金沢の観光スポット体験レポート その438(No.680)
◇兼六園の山② 栄螺山、鳳凰山
兼六園には大小4つの山がある。高いものから並べると山山、栄
螺山、鳳凰山、七福神である。今回はこの山を紹介します。
3)栄螺山(さざえやま)
13代藩主斉泰が三度にわたって霞ヶ池を掘り広げた時に出た土を利
用して築いた山。高さは9m、周囲は約90m。左上がりで螺旋状に上っ
て行く坂道があり、ぐるぐる上る様子が巻貝の殻のようなので、こ
の名となった。実際のサザエの殻は右巻き右上がりで栄螺山は逆と
いう話は、よく知られている。
■写真は栄螺山
■写真は栄螺山三重の宝塔
また、山頂にある御亭・避雨亭が傘のような形をしており、「からか
さ山」という愛称もある。山頂の一段低いところには12代藩主前田
斉広を供養するために、斉広の正室と側室が二人で建立した石塔、三
重の宝塔が立っている。
■写真はことじ灯籠方面からの栄螺山
■写真は避雨亭
■写真は栄螺山から見た霞が池(2014.11撮影)
4)鳳凰山(ほうおうざん)
13代藩主斉泰は金城霊澤の傍らの小高い丘に洞窟を掘り、「金城霊
澤碑」を納めた。岩を積み上げて鳳凰の形にしたので、この丘を鳳凰
山と呼ぶ。
洞窟の大きさは、間口約2m70cm、高さと奥行はそれぞれ約2m15cm。碑
は幅1m、高さ1m60cm、厚さ約30cmの伊豆石。碑文の上部に隷書で書か
れている「金城霊澤碑」の文字は斉泰の書だ。天保15年(1844)に江戸
でつくられ、金沢に運ばれたもので、碑が実際に立ったのは嘉永4年
(1851)である。碑文には芋掘藤五郎のこと、金沢の地名の由来などが
刻まれている。
■写真は鳳凰山
■写真は石碑
(兼六園の山 完)