連れ合いとの気ままな写真日記
第22回土門拳文化賞奨励賞受賞 m
第26回土門拳文化賞奨励賞受賞」Y
季節の変わり目。
このところ天気の急変する日が多い。
晴れ渡っていた空に
黒い雲が広がり、
その先端が上空に達すると、
大粒の雨が落ちてくる。
今日も4時頃までは明るい青空で
また日差しは暑かったが、
先ほどの夕立で気温も下った。
蝉の声が少なくなり、
夜は虫の声ばかりになった・・
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夕顔の花の咲く様子を
じっと見ていたことがあります。
硬い蕾が、少しづつ解けていく力は
この花の何がしかの意志を
示しているように感じたものです。
そのころは、今よりも
ゆったりとした時間が流れていたようです。
天川の街に夜毎に開く夕顔・・
一つ良いことをすればひとつ。
心に灯りが点ります。
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この辺りの旅館は、
この時季は昼も夜も
玄関や縁側を開けっ放しにしてある。
若いカップルがけん玉に興じていた。
昼間は暑かったが、
さすがにこの辺りでは
夜になると急に涼しくなる。
秋の風情も感じられる
旅の夜だった・・・
Y
夕食を済ませて外に出ると
見事な月が出ていた。
時々うす雲に隠れるが、
満月間近のきれいな月だった。
涼しさと月に魅せられて、
浴衣のままカメラを持って
あちこちの路地を巡ってみた・・・
Y
天川の温泉街は、その夜
十三夜でした。
宿の玄関前に巨大な布袋様!
そのてっぺんにお月様が
雲間から出たり入ったりしていました。
一種異様な雰囲気を覚えながら
街にでると、修験者の吹く
法螺貝の音が聞こえてきました。
天へと階段を上っていくような錯覚も・・
皆、十三夜の夜だからかしら・・
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今回出かけたのは
奈良県の天川村。
初めての地だ。
途中ナビが
「新しいルートが見つかりました」
というのでそれに従ったら、
吉野山に分け入り、その先は
車一台がやっとというような山道を
延々と辿り、はては途中から通行止め・・・
ようやく村に入り、
宿泊地は洞川(ドロカワ)温泉。
霊場大峰山のふもとの鄙びた温泉街だった。
Y
青山高原の頂上から
少し先に行くと、突然
風車の群れが現れる。
その巨大で聳え立つ姿に
圧倒されるが、
原発に比べればはるかに
おとなしく親しみやすい。
工事中で停止している風車の近くは
立ち入り禁止になっていたが、
車を止めると係員が手招きして
すぐ近くまで案内してくれた。
原発が一般人には
姿さえ見ることが出来ないのとは
えらい違い。
あれだけデモを含めた多くの声を押し切って
大飯原発を再稼動させたのに、
この夏はこれだけ暑かったのに
再稼動しなくても結果的に乗り切れたという
話を聞くと、一体誰が日本を
こんな原発だらけの国にしてしまったのか、
やりきれない思いが募る。
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細い道を歩いてくる兄弟に出会いました。
この広い草原に人影は彼らだけです。
ふいに出逢ってしまった私たちに
はにかみながらも・・
カメラに行く手を阻まれては
どうしょうもありません。
こんなとき兄弟は
いつになく強く結束して
その場を駆け抜けます・・
後を夏の終わりの秋の始まりの
風が吹いていきました。
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高原の空は、秋の気配が
もうそこまで来ていましたが
ここは、擂鉢状になっているため
空の底に立っているような
立ち眩みを覚えます・・
地上は、草いきれに
夏の匂いを感じ・・
夏と秋とが鬩ぎあっている
大地に出会いました。
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8月の終わり、小旅行をした。
何処へ行ったかは、この後の
ブログで追々と・・・
途中案山子の立っているところを
見つけた。
また案山子かと思われるだろうが、
丁度通りかかったおじさん(上の写真の人)に
話を聞いてみると、この辺りでは
鹿の被害が多くて、電気柵だけでなく
案山子も一役買わざるを得ないのだとか。
一年立っているのでだいぶ痛んでいるが、
雨に濡れて髪が顔に張り付いても
けなげに役目を果たしている娘もいた・・・
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