このところ初めて耳にする言葉が多くなってきました。芝海老は中国料理で有名なので知っておりました。伊勢海老や車海老なども同様に有名です。
小さい頃からよく食べていた有明海で獲れる小海老は何と言う名がついていたのか知りません。昔から単に「エビ」としか呼んだことはありません。何とかエビと名がつくと食べる方も美味しく思えるのでしょう。おまけに価格も高くなるというのでは尚更でしょう。こういうのを世の中では付加価値というそうです。
元来は大した価値が無かったものを流行らせることで付加価値をつけようとする行為も昔から行われていたようです。平賀源内が「土用の丑の日に鰻を食べよう」などといったキャッチコピーを作ったとも言われております。今や鰻は高値の花となってしまっております。余談ですが、平賀源内の言葉に「沈香も焚かず屁もひらず」とういのがあります。平凡の戒めとして昔から気に入っております。
このようにして、色々な手法を駆使して付加価値を高めようと努力が払われております。今風に言えば、ブランド化とでも申しましょうか。同じものではあっても、不思議なことにブランドものの方に有難みを感じてしまいます。
「食品偽装は何故なくならないのか?」で利潤追求が主原因であると書きましたが、消費者側にも問題が無いとはいえないようにも思います。
そもそも人間が自給自足的な生活を送っていたらこのような問題は生じないのです。現代社会においては、個々人が生産手段を持ち得ないから、これを他者に依存・委託しているわけです。それは当然のこととして信頼関係の上に成立しております。一連の偽装問題は、この信頼を根底から覆すものです。
人間は経済合理性だけでは生きていけないようです。だからといって、平等を追求しすぎるのも問題がありそうです。なかなかに難しいものですね。