金沢の観光スポット体験レポート その294 (No.470)
◇心の道(卯辰山山麓寺院群)めぐり4 来教寺①
金沢ボランティアガイド「まいどさん」16期生の勉強会
で今回訪れた3寺院を紹介する。
○金沢三寺院群とは
ひがし茶屋街から卯辰山山麓に位置する卯辰山山麓寺院群
には現在でも43の寺や5神社が集まっている。金沢では
金沢城を囲むように、寺町、小立野と3つの寺院群が今で
も残っている。
■写真は来教寺山門
○卯辰山山麓寺院群とは
卯辰山は金沢城から見て鬼門(北東)に当たるため、加賀
藩はここに寺社を集めて厄除けを行ったとも言われる。
このように寺が密集するようになったのは、三代利常が金
沢市区と道路の大幅改正を行った際に、各所に散らばる寺
を”寺町台地”と”卯辰山山麓”に集めたと考えられる。
卯辰山寺院群に集まる寺が日蓮宗や禅宗の寺が多く、檀家
の数に頼るよりも、さまざまな職業団体や商人との結びつ
き、あるいは祈願や占い、手相見、相談ごとなどで寺と庶
民が交わってきたことの表れではないか。裏返していえば
「浄土真宗の寺を排除して造られた町」これが金沢の寺院
群に秘められた歴史であり、最大の特徴である。
寺院群のもう一つの目的は軍事的防衛線、防衛地帯という
点では、金沢以外の城下町にも共通している。
■写真は本堂
□来教寺(らいきょうじ)
来教寺は金沢の卯辰山山麓寺院群にある天台真盛宗のお寺
で、西養寺関連のお寺です。来教寺の六地蔵菩薩は学業向
上、開運出世、病気平癒に御利益があると言われています。
来教寺では人相おみくじもやっています。
寺伝では、永禄7年(1564)正林和尚が卯辰山の一本松に
草庵を建てたのを開基とし、近江より金比羅大権現を、山
城国鞍馬山から毘沙門天を勧請。宝永5年(1708)現在地
に移転して、寺号を公称したと伝えられています。しかし、
「貞享2年寺社由緒書上」では寛永9年(1632)の創立と書
かれているそうです。宝永7年(1710)3月の大火で火元に
なり、明治の初めにも火災に遭い、古い文書が残っていな
いと聞きます。
■写真は六地蔵菩薩
■写真は手水舎
■写真は入口
■写真は本殿
■写真は説明頂いた河合智厳副住職
(つづく)