釈改憲の危険性」で言及したワイマール憲法下の全権委任法みたいなものができる抜け穴ともなりかねません。

 次に緊急事態宣言の国会承認については、一見合理的と見えますが、これにも問題が潜んでいそうです。緊急事態はそれこそいつ発生するかも知れません。草案においては衆議院の解散されないこととなっておりますが、衆議院が解散され、総選挙前であった時はどうなるのでしょうか。その場合には参議院の緊急集会がその代役を果たすこととなります。緊急集会で承認を得続ければ以後ずーっと緊急事態が継続できることになります。要は衆議院の解散中を狙ってやれば、参議院で議決可能ならば何だってできてしまいます。そして何だかんだと理屈をつけて選挙をしないことだって可能です。また、参議院の承認をする前に反対しそうな議員を登院させなければ三分の一の議席で国会を牛耳ることができます。

 更に、緊急事態が宣言されると内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定できるし、内閣総理大臣は財政支出・処分ができ、地方自治体の長に必要な指示ができることとなり、まさにスーパーパワーが与えられます。そして何人も(日本国民でなくても)これら指示に従わなければなりません。この場合においても基本的人権は最大限尊重しなければならないことになっておりますが、これらは公益の名の下にいともた易く制限されることでしょう。
 憲法の規定によって政令に白紙委任してしまえば最後の砦とも言うべき司法の違憲立法審査権も及ばない結果がありうるということになってしまいます。

 このように条文をチラッと眺めただけでも色々な疑問が涌いてきます。そもそもこのような条項を憲法で規定する必要があるのでしょうか。我々は既に、「武力攻撃事態対処法」「国民保護法」「災害対策基本法」などといった法律をもっております。法の不備は憲法の範囲内で法を整備すればよく、暴走のリスクを冒してまで憲法の規定に盛り込む必要があるのか甚だ疑問に思うところです。

 これらの条項は国家の緊急事態が起こることを予め想定し、これに備え、国民の生命・身体・財産を守るために必要なものであって、危惧されるようなこの規定を悪用して権力が暴走するようなことは我が国のような自由民主国家においてはあり得ないし、それは杞憂に過ぎないといった主張があります。しかし、果たしてそれが本当に杞憂に過ぎないと言い切れるでしょうか。もう想定外といった言葉は聞きたくありません。可能性がゼロでないのであれば、そのことを想定しておき、ブレーキを掛ける仕組みを予め組み込んでおくことが必要なことであると考えます。

 もっとも強大な武力によって憲法そのものが停止されてしまうといった事態もあり得ます。そのような事態となれば、憲法自体も絵に描いた餅となってしまいます。そのような事態を招かないためにも日本国憲法第12条にあるように「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」ということではないかと考えます。


党名を一般公募???

2016-03-03 | 政治・経済・社会
 民主党と維新の党のが野合する際の新党名を一般公募するそうな!
党名すら決められない政党に何ができるというのでしょうか。何とも情けない話です。
この党の行く末は、既に見えたというべきでしょう。論評にも値しないことであると思います。

ついでに党綱領も一般公募なさったら⁉


議員定数削減しか方法がないのか?

2016-02-24 | 政治・経済・社会
 先日、異例の元首相による国会質問が行われました。野田元首相が現首相に対して、過去の党首討論の時にした約束を守れと迫ったものです。
 野田首相からすれば、議員定数削減の実現と引き換えに解散を実行したのだから約束を守るのは当然のことだとの思いもあるのでしょう。国会という公の場で党首同士が約束をしたのだから約束を守るのは当然と言えば当然のことではあります。しかし、これが守られないというのも現実なのです。そう言った政治家を持っているのが我が日本国の現実であることを直視しなければならないでしょう。

 それはそれとして、果たして議員定数を削減することが最善の方法なのでしょうか。このテーマについて、このブログで再三指摘してきました。(参考:「議員定数削減は本当に国民の要望か?」など)

 野田元首相は、増税(消費税)を国民に求めるには、先ず国会議員が身を切る必要があると仰いました。確かに議員定数を削減すれば落選の憂き目を見る人が出てきます。そう言った意味では、身を切ることになるのでしょう。しかし、身を切られるのは落選した議員だけということになり、当選してきた議員先生方には今まで通りの特権が与えられるのです。

 これで本当に身を切ったことになるのでしょうか。はなはだ疑問に感じるところです。
国民はそのようなことより、政治に掛かる費用自体を問題にしているのではないですか。費用対効果に疑問を感じているのです。費用に見合った仕事をしているならば、誰も文句を言いませんよね。

 政治に掛かる費用としては、国会等の物理的な維持費、運営に掛かる費用等々は議員の多寡によってそんなに多くの変動はないでしょう。議員定数に関わるものとしては、議員報酬や諸々の議員特権と政党助成金が大きいでしょう。例え議員定数を10%削減したとしても、これを大幅に削減することはできないでしょう。
 だったら、先ず政治に掛かる費用の総額を決めてしまい、そこから議員同士で分捕り合戦でもすれば良いではないですか。例えば、現在の費用総額の50%削減するとし、これに基づき議員報酬や政党助成金を分配するといったことにすれば、これぞ本当に身を切ったと言えるのではないですか。

 そうすれば費用を増加させることなく議員定数を増やすことを可能とし、間接民主制を採っている我が国の制度にも適うこととなります。ひいては、一票の格差是正問題を解決することも可能です。

 議員の数が増えると質が下がると言われておりますが、議員の数が減れば議員の質が向上するかといった問と同様に本質的な議論ではないように思われます。遅かれ早かれ質の低い議員は淘汰されるでしょうし、これを見過ごしていたとすれば、それはそのような議員を選出した国民がその責めを負わされるべきことでしょう。


 議員定数削減にこだわらず、広く政治改革に関する議論をした方が建設的なことであると思うのですが?