山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

スマホなどによる家電の遠隔操作について

2013-11-19 | 政治・経済・社会

 外出先から家電の操作が出来たら便利だなと思うことがあります。この度、規制緩和でこれが解禁されるとのことです。何故規制されていたかというと、目の届かないところからリモコン操作では感電や火災などの危険があるからというのが理由のようです。

 以前に某メーカーが遠隔操作機能つきのエアコンを開発したのですが、この規制に引っかかり発売できなくなったとのことがあったようです。開発前にこのような規制があることを知らずにいたということは、日本を代表するようなメーカーとしてはお粗末としか言いようがありませんが・・・。それとも何とかかいくぐれる目算でもあったのでしょうか?

 それはそれとして、多くのエアコンにはタイマー入/切といった機能が備わっております。私にはこの機能と遠隔操作がどのように違うのか理解できません。タイマーだから事故は起こらず、遠隔操作だから起こる可能性があるなどといったことが規制の理由として妥当だと考える人は如何ほどいるのでしょうか。電気ストーブなどとは異なり、壁等に固定されて使用されるエアコンなどは、人が見ていようがいまいが事故が発生する確率は何ら異なることは無いものと考えられます。要は電気製品を十把一絡に規制しようというのが問題だと考えます。個別に規制すると煩雑になってしまうという理由があるにしても、規制するには規制するなりの合理的な理由が必要です。今回の規制緩和で、やっとまともな方向に進むのではないかと思います。 ただ、規制全般について言えば不必要なものは緩和すべきだと考えますが、一方で必要なものは強化すべきだとも考えます。(参考:「規制緩和をすればすべてうまく行くのだろうか?」)

 それと規制云々は別として、標題のような家電の遠隔操作が必要であるかどうかは別問題です。確かに便利だと感じることもあるでしょう。外出後にエアコンを切り忘れたことに気付いたなどといった場合でも安心ですし、省エネ・節電にもなります。しかし、多くの方々は家に着いた時に部屋が心地よい温度になっていることを期待しているのではないでしょうか。そのことに如何ほどの価値を見出せるのでしょうか。このことは省エネ・節電にも反することになります。少なくとも、このような機能を搭載することによって、待機電力は確実にアップすることでしょう。極僅かのアップでも塵積もで日本全国合算すれば、相当の電力になるのではないでしょうか。利便性を追求すると何らかの反作用を伴います。結局は、利便性とその反作用とのトレードオフで考えていく他ないと思います。

 以前、豊かさって何だろう」で書いておりますが、利便性の追求に何となく侘しさを感じます。確かに生活に必要なものの生産も拡大するでしょうが、一方では無駄なものも大量生産・大量消費されます。それが経済だといってしまえばその通りなのでしょう。そして私自身も、その経済の一員でもあるわけです。