曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

越冬アサギマダラの幼虫 - 4

2015年02月06日 | 日記

フジバカマの新芽

もう20年くらい前のことですが藤袴(秋の七草)を庭に植えてからアサギマダラのことを知るようになりました。

まだまた寒さの続く中をもう新芽が出ています。このフジバカマの花の咲く秋にはまたたくさんのアサギマダラがやって来ることでしょう。

 


 1月の末から2月初めの幼虫たちの様子を写真でお見せします。前回の報告からはおおむね順調に育っています。確かに成長速度は遅いですがみんな寒さに負けずにがんばっています。今年毎日の観察をしていると餌のキジョランの葉を食べる様子もよくわかってきました。気温が8℃以上に上がると餌を食べそれ以下ではじっとしていることが多いようです。食事の時間は決まっていないようで暖かい日の朝は午前8時ごろにはもう餌を食べていますし、気温さえ高ければ夕方の4時ごろでもまだ餌を食べているものもいます。

今年は周防大島の中で6か所を選んで調査しています。全く自然環境の生息地を3か所と家の庭や畑の一部など人口環境に植えられたキジョランの所を3か所です。家の庭や畑のキジョランは毎日見ていますが山の中のキジョランは遠いので2週間に一度くらいの割で見に行っています。里の方の人口環境で育っているグループと標高の高い山の中の自然環境グループでは明らかに成長速度に差があります。それに、山の中の幼虫は1齢から3齢の若齢幼虫ばかりなのに対して里の方にいる幼虫は初齢から終齢や蛹など大きさがバラエティに富んでいることなどの違いもあります。同じ大島内でも場所によって差のあることが分かりました。

1月の末に蛹になりそうだった幼虫がいましたが見失って確認ができませんでした。いなくなった1月29日に蛹化したものと思います。

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

Aldo Ciccolini  エルガー「愛の挨拶」 op.12 Salut d'amour  


ニュースや情報に疎いわたしは知りませんでした。チッコリーニさん89歳だったのですね。若い時の演奏もいいですが晩年の演奏はじっくり聞かせるような演奏でよかったです。88歳まで現役の演奏活動をされるとは驚きですが、私もそれくらいの年になるまで隠居しないで何かに打ち込んでいたいものです。 


里の方にあるキジョランの場所をA(レモン畑)  B(地家室の畑)  C(家の庭)としておきます。

A(レモン畑・標高70m)の幼虫



12月の初めに蛹になったのですがまだ羽化の気配はありません。

 

幼虫

もう4齢のようです。


脱皮の直後でしょう


自分の脱皮殻を食べています。


左下に丸い穴が開いています。右側の小さな幼虫は1月の初めから1月の末までの一と月で穴の中を食べきりました。


大きさは違いますが仲好しさんです。

 

 

B(地家室の畑・標高80m) 

ここの幼虫は初齢から終齢までいます。


上と下の初齢幼虫は1月の初めに卵から孵化したものです。ひと月でまだあれだけしか食べていません。


今回更に小さい幼虫が見つかりました。


終齢幼虫もいました。

 

 

C(我が家の庭・標高15m)


我が家の庭のキジョランには4匹の4齢幼虫がいます。もしかしたら5匹かも知れません。キジョランの葉が茂っているのでなかなか見つけにくいのです。毎日のようによく餌を食べます。 

 

 

山の3か所は二月初めのブログに写真が載せてありますのでここでは省きます。アサギマダラは全体的には順調に冬越ししているようです。